小惑星探査
火星と木星の間に多い小惑星は、名前のついたものだけでも26,000個以上
小惑星は主に火星と木星のあいだにあります。太陽のまわりを回る無数の天体のことを呼び、名前のついているものだけでも2006年7月時点で134,339個もあり、望遠鏡でも約十数万個が確認できます。また、直径1kmのものは50万個もあり、すべて集めると地球の1/500の重さになります。小惑星は大きな惑星がこわれてできたものという説と、惑星になれなかった微惑星(びわくせい)という説の2つがありますが、はっきりしたことは、今もナゾのままになっています。
小惑星は太陽系誕生の謎を解くカギ。今後の宇宙開発にも役立つ
木星探査機ガリレオは、木星に向かう途中で小惑星ガスプラとイーダに接近し、写真撮影や観測などをおこないました。そして「イーダ」の観測中にそのまわりを回る直径約1.5kmの衛星を発見しました。この衛星はダクティルと命名されましたが、はじめて発見された小惑星の月です。火星と木星の軌道のあいだには小惑星の集まりがたくさんありますが、小惑星を研究すると、太陽系が生まれた直後のようすを考えるのに役立ちます。また、今後太陽発電衛星やスペースコロニーを建設することになると、小惑星の鉱物資源をその資材に使えば便利だといわれています。
宇宙航空研究開発機構が小惑星を探査
はやぶさは、小惑星とランデブーし、表面の物質を採取し、それを地球までもって帰るという計画です。2003年5月に、M-V型ロケットによって打ち上げられました。2005年9月中旬から11月下旬にかけてイトカワに接近して観測を行い、サンプル採取も試みました。2010年に地球に帰還する予定です。
小惑星探査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 14:06 UTC 版)
詳細は「小惑星#探査の歴史」を参照 ガリレオが1991年と1993年に小惑星帯を通り抜ける際、それぞれ (951) ガスプラと (243) イダの撮影を行い、映像を送ってきたのが最も初期の小惑星探査である。本格的な小惑星探査は、1996年2月に打ち上げられ、1997年7月に (253) マティルドへ接近、2000年2月に (433) エロスへ到達したNEARシューメーカーが最初である。それに続く日本のはやぶさ (MUSES-C) は2003年5月に打ち上げられ、2005年9月に (25143) イトカワへ到達し、2010年6月に地球へ帰還した。 また、アメリカ合衆国でもドーン探査機が (1) ケレス(準惑星)と (4) ベスタを目指して2007年9月に打ち上げられた。さらに、ニュー・ホライズンズも、冥王星に向かう途上の小惑星帯で (132524) APLの撮影を行ったほか、ケンタウルス族に属する (83982) クラントルの探査をおこなった。 小惑星からのサンプルリターンに関しては「はやぶさ」が世界ではじめて試みた。地球に帰還したカプセル内部に微粒子ではあるが1500個以上のサンプルが回収でき、これらが小惑星由来であることが確認された。 サンプルリターンは2016年に打ち上げられたアメリカの探査機「オシリス・レックス」、及び上記「はやぶさ」の後継機として2014年に打ち上げられた「はやぶさ2」の両探査機でも予定されている。オシリス・レックスのサンプルは2023年に、はやぶさ2のサンプルは2020年に地球に帰還予定である。また、中国も2020年代前半に小惑星サンプル・リターン探査機打ち上げを計画しているとの情報がある。
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