テルヤ寛徳のブログ高齢者の犯罪者、受刑者が増えている

高齢者の犯罪者、受刑者が増えている

　一時期は〈高齢者社会〉と呼ばれていたが、今では〈高齢社会〉と呼ぶらしい。ここで言う高齢者とは、65歳以上の人を指す。
　日本の高齢社会は、他の先進国が経験したことのないスピードで進んでいる。「団塊の世代」が65歳に達する2012年には、高齢人口が3千万人を超す見込のようだ。少子高齢社会の到来だ。
　高齢者の犯罪者・受刑者が増えているとの情報に接し、その原因、背景、実態とあるべき対策を考える一助になればと去る2月10日、「高齢者の犯罪に関する質問主意書」を提出した。それに対する政府の答弁書が2月20日に出た。（詳細は衆議院のホームページ質問答弁の項目112番をご覧頂きたい）
　政府答弁書は、「近年、刑法犯で検挙された高齢者の人員数は全国及び沖縄県のいずれにおいても増加傾向にあるものと認識している」となっている。ところが、かかる認識を示しながら「最近における高齢者の犯罪率の増加の理由については、個々の高齢者が置かれている社会的状況等が様々であるため、一概にお答えすることは困難である」と弁解している。弁解というより責任放棄、逃げである。
　たしかに高齢者は増えている。問題は、高齢者数の伸びを超える犯罪率の増加である。しかも、刑法犯の認知件数は2002年以降減っているのだ。高齢者の犯罪者が増えると、必然的に高齢受刑者も増える。諸外国と比べると、平成18年度の60歳以上の在所受刑者は、ﾄﾞｲﾂ3％、イギリス3.2％、アメリカ5.4％、日本12.3％になっている。何が日本のお年寄りを犯罪行為に走らせているのだろうか。
　年金や生活保護など貧困を指摘する専門家もいる。お年寄りが生活不安・将来不安にかられ、孤独と貧困から犯罪へ走り、壁の中に落ちていく。まさしく政治の貧困、無策に重大な責任がある。安心して暮らせない、長生きできないようでは高齢社会における長寿なんて希うべくもない。長寿の島沖縄の高齢犯罪者も増えている。

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【2009/02/24 18:42】 | 日記 | TRACKBACK(0) | COMMENT(0)

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