ノイズ (電子工学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 17:06 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動電子工学におけるノイズ(noise)または雑音とは電気信号の無作為な変動であり、全ての電気回路に存在する。電子機器が発生するノイズは様々で、その発生原因もいくつかある。熱雑音とショット雑音は物理法則に起因し、防ぐことができない。一方、他のノイズは機器に起因するもので、多くが製造品質や半導体の欠陥による。
一般にノイズは好ましくないが、ノイズを有効活用する用途として乱数発生や後述するディザがある。
指標
電気通信においては、ノイズは有用な情報を含む信号に対して誤りや不要で無作為な外乱をもたらし、受信側の検波器やデコーダの前または後に生じる。ノイズは天然や人造の発生源からの無用かつ妨げとなるエネルギーの総和である。しかしノイズは一般に混信(漏話、ジャミング、特定の送信機による他の好ましくない電波障害)と区別され、SN比(信号対雑音比)のほかにSIR(信号対混信比)やSNIR(信号対雑音干渉電力比)といった指標がある。また、信号波形の好ましくない変形である歪みとも区別されるのが普通で、SINAD(信号対雑音+歪み比)という指標がある。搬送波を変調する通過帯域アナログ通信システムにおいては、受信機の入力におけるCNR(搬送波対雑音比)が実際に受信された信号におけるSN比の一定部分を生じる。デジタル通信システムでは、Eb/N0が符号誤り率の一定部分を生じる。
種類
熱雑音
熱雑音はジョンソン・ナイキスト・ノイズとも呼ばれ、電気伝導体中の電荷担体(通常は電子)の熱による無作為な動きによって発生し、防ぐことが出来ない。印加電圧の大小に関わらず発生する。
熱雑音はほぼホワイトノイズであり、そのパワースペクトル密度は周波数スペクトル全域に渡ってほぼ同じである。その信号としての振幅は正規分布に極めて近い。熱雑音の影響を考慮した通信システムのモデルとして「加法性ホワイトガウスノイズ (AWGN) チャネル」がある。
抵抗器 R(Ω)で帯域幅 Δf(Hz)のとき、熱雑音 この記事にはアメリカ合衆国政府の著作物であるアメリカ合衆国連邦政府一般調達局次の文書本文を含む。"Federal Standard 1037C". Cite webテンプレートでは|accessdate=
引数が必須です。 (説明) (MIL-STD-188内)
「ノイズ (電子工学)」の例文・使い方・用例・文例
- ノイズが二パーセントを越えてはいけません。
- ノイズの多い場所では通信できない場合があります。
- ノイズが乗り心地性能へ悪影響を与える。
- この新型機械は動作が速くノイズが少ない。
- そのノイズは発生しなかった。
- そのノイズは縮小する。
- ソレノイドへの突入電流でノイズが発生します。
- レコードからテープへの音楽の移行は多くのノイズを抑えた
- 激しいノイズ
- 要求されていない源(大気や受信機のノイズや求められていない送信機など)から発せられる電気信号
- 録音テープのヒステリシスノイズを低減する回路
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