屍鬼 第22話(蔡蒐話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ! 及び 屍鬼とは何か?視点
●屍鬼 第22話(蔡蒐話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ! 及び 屍鬼とは何か?視点。
・とりあえず、自力で犯人捜しや真実を求める人向けの変体紳士レビューです。(何が言いたいのか
・犯罪心理学や、情報分析から22話を紐解いていこう。
・結局のところ15話以降は更新が苦しい状態でした、それに今回は”屍鬼とはなんだっのか”というテーマも追求していきます。
・それは”屍鬼”という生き物の分析ではなく、物語のテーマへと切り込む分析です。
・それに、最終話でも屍鬼の生態や人狼の生態は語られているし、名探偵視点での考察も以前やりましたしね。
・「名探偵視点での考察」と「作者視点での考察」とパート分けして「屍鬼という物語」を考察していきます。
●名探偵視点で考える屍鬼
・まず「探偵」の定義を前提にしてお話しするべきでしょう。
・探偵とは、難事件を解決するフィクションの産物なんです。
・実際「興信所」って所は、凶悪犯罪なんて扱わないわけですし。
・ここでいう「名探偵」とはフィクションの”探偵”だし、割と近いのが警察機構の「犯罪心理学」やプロファイリングセクションの視点です。
・つまり、「犯罪者」の動機、手段、目的を分析し理解していく。
・しかし、「屍鬼」の物語は15話以降は「犯罪者の逮捕」ではなく「戦争」という大きなスケールと展開していきます。
・戦争レベルに「名探偵」は黙するしかない。
・探偵のできることは、辰巳や沙子、室井清信や結城夏野の個人的な行動原理を考察することでしょう。
●名探偵視点で語る屍鬼で頭脳が高い人は誰?。
・屍鬼は実際かなりの知能を持った犯罪者がいなければ発生もしなかった事件である。
・砂子は人を食料だからしかたなく「人を殺す」といいますが、「悪意」はもちろんあった訳です。
・それは「外場村の掌握」つまり侵略戦争という形で証明しています。
・沙子が正志郎というブレインを経て、可能となった村を丸ごと手に入れる作戦。
・逆を言えば、欲を出さずに村掌握を断念して細々と生きていくならば「悪意」が有ったとまではいえないわけです。
・「悪意」は人の頭脳を高めます。
・「犯罪」としての完成度のために、知能犯は生まれるわけです。
・また皮肉にも、そういった「悪意」を「阻む者」も育んでいきます。
・ランキングをつけるなら下記の順位でしょう。
・ランクS:結城夏野
・ランクAAA:桐敷正志郎
・ランクAA:尾崎敏夫
・ランクAA:辰巳
・ランクA:桐敷沙子
・ランクA:室井信明
・ランクB:室井清信
・ランクB:夏野のパパ
・ランクC:武藤徹
・ランクD:清水恵
・ランクE:田中かおり
・ランクF:村迫正雄
・基本的に知性の基準として、高い分析能力と悪意でも善意でも公に対しての強靭な精神力を加味している。
・そのため、我欲が高いほど評価は下がる設定となる。
・また、結城夏野が高いのは、「自分の人狼という特性すら”道具”としている点」。
・辰巳と夏野の差は人狼である双方のあり方で差が出ている。
・夏野に人狼だから屍鬼を守るという辰巳のような騎士道世親あふれる尊厳は無い。プライドなど最終的に目的達成には邪魔なだけである。
・武藤徹が低いのは”精神力の低さ、自分に甘い点”があげられる。
・夏野のパパに関しては、夏野のように大きく飛躍する思考の対極といえる狭い視野による思考がこの評価。
・狭き思考は自らを危うくする疑心暗鬼を生む。
・一応、普通の人はおおよそランクBという基準である。
・あとは、品格の低さ(下種な思考)やプライド(我欲)の高さ、行動力の低さで知性のランクが下降する。
・田中かおりが清水恵より低いのは後半自分の行き先を失い「思考停止」してしまったから。
・つまりメンタル面の強固さが「知性発達」の重要な鍵である事は上位陣を見ればわかると思う。
●作者視点で考える、屍鬼とは何だったのか。
・屍鬼は「人間対屍鬼との戦争」により人の醜さ、差別、尊厳、人権とは?を読者に問う物語である。
・モデルは当然、太平洋戦争などの人間の歪んだ一面が表面化する過酷な状況を描こうとしている。
・作者にとって「モデル」とは「自分の理や思想により選択される」。
・グロやらエロスなどを、人の欲望をむき出しにする状況は戦時下にしかないだろう。
・教訓的なテーマとして、屍鬼殺しを何人も行なう村人は「殺人に対し抵抗が喪失」している。
・この歪んだ状況を見て、「人の内面にある醜さ」を強調し狂気的に表現する事には意味がある。
・また、外交的な日本と諸外国の関係性も「屍鬼と外場村村民」という立ち位置に置き換えている。
・作者が「西洋教育の洗礼」という言葉を使わせているように、まじめに外交の難しさや誤解から来る小競り合いや、売国主義など揶揄している表現がある。
・水は低きに流れてまた、人は曳くきに流れる、この安易な人間の意志の弱さを、自覚させるために主人公達や屍鬼の上位者が設定されたといっていい。
・また、戦争の行き着く先としての凄惨さは、相手が屍鬼ではなく、諸外国であってもおなじだと言う事は言及すべきだろう。
・また、また不死性に関しては「外人」という文化の違い歴史の違い”思想の違い”なども含まれた立ち位置に置き換えられており。
・屍鬼が読み手にとって、ただの「化け物」にみえず、人間そのものとして共感できる部分を設定としたのはそういう意図が含んでいるからと考える。
●作者視点で考える、室井清信と砂子の関係とは?
・室井清信は人狼となり、沙子とこの村から逃亡を果たした。
・砂子は「生きたい」という生物の素直な要求すら、神(一神教)に認められない不幸な自分を嘆いている。
・沙子は屍鬼の女王でありながら、「人間であったかつての自分の価値感を持ち続けた」。
・それゆえに「屍鬼の王国」を望んだのは明白である。
・人狼となり、村を捨てた室井清信はそんな砂子を諭す。
・「屍鬼とは元より、人間の輪から外された存在であると」。
・つまり屍鬼となったからには、「人間の名残りや、その存在に憧れを抱くな」という決別の宣言である。
・作者が、室井清信と桐敷沙子だけ逃亡させたのは、次なる屍鬼の脅威を明示させるためではない。
・「己を知ることの重要性」「足ることの意味」「自分だけの理を持って、高潔に生きること」を訴えたかったと考えている。
・初期のENDING曲「ウォークの約束」の歌詞にはそれらの意味が詰まっている。
・「失うことを畏れても、それを受け入れ間違いを受け止め、それでも自分を失わないように・・・」。
・自分もそうありたいと想うのである。
・私が屍鬼の最終話に感じたテーマはそんなものだったのです。
●ブログ内 屍鬼 リンク
・屍鬼 第22話(蔡蒐話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ! 及び 屍鬼とは何か?視点。
・屍鬼 第15話(第悼と偽話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第14話(第悼と死話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点
・屍鬼 第13話(第悼と惨話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第12話(第悼と腐汰話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第11話(第悼と悲屠話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点
・屍鬼 第10話(第悼話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点
・屍鬼 第09話(第柩話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第08話(第夜話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第07話(第弑魑話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第06話(第髏苦話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第05話(第偽話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第04話(第死話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第03話(第惨話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第02話(第腐堕話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
・屍鬼 第01話(第遺血話)名探偵になったつもりで屍鬼を見るぜ!視点。
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・とりあえず、自力で犯人捜しや真実を求める人向けの変体紳士レビューです。(何が言いたいのか
・犯罪心理学や、情報分析から22話を紐解いていこう。
・結局のところ15話以降は更新が苦しい状態でした、それに今回は”屍鬼とはなんだっのか”というテーマも追求していきます。
・それは”屍鬼”という生き物の分析ではなく、物語のテーマへと切り込む分析です。
・それに、最終話でも屍鬼の生態や人狼の生態は語られているし、名探偵視点での考察も以前やりましたしね。
・「名探偵視点での考察」と「作者視点での考察」とパート分けして「屍鬼という物語」を考察していきます。
●名探偵視点で考える屍鬼
・まず「探偵」の定義を前提にしてお話しするべきでしょう。
・探偵とは、難事件を解決するフィクションの産物なんです。
・実際「興信所」って所は、凶悪犯罪なんて扱わないわけですし。
・ここでいう「名探偵」とはフィクションの”探偵”だし、割と近いのが警察機構の「犯罪心理学」やプロファイリングセクションの視点です。
・つまり、「犯罪者」の動機、手段、目的を分析し理解していく。
・しかし、「屍鬼」の物語は15話以降は「犯罪者の逮捕」ではなく「戦争」という大きなスケールと展開していきます。
・戦争レベルに「名探偵」は黙するしかない。
・探偵のできることは、辰巳や沙子、室井清信や結城夏野の個人的な行動原理を考察することでしょう。
●名探偵視点で語る屍鬼で頭脳が高い人は誰?。
・屍鬼は実際かなりの知能を持った犯罪者がいなければ発生もしなかった事件である。
・砂子は人を食料だからしかたなく「人を殺す」といいますが、「悪意」はもちろんあった訳です。
・それは「外場村の掌握」つまり侵略戦争という形で証明しています。
・沙子が正志郎というブレインを経て、可能となった村を丸ごと手に入れる作戦。
・逆を言えば、欲を出さずに村掌握を断念して細々と生きていくならば「悪意」が有ったとまではいえないわけです。
・「悪意」は人の頭脳を高めます。
・「犯罪」としての完成度のために、知能犯は生まれるわけです。
・また皮肉にも、そういった「悪意」を「阻む者」も育んでいきます。
・ランキングをつけるなら下記の順位でしょう。
・ランクS:結城夏野
・ランクAAA:桐敷正志郎
・ランクAA:尾崎敏夫
・ランクAA:辰巳
・ランクA:桐敷沙子
・ランクA:室井信明
・ランクB:室井清信
・ランクB:夏野のパパ
・ランクC:武藤徹
・ランクD:清水恵
・ランクE:田中かおり
・ランクF:村迫正雄
・基本的に知性の基準として、高い分析能力と悪意でも善意でも公に対しての強靭な精神力を加味している。
・そのため、我欲が高いほど評価は下がる設定となる。
・また、結城夏野が高いのは、「自分の人狼という特性すら”道具”としている点」。
・辰巳と夏野の差は人狼である双方のあり方で差が出ている。
・夏野に人狼だから屍鬼を守るという辰巳のような騎士道世親あふれる尊厳は無い。プライドなど最終的に目的達成には邪魔なだけである。
・武藤徹が低いのは”精神力の低さ、自分に甘い点”があげられる。
・夏野のパパに関しては、夏野のように大きく飛躍する思考の対極といえる狭い視野による思考がこの評価。
・狭き思考は自らを危うくする疑心暗鬼を生む。
・一応、普通の人はおおよそランクBという基準である。
・あとは、品格の低さ(下種な思考)やプライド(我欲)の高さ、行動力の低さで知性のランクが下降する。
・田中かおりが清水恵より低いのは後半自分の行き先を失い「思考停止」してしまったから。
・つまりメンタル面の強固さが「知性発達」の重要な鍵である事は上位陣を見ればわかると思う。
●作者視点で考える、屍鬼とは何だったのか。
・屍鬼は「人間対屍鬼との戦争」により人の醜さ、差別、尊厳、人権とは?を読者に問う物語である。
・モデルは当然、太平洋戦争などの人間の歪んだ一面が表面化する過酷な状況を描こうとしている。
・作者にとって「モデル」とは「自分の理や思想により選択される」。
・グロやらエロスなどを、人の欲望をむき出しにする状況は戦時下にしかないだろう。
・教訓的なテーマとして、屍鬼殺しを何人も行なう村人は「殺人に対し抵抗が喪失」している。
・この歪んだ状況を見て、「人の内面にある醜さ」を強調し狂気的に表現する事には意味がある。
・また、外交的な日本と諸外国の関係性も「屍鬼と外場村村民」という立ち位置に置き換えている。
・作者が「西洋教育の洗礼」という言葉を使わせているように、まじめに外交の難しさや誤解から来る小競り合いや、売国主義など揶揄している表現がある。
・水は低きに流れてまた、人は曳くきに流れる、この安易な人間の意志の弱さを、自覚させるために主人公達や屍鬼の上位者が設定されたといっていい。
・また、戦争の行き着く先としての凄惨さは、相手が屍鬼ではなく、諸外国であってもおなじだと言う事は言及すべきだろう。
・また、また不死性に関しては「外人」という文化の違い歴史の違い”思想の違い”なども含まれた立ち位置に置き換えられており。
・屍鬼が読み手にとって、ただの「化け物」にみえず、人間そのものとして共感できる部分を設定としたのはそういう意図が含んでいるからと考える。
●作者視点で考える、室井清信と砂子の関係とは?
・室井清信は人狼となり、沙子とこの村から逃亡を果たした。
・砂子は「生きたい」という生物の素直な要求すら、神(一神教)に認められない不幸な自分を嘆いている。
・沙子は屍鬼の女王でありながら、「人間であったかつての自分の価値感を持ち続けた」。
・それゆえに「屍鬼の王国」を望んだのは明白である。
・人狼となり、村を捨てた室井清信はそんな砂子を諭す。
・「屍鬼とは元より、人間の輪から外された存在であると」。
・つまり屍鬼となったからには、「人間の名残りや、その存在に憧れを抱くな」という決別の宣言である。
・作者が、室井清信と桐敷沙子だけ逃亡させたのは、次なる屍鬼の脅威を明示させるためではない。
・「己を知ることの重要性」「足ることの意味」「自分だけの理を持って、高潔に生きること」を訴えたかったと考えている。
・初期のENDING曲「ウォークの約束」の歌詞にはそれらの意味が詰まっている。
・「失うことを畏れても、それを受け入れ間違いを受け止め、それでも自分を失わないように・・・」。
・自分もそうありたいと想うのである。
・私が屍鬼の最終話に感じたテーマはそんなものだったのです。
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