intension
「intension」とは
「intension」は、英語の語彙の一つで、主に哲学や論理学の文脈で使われる。一般的には、「意図」や「強度」を意味するが、哲学や論理学では「内的意味」や「概念の内容」を指す。例えば、"The intension of 'dog' includes the attributes of being a mammal, having four legs, and so on."という文では、「犬」という語の内的意味が哺乳類であることや四足歩行であることなどを含んでいると説明している。「intension」の発音・読み方
「intension」の発音は、IPA表記では /ɪnˈtɛnʃən/ となる。IPAのカタカナ読みでは「インテンション」となり、日本人が発音するカタカナ英語では「インテンション」と読む。この単語は発音によって意味や品詞が変わる単語ではない。「intension」の定義を英語で解説
「intension」は、"The internal content of a concept that comprises its inherent characteristics without reference to any specific instance."と定義される。つまり、特定の事例を参照することなく、概念の内在的な特性を包含する内容という意味である。「intension」の類語
「intension」の類語としては、「connotation」や「implication」がある。これらの語も、「intension」同様に、言葉や概念が内包する意味や含意を指す。「intension」に関連する用語・表現
「intension」に関連する用語としては、「extension」がある。これは、「intension」が概念の内的な内容を指すのに対し、「extension」は概念が適用される具体的な事例や範囲を指す。「intension」の例文
1. The intension of 'dog' includes the attributes of being a mammal, having four legs, and so on.(「犬」という語の内的意味は、哺乳類であることや四足歩行であることなどを含んでいる。)2. The intension of the concept of 'freedom' varies from person to person.(「自由」という概念の内的意味は人によって異なる。)
3. The intension of 'justice' is difficult to define.(「正義」という語の内的意味を定義するのは難しい。)
4. The intension and extension of a concept are not always the same.(概念の内的意味とその適用範囲は必ずしも一致しない。)
5. The intension of 'love' is complex and multifaceted.(「愛」という語の内的意味は複雑で多面的である。)
6. The intension of 'democracy' includes the principles of equality and freedom.(「民主主義」という語の内的意味は平等と自由という原則を含んでいる。)
7. The intension of 'art' has been a subject of debate for centuries.(「芸術」という語の内的意味は何世紀にもわたって議論の対象であった。)
8. The intension of 'beauty' is subjective and culturally dependent.(「美」の内的意味は主観的であり、文化に依存する。)
9. The intension of 'truth' is not easily grasped.(「真実」という語の内的意味は容易には把握できない。)
10. The intension of 'happiness' is often associated with personal fulfillment.(「幸福」という語の内的意味はしばしば個人的な充足感と関連付けられる。)
内包と外延
内包(intension)はある概念がもつ共通な性質のことを指し、外延(extension)は具体的にどんなものがあるかを指すものである。これらは互いに対義語の関係をもつ。
集合
数学の集合の記法における、内包による記法と外延による記法については、詳細は集合#記法を参照。論理においても内包と外延という語は使われることがあるが、(現代においては)数学と同様の用法がなされる。基本的に表現法の違いであり、(外延による記法では、厳密さが必要な場合に「任意の偶数の集合」のような集合は書けない、といった違いはあるが)外延性の公理により、実質が同じであれば両者は同じものとする。よって以下のような哲学の場合のような議論は通常は必要としない。
なお、量#外延量と内包量にある「外延量」「内包量」という語は、物理学における物理量に関する熱力学的概念(示量性と示強性)及び、数学では測度論的に区別を考えることができるような術語(テクニカルターム)として考えたほうが良く、ここでの議論から類推できるようなものとは異なる。詳細はやはりリンク先の記事を参照。
哲学
内包はある記号(言葉)が意義とする、対象に共通な性質のことであり、外延は記号の指す具体対象のことを指す[1]。また、外延と内包は各々、概念の外側か内側かという意味合いを持っている[2]。例えば「芸術」という言葉は、「自己表現」「人間活動」などの属性を内包とするのにたいして、「演劇」「音楽」「絵画」「彫刻」「文学」などの非属性を外延として指す[1]。
すなわち「芸術」を内包的定義で表すと「芸術とはさまざまな方法で自己表現を行い、美的な価値を創出する人間活動」のようになり、外延的定義は「芸術とは演劇、音楽、絵画、彫刻、文学などのこと」となる。外延的定義ではすべての例をあげることは大抵困難なので、などのような言葉を用いて具体例を途中で打ちきることが多い[3]。
集合の記号で書くと、内包は「芸術」を、
- 「芸術」=「自己表現」∩ 「人間活動」 ∩ ...
のように積集合で規定する。「芸術」は右辺の諸概念の内包(すなわち特殊化)として表される。一方、外延は「芸術」を、
- 「芸術」=「音楽」 ∪ 「絵画」 ∪ 「彫刻」 ∪ 「文学」 ∪ ...
のように和集合で規定する。「芸術」は右辺の諸概念の外延(すなわち一般化)として表される。
「内包」と「外延」という概念は通常互いに対義語の関係である。ただしその定義については哲学者によってより限定したものとなることもある。また、内包は志向性(Intention)との関連で論じられることが多い。
家族的類似も参考。
出典
- intensionのページへのリンク