色界とは? わかりやすく解説

しき‐かい【色界】

読み方:しきかい

仏語三界の一。欲界の上無色界の下にある世界欲界のように欲や煩悩(ぼんのう)はないが、無色界ほど物質肉体束縛から脱却していない世界色界天色天四禅修めた者の生まれ天界で、初禅天から第四天の四禅天よりなり、さらに一七天に分ける。


色界

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/04 02:21 UTC 版)

色界の十八天(一例。なお善現・善見が逆さまであるが、これは誤り)

色界(しきかい、Skt:rūpa-dhātu)は三界の一つ。色天色行天ともいう。欲望を離れた清浄な物質の世界。無色界の下にあり、欲界の上にある。この色界には四禅の四地、初禅、第二禅、第三禅、第四禅があり、これを過ぎると無色界に入る。天界28天に属す。物質の義、あるいは変礙の義。

色界に住む天人は、食欲と淫欲を断じ、の区別がなく、光明を食とするという。しかし情欲と色欲はある。色界の諸天は、世間の禅定ならびに上品の十善を修してこの報を感じるという。

大乗仏教(特に唯識派)では、上座部と同じく18天とするが、薩婆多部は16天、経部は17天とするなど、数には諸説ある。この18天は四禅に分類できる。

18天

上位から述べると次の通りになる。

  1. 色究竟天
  2. 善見天
  3. 善現天
  4. 無熱天
  5. 無煩天(ここから色究竟天までは浄居天と呼ばれ、寿命が尽きればそのまま仏と成る)
  6. 広果天
  7. 無想天(薩婆多・経の2部は、広果天の中に摂す)
  8. 福生天
  9. 無雲天
  10. 遍照天
  11. 無量浄天
  12. 少浄天
  13. 光音天
  14. 無量光天
  15. 少光天
  16. 大梵天
  17. 梵輔天
  18. 梵衆天

この18天を、四禅に振り分けると以下の通りとなる。

第四禅
色究竟天・善見天・善現天・無熱天・無煩天(これを五浄居天と称す)・広果天・無想天・福生天・無雲天
第三禅
遍照天・無量浄天・少浄天
第二禅
光音天・無量光天・少光天
初禅
大梵天・梵輔天・梵衆天

色界の禅定

脚注・出典


色界(しきかい、梵: rūpa-dhātu)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 21:03 UTC 版)

三界」の記事における「色界(しきかい、梵: rūpa-dhātu)」の解説

淫欲食欲2つの欲を離れた衆生が住む世界欲望超越したが、物質的条件(色、サンスクリット語ラテン翻字: rupā)にとらわれた生物が住む境域色天色界天ともいう。有色(うしき)ともいう(欲界と色界の2界をさす場合もある)。欲界の上無色界の下に位置する。色とは物質のことであり、色界とは物質的な世界という意味。欲界ひとしく物質的世界ではあるが、それほど欲望が盛んではないところを単に色界とよぶ。色界には、清らか純粋な物質けがあるとされる。欲や煩悩は無いが、物質肉体束縛からは脱却していない世界である。四禅修めた者が死後生まれ世界。色界は禅定の段階によって四禅天大別される天界の上層は色界に属し、またそれを細かく17天(経典によっては18天または16天)に分ける。また、初禅の一部欲界合わせて「一小千世界」と呼ぶ。

※この「色界(しきかい、梵: rūpa-dhātu)」の解説は、「三界」の解説の一部です。
「色界(しきかい、梵: rūpa-dhātu)」を含む「三界」の記事については、「三界」の概要を参照ください。

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色界

出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 08:03 UTC 版)

名詞

しきかい

  1. (仏教) 視覚対象眼根によって見られる色彩形象六境のひとつである色境ききょうもしくは十二処のひとつである色処しきしょの、十八界における呼び方ウィキペディア三科」も参照)。

「色界」の例文・使い方・用例・文例

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