しき‐かい【色界】
色界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/04 02:21 UTC 版)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。2015年8月) ( |
色界(しきかい、Skt:rūpa-dhātu)は三界の一つ。色天、色行天ともいう。欲望を離れた清浄な物質の世界。無色界の下にあり、欲界の上にある。この色界には四禅の四地、初禅、第二禅、第三禅、第四禅があり、これを過ぎると無色界に入る。天界28天に属す。色は物質の義、あるいは変礙の義。
色界に住む天人は、食欲と淫欲を断じ、男女の区別がなく、光明を食とするという。しかし情欲と色欲はある。色界の諸天は、世間の禅定ならびに上品の十善を修してこの報を感じるという。
大乗仏教(特に唯識派)では、上座部と同じく18天とするが、薩婆多部は16天、経部は17天とするなど、数には諸説ある。この18天は四禅に分類できる。
18天
上位から述べると次の通りになる。
- 色究竟天
- 善見天
- 善現天
- 無熱天
- 無煩天(ここから色究竟天までは浄居天と呼ばれ、寿命が尽きればそのまま仏と成る)
- 広果天
- 無想天(薩婆多・経の2部は、広果天の中に摂す)
- 福生天
- 無雲天
- 遍照天
- 無量浄天
- 少浄天
- 光音天
- 無量光天
- 少光天
- 大梵天
- 梵輔天
- 梵衆天
この18天を、四禅に振り分けると以下の通りとなる。
- 第四禅
- 色究竟天・善見天・善現天・無熱天・無煩天(これを五浄居天と称す)・広果天・無想天・福生天・無雲天
- 第三禅
- 遍照天・無量浄天・少浄天
- 第二禅
- 光音天・無量光天・少光天
- 初禅
- 大梵天・梵輔天・梵衆天
色界の禅定
脚注・出典
色界(しきかい、梵: rūpa-dhātu)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 21:03 UTC 版)
「三界」の記事における「色界(しきかい、梵: rūpa-dhātu)」の解説
淫欲と食欲の2つの欲を離れた衆生が住む世界。欲望は超越したが、物質的条件(色、サンスクリット語ラテン翻字: rupā)にとらわれた生物が住む境域。色天や色界天ともいう。有色(うしき)ともいう(欲界と色界の2界をさす場合もある)。欲界の上、無色界の下に位置する。色とは物質のことであり、色界とは物質的な世界という意味。欲界とひとしく物質的世界ではあるが、それほどに欲望が盛んではないところを単に色界とよぶ。色界には、清らかで純粋な物質だけがあるとされる。欲や煩悩は無いが、物質や肉体の束縛からは脱却していない世界である。四禅を修めた者が死後に生まれる世界。色界は禅定の段階によって四禅天に大別される。天界の上層は色界に属し、またそれを細かく17天(経典によっては18天または16天)に分ける。また、初禅の一部と欲界を合わせて「一小千世界」と呼ぶ。
※この「色界(しきかい、梵: rūpa-dhātu)」の解説は、「三界」の解説の一部です。
「色界(しきかい、梵: rūpa-dhātu)」を含む「三界」の記事については、「三界」の概要を参照ください。
色界
「色界」の例文・使い方・用例・文例
- >> 「色界」を含む用語の索引
- 色界のページへのリンク