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My最新アニメ感想文:特別編「〝フリクリ”の見方、教えます」(第五話:ブラブレ)

取り敢えず、連載ものなので未読の方はまずこちらを参考に。

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<OVA:1999年製作:アニマックス>

 カンチの正体が分からないでこの話を見ると、おそらく全く話が判らないでしょう。もし前回ナオ太がバットを振れたのならば、なぜ精神的肉体的成長を遂げたはずのナオ太が大砲の弾などという貶め方をされなければならないのか?。これは単に思い上がっていたから、だけでは説明できないはずです。

 冒頭いきなり、新ルパン三世のオープニングの背景映像のパロディからスタート。榎戸先生のルパンネタは結構珍しいのでは?。「あの方」はやっぱり宮崎某先生なのでしょうね(笑)。それにしてもモンキーパンチが赤ジャケの方が好きだというのは、不勉強で存じませんでした(泣)。榎戸先生はフリクリの脚本を書くときに、「本編よりも、本編と関係ないギャグを考えるのに苦労した」という趣旨のことを言っておられましたが、この後のギターネタなんかは、きっと苦労したんだろうな(笑)。え~、今始めて気がついたけど、この床屋のシーンって、「サウスパーク」のパロディじゃん!。だったら「大変だ、ナオ太が殺されちゃった」「この人でなし!」くらいやってくれればよかったのに(笑)。

 アマラオの「赤じゃないんだな、青だな(もちろん、ルパンのジャケットの色で迷彩をかけています)」は、もちろんカンチの色のこと。赤だとアトムスクのパワーが発揮されている状態なのでやばいけど、青なら唯のテレビ君(笑)モードなので、撃っても問題ないということを言っています。アマラオはMMと手を組んでいることをここではっきりと言っています。・・・要するに純粋な正義なんてものはこの世界にはどこにも無いということ。大人の世界ですね~。しかしアマラオは首尾よくカンチを捕まえたとして、どうするつもりだったんでしょうか。多分MMとの取引にでも使おうと思っていたんだろうけど。

 ナオ太の「タンマ、タンマは三回まであり。今決まったの!」は、ナオ太が精神的に全く成長してないことを表現しています。つまり前回ナオ太がバットを振ったわけではないことへの逆伏線ですね。銃を持っていることを聞かれて、全部カンチに責任を押し付けようとしたのも同様です。町を救ったのはナオ太ではないかと聞かれて、「どうやったか覚えてないけど・・・」にも関わらず全部自分の手柄にしてしまうのは、まあ子供なんで気持ちは良く分かります。が、むしろ問題は我々オタクへの揶揄のような気がして仕方ありません。「どうしてか分からないけど、色んな女の子にモテモテ」「どうしてか分からないけど、悪人なんか一捻り」。・・・身に覚えがあるんですよねえ。

 ハル子がアマラオの所へ殴りこんだ理由は・・・実は良く分かりません。ハル子は第2話で、カンチのことを「ロボットを一体家来にしたんですが、こいつが使えない奴で・・・」と本部に報告してます。とすれば、ハル子はカンチの中にアトムスクがいることに当時は気がついていなかったと思われます。ではどこで気がついたんでしょうか?。気がついた・・・わりにはカンチの扱いはさっぱり良くなっていません。それとも気がついていてあの扱いだったのかな?。単純に自分の家来が襲われたから敵を取りにいった・・・のかな、ハル子のあの性格で??。製作サイドにちょっとした混乱でもあったんでしょうか。

 ところで今回「赤くなったあれは・・・アトムスク」という台詞で、初めてカンチの色とアトムスクのパワーの相関関係が明らかにされます。でもそんなこと、もっと早く分かってないとこの話の内容は、さっぱり分からないんですけど。つまりこの作品はOVAということで一回だけ見て終わり、という構成にはなっていないわけで、見終わって最後に得た情報を持って最初から見直すと新たな発見が・・・ということですね。本来OVAというのはそういう作られ方をするのが当然だと思うんですが、実際には(脚本家の能力の問題で)それだけ大量の情報を作品に持たせられるのは、稀な事です。本作の場合は前から見ていっても、一話づつじっくり見ていけば、一応内容を推測することは可能なだけの伏線はきちんと張られています。今回の文章はそういった所を追っていっているわけですが。閑話休題

 アマラオのハル子に対する「僕はもう子供じゃないんだ」は(アマラオが実は見た目よりはるかに若いということを考えなければ。ちなみに小説版では、見た目は三十台半ばとこのこと)、恐らくアマラオもハル子と、今のナオ太と同じような出会いをしていたことを意味します。やっぱりハル子は見た目通りの地球人じゃないにしても、見かけ通りの年齢ですらないんだろうな、きっと。っていうか本編には全く出てこないんだけど、ナオ太の母親のフラタニティの捜査官って、一体どんな奴だったんだろう?。自分の息子の名前すらまともにハル子に伝えてないんだから、相当やばい性格のような気もするんだけど・・・(カモンと子供を二人も作ったというのも、相当凄いし)。フラタニティって、ハル子みたいな奴ばっかりなんだろうか?。

 ハル子がバニースーツでギターに乗って空を飛ぶのは、ゼネプロオープニングアニメのパロディで・・・って、あれ、全く同じことを「忘却のの旋律」のときも書いたような気が。そうか、これも榎戸先生の持ちネタだったんだ(つまりがイナックス20周年記念でバニーを出した、というのは間違いでした)。ちなみに私は聞き取りが良くないのでアニメでは何を言っているのか良く分からなかったんですが、小説版によるとここでのハル子の叫ぶ声は「ダ~イコ~ンブイ!」とのこと。何のことだか分かりますよね。ってことは「トップをねらえ2」でも、どっかでやるんじゃないかな、きっと。ギブソンは・・・音楽は全然分からないので、全く分かりません。不勉強で申し訳ない。

 最後に「ロボットを操縦していた」はずのナオ太が、実は単なる大砲の「弾丸」に過ぎなかったことが判明。しかも本人はへろへろだし。もし前回ナオ太がバットを振れていたとすれば、何故こんな扱いなのか話が通じなくなるはずです。よく「フリクリは訳が分からない」という話を聞きますが、順を追って伏線を紐解いていけば、きちんと一貫した話であることが判っていただけるのではないかと思います。

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コメント

ハル子が三人目ってことでおk?

投稿: T+ | 2010.04.29 11:00

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