昆虫食
別名:エントモファジー
英語:Insect eating、Entomophagy
昆虫を食べること、昆虫を食料・食材として扱い食すること。あるいはそのような食文化。
昆虫食は人類史の観点で見れば決して珍しい文化ではなく、世界各地で古くから現在に至るまで行われている。現在でも昆虫を常食としている地域は少なくない。しかし現代社会では昆虫食を行わない地域・文化の方が多い。昆虫食は、その見た目も相まって、いわゆるゲテモノ食いとみなされることが多い。
近年、昆虫食は見直されつつある。
地球上にはおびただしい数・種類の昆虫が生息しており、食用にできる種も1000種を超えるとされている。タンパク質などの栄養素が豊富であり、飼育も他の家畜に比べれば容易とされる。
国連食糧農業機関(FAO)は2000年代前半から昆虫食について研究している。2013年には昆虫食を推奨する文書を公開した。現在の世界的な人口増加に伴い、遠からず深刻な食糧難の問題が訪れるが、昆虫食にはこの問題の解決の糸口となる可能性も見いだされている。
関連サイト:
Insects for food and feed - Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO)
Edible insects Future prospects for food and feed security - FAO
こんちゅう‐しょく【昆虫食】
昆虫食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/04 12:55 UTC 版)
昆虫食(こんちゅうしょく、英語: Entomophagy, Insect eating)とは、ハチの幼虫、イナゴなど、昆虫を食べることである。食材としては幼虫や蛹(さなぎ)が比較的多く用いられるが、成虫や卵も対象とされる。先史時代から人類は昆虫を食べ、現在もアジア、中南米、アフリカなど124か国で一般的な食品として約20億人が2000種類以上の昆虫を食べている[1][2][3][4]。昆虫食は、人間以外の霊長類を含む多くの動物に広く見られ、アリクイ、センザンコウなど、昆虫食が専門の動物だけでなく、キツネ、タヌキなどの雑食性の動物においても常に食べられている[5]。昆虫は動物性タンパク質が豊富であり、牛肉や豚肉に代わる環境負荷が少ない食べ物としても期待されている[6][7][8][9]。国連食糧農業機関(FAO)は、食糧危機の解決策として昆虫食を推奨し、世界経済フォーラム(WEF)も、気候変動を遅らせることができる代替タンパク源として注目する報告書を発表している[10][11][12]。
- 1 昆虫食とは
- 2 昆虫食の概要
昆虫食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 06:53 UTC 版)
いなごの佃煮やスズメバチの幼虫食などの昆虫食は、山形県、福島県、群馬県、長野県、大分県から熊本県を経て宮崎県・鹿児島県にかけての九州山地脊梁部などの山岳地方の郷土料理となっていることが多い。これは、海沿いと異なり魚からのタンパク質摂取が難しいことから、昆虫を食用とした古い文化が残存したという考え方がある。昆虫は栄養価は高いものの、個々の個体が小さく、採集労力当たり得られる栄養価が相対的に低くなってしまうため、そこまで大量採集の労力をかけることが見合う地域性、また少ない労力で大量に採集できる食材昆虫の種類の選択が関係していると考えられる。一度の採集で大量の幼虫が確保できるスズメバチ類、水田で労せずして大量に採集できるイナゴ、かつては魚のあらなどをため池に浸しておくだけで大量に集めることができたゲンゴロウ、絹糸生産の副産物として大量に得られるカイコのさなぎや成虫などが食材として選択されている。
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