甲状腺がん
別名:甲状腺ガン、甲状腺癌
甲状腺に発生するがん。甲状腺は喉元にある器官で、ホルモンの生成分泌などに重要な役割をもつ。
甲状腺がんは放射線被曝の影響を受けて発生しやすいとされており、原発事故などの原子力災害が発生した際などには周辺地域の住民の健康面において最も危惧される症状のひとつとなっている。年齢が若いほど影響を受けやすい(甲状腺がんに罹るリスクが高い)とされる。
2011年に福島県に所在する東京電力福島第一原子力発電所で原発事故が発生して以降、福島県では事故発生当時18歳以下だった若年層を対象に甲状腺がんの検査を実施している。
2014年8月に発表された福島県の甲状腺がんの検査結果では、検査結果が出ている限りでは、特に被曝の懸念がなかった他県と同程度の水準となっており、原発事故による影響は特段認められないと結論づけられている。
こうじょうせん‐がん〔カフジヤウセン‐〕【甲状腺×癌】
甲状腺癌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/28 09:27 UTC 版)
甲状腺癌(こうじょうせんがん、英語: thyroid cancer)は、甲状腺の組織から発生するがんである[1]。甲状腺癌は大きく分けると、甲状腺癌の9割以上を占める甲状腺分化癌、周囲の臓器への浸潤や遠くの臓器への転移を起こしやすいなど悪性度が高い甲状腺未分化癌に分けられる[2][3][3]。そして、更には細かく分類すると主に乳頭癌、濾胞癌、低分化癌、未分化癌、髄様癌、悪性リンパ腫の6種に分別される[4][5]。乳頭癌(約90%)、濾胞癌(約5%)、低分化癌(1%未満)の3つを合わせて甲状腺分化癌と呼び、甲状腺癌の90%以上を甲状腺分化癌が占める[6][7]。診断は、超音検査が推奨されている[8]。穿刺吸引細胞診により鑑別診断される。年々、甲状腺がんの患者数は年々増加しているが、背景には検査法が進歩したことで、より小さながんが早期に発見できるようになったことがある。[5]。60歳を過ぎた女性はほぼ全例100%、甲状腺癌を持っている[9]。増殖が遅く一生症状が現れにくいものである分化癌が9割以上を占める。生涯にわたって健康に影響しなかったために、臨床的には発見できず、病理組織診断(死亡後の解剖(剖検)を含む)によって初めて発見される潜在癌が非常に多い[2][5]。そのため、癌の中でも5年生存率が高く、日本人男性は91.3%、日本人女性95.8%である。早期診断は必ずしも有益でなく、かえって過剰診断などの弊害をもたらすため、WHOのがん専門組織であるIARCは、たとえ原発事故後であっても、無症状の人をわざわざ集団検診することは非推奨としている[6][10][11]。
- 1 甲状腺癌とは
- 2 甲状腺癌の概要
「甲状腺癌」の例文・使い方・用例・文例
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