作田明賞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 23:07 UTC 版)
作田明は、これまで約30年間にわたり精神科医として、また犯罪学者として、活動してきた。 この間に多くの犯罪者や非行少年の臨床的研究に携わってきたが、最近の世論の流れにおいても、また法整備や裁判の動きにおいても、いわゆる厳罰化の傾向が強まってきたことに大きな危惧の念を抱くに至るようになった。様々な統計が明らかにしているように、近年、犯罪や非行は決して増加することも凶悪化することもなく、また少年非行が特に低年齢化しているわけでもないのに、そうした誤った先入観や偏見のもとに少法の改正が行われたり、以前ではあり得なかった事例で死刑の判決で行われたり、最近では安易に時効の廃止が叫ばれたりする傾向が強まってきた。こうした動きの中には国際的な潮流に抗するものもあり、外国人に日本人の人権感覚に対して誤った認識を持たれる恐れもあると感ずるようになった。 犯罪や非行を更に減少させるためには、犯罪や非行の予防・防止に努めることと共に、犯罪者や非行少年の矯正に取り組むことが決定的に重要であり、そのために暖かく愛に満ちた家庭教育や、生徒をよく理解し受容する学校教育に加え、より良い雰囲気の中でやり直しのきく地域社会の存在が必要であると考えるようになった。そして、何よりも人権を重視した明るく民主的な社会の形成が極めて重要であると考えた。 こうした考えに基づき、犯罪・非行の防止と犯罪者・非行少年の矯正・更生に尽力している個人、もしくは団体の中から、著しい貢献が認められた者に対して表彰し、その活動を称え、今後の活動の励みとするために作田明が私財を投じて「作田明賞」を創設した。 2020年8月作田明没後、生誕70年を記念して聖学院大学出版会発行、丸山久美子名誉教授著「作田明の生涯」が出版された。 「作田明賞」第1回受賞者最優秀賞:山本譲司優秀賞:社会福祉法人 カリヨン子どもセンター 「作田明賞」第2回受賞者最優秀賞:NPO法人 セカンドチャンス優秀賞:特定非営利法人 ほっとポット優秀賞:北陸学院学院長 楠本史郎 「作田明賞」第3回受賞者最優秀賞:龍谷大学法科大学院教授 浜井浩一優秀賞:千房株式会社代表取締役 中井政嗣優秀賞:女性歌手デュオ Paix2 「作田明賞」第4回受賞者最優秀賞:東京ダルク代表 近藤恒夫優秀賞:更生保護法人両全会理事長 小畑輝海優秀賞:小森法律事務所代表 小森榮 「作田明賞」第5回受賞者最優秀賞:一般社団法人「全国地域生活定着支援センター」代表理事 田島良昭優秀賞:NPO法人五仁會代表 竹垣悟優秀賞:NPO法人性障害専門医療センター (SOMEC) 代表理事 福井裕輝 「作田明賞」第6回受賞者最優秀賞:大阪大学大学院教授 藤岡淳子優秀賞:NPO法人ロージーベル代表 大沼えり子優秀賞:曹洞宗清源寺 住職 川越恒豊 「作田明賞」第7回受賞者最優秀賞:NPO法人静岡司法福祉ネット明日の空 代表 飯田智子優秀賞:岡田クリニック 院長 岡田尊司優秀賞:一般社団法人東京TSネット 「作田明賞」第8回受賞者最優秀賞:堂本暁子優秀賞:NPO法人マザーハウス理事長 五十嵐弘志優秀賞:福島大学大学院教授 生島浩 「作田明賞」第9回受賞者最優秀賞:NPO法人食べて語ろう会理事長 中本忠子優秀賞:立正大学文学部教授 小宮信夫優秀賞:ヤエス第一法律事務所主宰 古畑恒雄優秀賞:タレント 八幡愛 「作田明賞」第10回受賞者最優秀賞:北洋建設株式会社代表取締役 小澤輝真優秀賞:株式会社ヒューマンハーバー代表取締役 副島勲優秀賞:NPO法人奄美青少年支援センターゆずり葉の郷所長 三浦一広 「作田明賞」第11回受賞者 最優秀賞:立命館大学教授 宮口幸治優秀賞:自立準備ホーム「日常塾」代表 岩崎欣一優秀賞:カンサイ建装工業株式会社代表取締役 草刈健太郎優秀賞:NPO法人「心に響く文集・編集局」代表 茂幸雄 「作田明賞」第12回受賞者 最優秀賞:あひる一会代表 片山徒有優秀賞:奈良県知事 荒井正吾優秀賞:Oishiサポートセンター代表 大石由紀子優秀賞:NPO法人 再非行防止サポートセンター愛知理事長 髙坂朝人
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