さて、我が家のサブPCであるUbuntu搭載の「USAVICH PC」はこんな状態で使っていました。
はっきりいって足元が邪魔
かといって、ディスプレイがここしかないので、ただ単に追い出しただけでは漬物石と化してしまいます。
そのうえ、このUSAVICH PC、いろいろカスタマイズしたいなあと思いつつ、ディスプレイをメインPCに占有されることが多くてあまりたいしたことができていません。
というわけで、リモート操作できるようにすることにしました。
リモートマシンにすれば、机の足元もすっきりする上に、EeePC 1000H-Xからも操作できるようになります。デスクトップ環境を寝モバに持ち込めて、まさに一石三鳥くらいですね。
というわけで、この2~3日がんばっていました。
やったことは以下の3つ。
(1) Wake on LAN設定をして、リモート側から電源ONできるようにする
(2) sshをインストールし、端末でログインできるようにする
(3) USAVICH PCをGUI操作するために、「リモートデスクトップ」を使えるようにする
ちょっと問題を残していますが、現状でほぼ狙い通りのことができるようになっています。
おかげで、普段使っていない部屋に追っ払うことができました(笑)。かわいそうな気もしますが、こちらのほうが涼しいし、稼働率は上がるわけで・・・まあ本人も喜んでくれることと思います。
ちなみに、本体斜め前にある黒いACアダプタのようなものは”PLC”というコンセントの線を有線LANケーブルとして使うためのアダプタです。
無線LANでつなげればいいじゃん・・・とはいかないのがややこしいところ。WOLは有線LANでないとだめなようです。
さて、ここまでの手順を紹介します。
今回は(1) Wake on LAN(以下WOL)の設定編です。
いまどきのマザーボードはLANコネクタを内蔵しており、たいていWOL対応となっているはずです。BIOSメニューにもWOLを有効にするかどうかという項目があるはずです。
なぜかこのUSAVICH PCのマザー、P5VDC-MXにはなかったのですが・・・最初から有効になっているようです。
ところがこのWOL、BIOSだけでなくOS側でも設定が必要です。Windowsだとデバイスマネージャーを開いて、LANデバイスのプロパティから設定できるのですが、Ubuntuってどうするんだろうか?と思って調べてみました。
私は以下のとおりに行いました。
(1) まず”端末”を開きます。
(2) 以下のようにタイピングし、”ethtool”をインストールします。
sudo -i
(パスワードを聞かれます)
apt-get install ethtool
(3) その後
gedit /etc/rc.local
をタイピングして、”rc.local”を編集します。
一番下の行に”exit0”という文字があるので、この一行上に
/usr/sbin/ethtool -s eth0 wol g
と書き込んでおきます。
あとは保存して終了。
これで再起動後、WOLが効くようになります。次からWOLを効かせたい場合は、
sudo /usr/sbin/ethtool -s eth0 wol g
と打ち込めばOKです。
もうひとつ設定が必要で、固定IPアドレスを割り振っておかなければなりません。
Ubuntuでの固定IPアドレスの設定方法は、
(1) まず上の”ネットワーク接続”のアイコンを右クリックして「ネットワークを有効にする」を切ります
これをやらないと、設定が有効になりません。
(2) 再び右クリックし、「接続の編集」を選択
(3) 「有線」で「Auto eth0」を選択し、「編集」をクリック
(4) 「IPv4設定」のタグで、「追加」を押します。
私の場合、このUSAVICH PCのアドレスを192.168.1.5としました。ルータのアドレスは192.168.1.1であるため、「ゲートウェイ」と「DNSサーバ」のアドレスは上のようにしています。
(5) そうそう、ここで「有線」タグを確認しておきます。
16進2桁の数字が6個並んだ「MACアドレス」が表示されていますので、メモして置いてください。リモート側の設定で使います。
(6) 以上が終了したら「適用」を押します。その後”ネットワーク接続”アイコンを右クリックし「ネットワークを有効にする」をオンにします。
これでUbuntu側の設定は終了。
次に、リモート側の設定です。ここではWindowsを使います。
(1) まず、http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se241927.htmlから”Wake on LAN tool”をダウンロードします。
(2) ファイルを解凍後、Program Filesなどに移しておき、”wol.exe”をダブルクリック。
(3) メニューバーの「編集」-「新規追加」を選びます。
ここにUbuntuマシンのIPアドレスとMACアドレスを入れてやります。リモートホスト名は適当でいいです[私の場合はusavichとしました(笑)]。
ポート番号はデフォルトのままですが、なぜかそのまま使えています。WOL用マジックパケットのポートはこの番号と決まっているのか?はわかりませんが・・・
一旦Ubuntuマシンの電源を落とし、「起動テスト」のボタンを押して電源が入れば成功です。
ついでに(2) sshの設定編も。
まずUbuntu側は、端末を立ち上げて
sudo apt-get install ssh
これでおしまいです。
Windows側もsshに対応した端末ソフトを入れてやればいいわけですが・・・
一般的にPuTTYが有名ですね。ですが、10数年間Tera Term Proを使い続けた私にとって、どうしてもTera Termにしたい。
ところがここで以前やっていた「La FoneraのOpen Wrt化」の作業が生かされました。La Fonera2200にOpen Wrtインストール成功でも紹介しましたが、Tera Term Proをsshに対応させたものが配布されています。今回、これを使いました。
入手先は 窓の杜:Tera Termです。ダウンロードしてインストールし、起動するとこんな画面になります。
UbuntuマシンのIPアドレス(ここでは192.168.1.5)を入力、サービスは「SSH」としてOK。
続いて出てくる画面で「ユーザー名」「パスワード」が出てくるので入力。
初回だけ別のウィンドウが開きますが、とりあえずOKを押しておけばいいです。
見事、接続できました。
GUIを必要としない操作ならこの環境で十分ですが・・・やはりGUI環境もリモート操作できるようにしておきたいものです。
続いての(3) リモートデスクトップ編はまた次回。
さて、デスクトップ版Ubuntuをなんと寝モバで操作可能となったので、いろいろと試してみたいソフトがあります。なので、「さくさくUbuntu」で勉強中。
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