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【映画】『喪う』(2024年)余命わずかな父と向き合い、過去の葛藤を乗り越える三姉妹の心温まる再生の物語! | ネタバレあらすじと感想

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◆映画『喪う』の作品情報

【英題】His Three Dauters

【監督・脚本】アザゼル・ジェイコブ

【出演】ナターシャ・リオン、エリザベス・オルセン、キャリー・クーン他

【配信】Netflix

【公開】2024年9月

【ジャンル】ヒューマンドラマ

【上映時間】104分

【製作国】アメリカ

【視聴ツール】Netflix、吹替

◆キャスト
エリザベス(長女):ナターシャ・リオン
ミア(次女):エリザベス・オルセン
グレース(三女):キャリー・クーン
アントワン:ジョヴァン・アデポ
父親:ジェイ・O・サンダース
ラルフ:ルディ・ガルバン

◆ネタバレあらすじ
映画『喪う』は、疎遠になっていた三姉妹が、余命わずかな父親を見取るために集まる姿を描いたヒューマンドラマです。長女エリザベス(ナターシャ・リオン)、次女ミア(エリザベス・オルセン)、そして三女グレース(キャリー・クーン)の三姉妹が、父の最期を見届けるため、久しぶりに家族として一堂に会します。物語は、この3日間にわたる父との時間を通して、姉妹たちが抱える過去のわだかまりや、それぞれの人生の軌跡が徐々に明らかになる過程を描いています。
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父親(ジェイ・O・サンダース)は病に倒れ、これが彼にとって最後の数日であることを皆が知っています。しかし、それぞれの姉妹が持つ父との関係や、互いに対する感情は複雑で、再会の喜びだけではなく、長年のすれ違いや心の距離が浮かび上がります。特に、キャリア志向のエリザベス、自由奔放なミア、そして家庭を守ることに重きを置くグレースは、それぞれの価値観やライフスタイルが大きく異なり、父の死期が迫る中で、これまで抑えられていた感情が次第に表面化していきます。
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この作品の魅力は、単に父の死を見届けるだけではなく、その過程で家族の絆が再び深まっていく様子にあります。姉妹たちは、過去の失敗や後悔を乗り越えながら、互いに助け合い、そして父との最後の時間を大切に過ごそうとします。このようなテーマを通じて、監督アザゼル・ジェイコブスは、家族の再生や和解の可能性を描き出し、観客に強い感動をもたらします。
映画は感情的なクライマックスに向かって進行し、各キャラクターが自分の中での葛藤を解決し、最終的にはそれぞれの役割を再確認します。この3日間で、姉妹たちは自分自身を見つめ直し、父との最後の時間を通じて、家族の絆を再び取り戻していくのです(
『喪う』は、人生の終わりに向き合うことで、家族の意味や個々の存在価値が再定義される感動作です。Netflixで配信されており、視聴者は繊細な演技と感情の揺れ動きを通じて、家族の再生と和解の物語を堪能できます。

◆考察と感想
映画『喪う』は、家族の絆や人間関係の複雑さ、そして「死」との向き合い方について深く考えさせられる作品です。観終わった後には、単なる感動ドラマではなく、多くの余韻が残る内容で、視聴者に多くの考察を促します。
まず、この映画の大きなテーマである「家族の絆」について。物語の中心にあるのは、疎遠になっていた三姉妹が父親の死に直面しながら、再び家族として向き合う姿です。各々が異なる価値観やライフスタイルを持ち、過去のすれ違いから生まれた心の距離がある中で、最期の瞬間を共有することによって、彼女たちは徐々に関係を修復していきます。この過程は、家族というものが単純に血縁だけで成り立っているわけではなく、時間とともに変化し、時には修復が必要であることを示唆しています。彼女たちが過去のトラウマや誤解を乗り越え、父親の死を通じて再びつながりを取り戻していく姿は、視聴者にも「家族の再生」について考えさせる力があります。
次に、映画が描く「死」との向き合い方について。この作品では、父親の死が避けられない事実として描かれ、その終末に向かう過程を見守る家族の視点が強調されます。死にゆく者を見送るという行為は、遺された者にとっては避けられない喪失感を伴いますが、この映画ではその「喪失」だけに焦点を当てるのではなく、死を通して家族が再び絆を取り戻すという希望的な側面も描かれています。これは、死が終わりではなく、何か新しい始まりをもたらす可能性があることを示唆しており、特に現代社会において家族関係が複雑化している中で、観客に深い感動を与えます。
また、この映画の演技についても考察するべきポイントがあります。ナターシャ・リオン、エリザベス・オルセン、キャリー・クーンが演じる三姉妹は、それぞれが異なる人生を歩み、異なる感情を抱えているにもかかわらず、最終的には共通の家族愛によって結ばれます。特に、エリザベス・オルセンが演じるミアは自由奔放な性格でありながらも、家族の大切さに気づく瞬間が非常にリアルで、多くの観客に共感を与えるキャラクターです。リオンとクーンもまた、彼女たちの葛藤や成長を見事に演じており、物語をより深みのあるものにしています。
映画『喪う』は、死という避けられないテーマに対して、重々しくも希望的なメッセージを投げかけています。家族の絆が断ち切れることなく、時には修復されるべきものであるという考えは、多くの視聴者にとって心に残るものでしょう。死を目前にした家族の物語は、私たちが普段意識していない家族の在り方や、個々の人生における意味について深く考えるきっかけを与えます。観終わった後、家族や大切な人との関係を見つめ直すことになる、そんな作品です


評価点   83点
お薦め度  80点


2024年  104分  アメリカ製作

 
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