構造式
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化学の分野において、構造式(こうぞうしき、英: structural formula)は、構造化学的な手法で決定された化合物の分子構造を図式的に表現したもので、原子が実際の3次元空間にどのように配置されうるかを示す。分子内の化学結合も明示的または暗黙的に示される。国際純正・応用化学連合(IUPAC)による定義は「分子中の原子がどのように接続され、空間中にどのように配置されているかに関する情報を与える式」である[1]。
- ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版: (2006-) "structural formula".
- ^ Denise DeCooman (2022年4月8日). “What are Chemical Formulas and How are They Used?”. Study.com. 2022年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月23日閲覧。
- ^ Goodwin, W. M. (2007-04-13). “Structural formulas and explanation in organic chemistry”. Foundations of Chemistry 10 (2): 117–127. doi:10.1007/s10698-007-9033-2. ISSN 1386-4238.
- ^ a b c d Brown, William Henry; Brent L. Iverson; Eric V. Anslyn; Christopher S. Foote (2018). Organic chemistry (Eighth ed.). Boston. ISBN 978-1-305-58035-0. OCLC 974377227
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- ^ Brown, William Henry (2018). Organic chemistry. Brent L. Iverson, Eric V. Anslyn, Christopher S. Foote (Eighth ed.). Boston, MA. ISBN 978-1-305-58035-0. OCLC 974377227
- ^ a b Zhang, Qing-zhi; Zhang, Shen-song (June 1999). “A New Method To Convert the Fischer Projection of a Monosaccharide to the Haworth Projection” (英語). Journal of Chemical Education 76 (6): 799. doi:10.1021/ed076p799. ISSN 0021-9584 .
構造式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 10:15 UTC 版)
物質の構造を示すための化学式を構造式とよぶ。通常は平面上に構造のトポロジー的な関係だけを維持して表現されるので、構造式は実際の構造を写実的に写したものではない。通常、構造式は二次元に展開された図表として表現されるが、特に結合を表す線分を使わずに、分岐部分を基として括弧で括って一連の文字列で表した構造式は示性式と呼ばれる。 構造式を示すには次に示す2つの方法がある。 個々の原子の間を化学結合を表す、一重線(単結合)・二重線(二重結合)あるいは三重線(三重結合)で連結して分子構造を表す方法。 特性基や基を連結して分子構造を表す方法。 これらの一方ないしは両方を使って構造式は表される。言い換えると示性式は後者の方法のみを使用し、基を組み立てて作成される。 「破線」は紙面の奥、「くさび形」は紙面の手前に原子が伸びていることを表しており、これで疑似的に立体構造を表現する。 アラニン H2NCH(CH3)C(O)OH(示性式) (構造式) 組成式とは異なり、構造式では特徴のある構造を強調する目的で種々の省略形が用いられる。特に示性式では下に示すような基を表す略号が汎用される。 部分構造略号CH3 Me CH3CH2 Et CH3CH2CH2 Pr (CH3)2CH iPr CH3CH2CH2 CH2 Bu (CH3)3C tBu C(=O)H CHO C(=O)OH COOH,CO2H C(=O)OCH2CH3 COOEt,CO2Et C(=O)NH2 CONH2 示性式以外の構造式は骨格となる炭化水素部分の水素原子や炭素原子は省略形で作図される場合が多い。たとえば末端以外の炭素原子に置換している水素原子そのほとんどは結合も含めて作図されないことが多い。また、骨格の炭素原子は元素記号の表示が省略されて作図されないことが多く、言い換えると線分の頂点が炭素原子をあらわす場合が多い。しかし作図上紛らわしい場合は省略せずに表記すべきであり、省略されなかった水素原子は指示水素と呼ばれることがある。あるいは上述の基を表す略号の C や H は省略できない。 同一の物質(1-ブテン)を様々な化学式で書き表した例。
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構造式
出典:『Wiktionary』 (2021/06/26 07:38 UTC 版)
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