白血病とは? わかりやすく解説

はっけつ‐びょう〔ハクケツビヤウ〕【白血病】


白血病

白血病は「血液のがん」であり、増殖する細胞未熟成熟しているかにより急性慢性に、また発生起源により骨髄性リンパ性に大別される日本での発生率は全体として10万人当り4人程度で、男女差殆どない発生頻度の最も高いのは急性骨髄性白血病60%)であり、次は急性リンパ性白血病25%)である。小児に多いのは急性リンパ性白血病である。放射線によって誘発されるのは慢性リンパ性白血病を除くその他の白血病である。発症時期については、被ばく2年から増加始まり5~8年後に発症ピークがあり、20年後にはほぼ全国平均レベルまで下降している。他の被ばく集団においても、予測値より高い値が認められており、放射線被ばくによる白血病の誘発疑いのないことと言える

白血病 ( leukemia )

血液中の血球部分赤血球白血球血小板)は骨髄などの造血器からつくられます。骨髄では幹細胞呼ばれる細胞つくられ、これが分化成熟して血球育ちます。白血病とは、この幹細胞分化成熟過程にある細胞がん化し、骨髄リンパ腺無制限に異常増殖する病気です。なぜ白血病になるのか、その原因はまだ不明ですが、ウイルス放射線化学物質などの環境因子重なり合って誘発されるではないか考えられています。また、ある種の白血病では遺伝子の異常もみられます。白血病は、発病のしかたや白血病細胞種類によっていくつかのタイプ分類されています。病態からは(1)急性と(2)慢性、また細胞の種類からは(3)骨髄性と(4)リンパ性に分けられており、この4つ組み合わせによって病名つけられていますが、それぞれのサブタイプがあるため(たとえば急性骨髄性白血病では7タイプ)、現実にはもっと複雑な病型呼ばれてます。また、白血病には“前がん”状態の「骨髄異形成症候群」(こつずいいけいせいしょうこうぐんMDS)と呼ばれるものもあります急性白血病発病疑わせる症状は、貧血感染による発熱出血です。この原因正常な白血球細胞減少にともなうもので、俗に白血病の3大症状呼ばれてます。加えて扁桃リンパ節などの腫れ頭痛嘔吐など中枢神経の異常を疑わせる障害全身倦怠感発熱などのカゼ症状が出る場合あります。白血病が疑われたときは、血液検査骨髄穿刺こつずいせんし検査がかならず行われますまた、慢性骨髄性白血病場合には、これに染色体検査加わります。これらの検査によって、白血球赤血球血小板の数、末梢血液中の白血病細胞種類タイプ、特殊染色フローサイトメトリーによるモノクローナル抗体利用した細胞機能検査などによって、どの白血病であるかが確定されます。白血病は“血液のがん”なので、治療抗がん剤による薬物療法化学療法)が中心となります。まず抗白血病によって可能なかぎり白血病細胞減少図られたあと、G-CSFなどの白血球増殖分化作用促進する薬剤投与されます。その後HLA組織適合抗原)の合致する骨髄移植が行われますが、現在では本人骨髄から採取した自家(じか)骨髄移植移植後の拒絶反応抑える方法多く利用されています。

白血病

【仮名】はっけつびょう
原文leukemia

骨髄などの造血組織から発生するがんで、大量血液細胞作られて、それが血流入り込んでくる。

白血病

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/22 05:00 UTC 版)

白血病(はっけつびょう、英語: Leukemia)は、遺伝子変異を起こした造血細胞(白血球系細胞)が骨髄で無限に増殖して正常な造血を阻害し、多くは骨髄のみにとどまらず血液中にも白血病細胞があふれ出てくる血液疾患である。別名「血液のがん」ともいわれる[1][2]




「白血病」の続きの解説一覧

白血病

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 02:09 UTC 版)

血液」の記事における「白血病」の解説

白血病は血液中の白血球数平常よりも増加する疾患であり、貧血発熱感染または血小板減少などを引き起こす根本要因は骨髄中の白血球をつくる細胞暴走であり、その背景にある原因不明ながらRNAウイルスへの感染被曝などが推測されている。

※この「白血病」の解説は、「血液」の解説の一部です。
「白血病」を含む「血液」の記事については、「血液」の概要を参照ください。

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白血病

出典:『Wiktionary』 (2021/08/30 12:28 UTC 版)

この単語漢字
はく > はっ
第一学年
けつ
第三学年
びょう
第三学年
音読み 音読み 音読み

発音

名詞

(はっけつびょう)

  1. (病気) 血液中で異常白血球自律的増加し、正常造血阻害される病気

翻訳


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