被害者家族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/03 00:20 UTC 版)
小沢 聖子 ごく平凡な37歳の専業主婦。社交的な性格。 何不自由のない生活を送っていたが、友人とのランチにも気軽に付き合う社交性が災いして愛息・清貴が殺され、心を閉ざし自我を崩壊させていく。息子を守れなかった罪悪感と、息子の命を奪った裕一への激しい憎悪を抱く。事件後、清貴にかまけて美帆子を孤独に陥れていたことを知り、どこにも「いいお母さん」はいないのだと悟る。やがて清と美帆子の支えで日常の生活をとりもどすが、裕一の苦しみと事件の背景を知り、加害者家族に会いたいと考えるようになる。 小沢 清(原作) / 小林 秀昭(ドラマ版) 市役所に勤める45歳の公務員。家族思いなせいかく。 妻や2人の子供たちに献身的な愛を注いできた。清貴が殺され、野口家に激しい怒りを向けつつも落胆する妻・聖子や愛されていないと反発する娘・美帆子を励まし、家族に笑顔を取り戻すために地道に努力する。しかし、さつきからの謝罪の手紙に再び野口家に対する怒りが再燃し、息子が暴行されていたことに気づかない親失格だから子供が殺人犯になると蔑む。しかし、鑑別所から戻って来た裕一と元通りに暮らすなんて許せないと叫ぶも野口家の人々が元通りに暮らせるはずがないと聖子に言われ、徐々に負の感情が鎮静化していく。 TVドラマ版ではその怒りがさらに深く描かれており、「個人情報」を理由に加害者のことを何一つ教えないどころか自分たち被害者を足蹴にする裁判所職員の侮蔑的な態度も重なって「あの家族を許さない」と憤慨するまでになる。 小沢 美帆子 清貴の姉。反抗期の真っ盛りである中学2年生。ヒステリックできつい性格。 母・聖子が弟・清貴ばかりを愛しているのが憎く、また弟の無神経な言動に傷ついており、「あんなやつ消えちゃえばいいのに」と暴言を吐いていたが、その言葉が清貴の死によって現実のものとなったことにショックを受ける。しかしながら、清貴を失い悲しみに暮れる両親と比べると態度はドライであり、家に押し寄せる報道陣に毅然とした態度を取り、「清貴は加害者少年の気に障ることを言ったのではないか」という考え方もしているが、それは的中していた。親の自身に対する愛を感じられず、不満と怒りをぶつけていたが、事件から6年後、写真家・植田純也にプロポーズされ、卒業後に結婚した。2人の仲を知った母に婚約祝いとして自身の育児日記を母にプレゼントされ、やっと両親の愛情を実感できて和解する。 TVドラマ版ではその誕生日の前日、友達らと訪れた喫茶店で偶然、富田との面談に来ていたさつきを目撃してしまうというシーンが追加され、笑顔で振る舞うさつきの姿に激しい敵意と殺意を燃やしていくようになる。 小沢 清貴 本作のキーパーソン。小学1年生(テレビドラマ版では小学2年生)。家族からは「キヨタン」という愛称で呼ばれていた。 天真爛漫な性格だが、他人の気持ちを考えない無神経な言動がある。以前から両親の愛情を独占していたことが姉を傷つけ、また裕一をも傷つけていた。聖子が外出していた15分の間に裕一によって殺害され、7年という短い生涯を閉じる。当初はトイレに困っていたのを裕一に助けられ仲良くキャッチボールをしたりしたが、お互いに子供ゆえに母親の悪口を許せずに口論となり、殺人事件の被害者になってしまい死亡した。
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「被害者家族」の例文・使い方・用例・文例
- 拉(ら)致(ち)被害者家族,記者会見を開く
- 米大統領,拉(ら)致(ち)被害者家族と面会
- それはブッシュ大統領と拉致被害者家族のまさに初めての面会だった。
- 福田首相が拉(ら)致(ち)被害者家族と会談
- 面会で,福田首相は被害者家族との関係を改善したいと強調し,「私はかつて対話を重視しすぎると非難された。しかし,この問題についてみなさんを本当に助けたいと思っている。」と話した。
- 福田氏は対話重視の姿勢を続け,このことが被害者家族の不信を招いた。
- 被害者家族の代表である横田滋(しげる)さんは,福田首相との面会後に「これほど長いこう着状態を経て,事態が好転することを期待している。」と話した。
- 被害者家族のもう1人の代表である飯(いい)塚(づか)繁(しげ)雄(お)さんは,福田首相がこの問題の追求にそれほど熱心であるように感じられなかったと話した。
- 拉(ら)致(ち)被害者家族が最愛の家族の救出を訴える
- 北朝鮮による拉致被害者家族連絡会は9月17日に東京都内で集会を開いた。
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