「神に見放された者は、生きているべきではないのよ」

沙子は、人でなくなっても、人と同じ秩序の中に生きたいと願っていたんですね・・・
大川さんが言うように、村は秩序が支配する神の楽園。
そこに生きづらさを感じていた恵も、今度は屍鬼のルールに従って生きるしかなかった。

夏野も村の外を向いていたけど、誰に迎合することなく自分のルールに従って、辰巳と共に滅びる選びました。
律子も夏野も強くて美しかった。
昭とかおりを助けてくれてたのも良かったです。

燃える山入と外場村。

犠牲を払って守った村も結局滅びる。
村の人はﾊﾞﾗﾊﾞﾗになって、でも今度は別の場所の秩序の中で生きてかないといけないのかな。
人も屍鬼も村や神にすがらないと生きられない弱い存在で、みんな最期には救いを求めてたのが可哀想でしたね。

室井さんは秩序から自由になれたのかなぁ。
村に従ってきた、自分の中のアベルを殺して。
だけど村から出ても、誰かの血がないと生きられない運命は変わらない。
１度は自分を捨てる決心をした沙子も、今度は室井に守られて生きるしかなくて、運命に囚われたまま。

どこまで行っても神の定めたルールには逆らえないんですね・・・
みんなアベルとカイン。
だから生きるのは悲しくてときに罰のよう。

それでもどう生きるかだけは選べるから。
生きようともがく姿が美しいのだと辰巳は言ったけど、生きることの凄まじさ儚さを感じる話でしたね。
救いのないアニメだったけど、いろいろ考えさせられて面白かったです。
最初はキャラデザどうなんだと思ったけど、だいぶ慣れましたｗ


　

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