原口一博元総務相が海江田経産相にお怒りです
再稼働問題で揺れる佐賀県玄海原発。定期点検(?)で停止していた原発を、7月初旬にも再開させたい国側と佐賀県知事。それと相対する佐賀県内・県外の良識派。
もし玄海原発で事故が起これば偏西風に乗って放射性物質が西日本全土に飛び散ると言います。
福島原発の場合は、不幸中の幸いという形で放射性物質の大部分が偏西風に乗って海に飛び散りました。それでもすごい被害なのですが、玄海原発にはそれすら期待できません。
問題は佐賀県一県だけのものではないのです。もっとも佐賀県一県の問題だとしても見捨てて良いはずはありませんが…(T_T)
強引に再開を進めるべく海江田万里経産相が28日に電撃的に佐賀県を訪問しました。
ここで再開への道筋を付けるべく、同じ推進派の古川佐賀県知事と会談し、県民への説明責任を果たしたという形を付けようとしたのです(-_-メ)
佐賀県知事は県民世論の反対の声に怯え、この段階でも最終的な判断を付けかねています。ここでキャスティングボードを握るのが佐賀県議会の動向。
佐賀県政界に大きな影響力を持つ、この人の発言が注目されます。個人的には喰い足りない発言ですが、県知事・経産相より遥かにマトモなことを言っています(^^♪
(引用はじめ)
玄海原発再稼働問題・慎重な安全確認と責任明確化を(原口一博HP)
http://www.haraguti.com/dcontents.php?num=0
28日の海江田大臣と佐賀県との会談に不信と不快感を隠せません。
報じられているものを見る限り27日の私との会談とは違う部分があります。
そもそも再稼働要請にいくなどという言葉は聞いていません。
丁寧に地元の意見を聞いて結論を急がない。理解と納得を大事にすると言う姿勢を確認したはずではないかと不信感が募ります。
原発担当大臣と経産大臣との職務上の権限も曖昧です。再生エネルギーを争点に解散さえ辞さない構え?の内閣が何故、佐賀だけ前のめりなのか?理解に苦しみます。九州電力の企業風土は東電と違いオープンだという理解もありますが、福島第一原発事故前の経営体力を比較しても東電や関電のそれとは開きがあります。
プルサーマルにしても再稼働にしても佐賀県・九電が先鞭をつける形になっていることに私は警鐘を鳴らしてきました。一度事故があれば、取り返しがつかないことになります。そもそもそれを補償する経営資産についても限界がある中で巨大な財政赤字を抱える国も賠償や補償の能力に財政的制約要件が増えています。
佐賀県から海江田大臣の来訪について要請があったとのことですが、それを前日に聞かされるのであれば佐賀県連の代表としての責務を果たせません。県民の不安を徒に煽る結果になることは、原子力発電の信頼性確保にも障害となると考えます。(略)
(引用ここまで)
原口議員は基本的には原発容認の保守派です。その人がここまで強く反対をしているのです。玄海原発への反対は決して一部が跳ね上がった結果ではありません(-_-メ)
これを読むと海江田大臣が、再稼働の要請に行くという目的を同僚議員に隠して来県したことが分かります。ちなみに原口議員は民主党の佐賀県連会長です。
「再生エネルギーを争点に解散さえ辞さない構え?の内閣が何故、佐賀だけ前のめりなのか?理解に苦しみます」という言葉はまさに正論でしょう。
「プルサーマルにしても再稼働にしても佐賀県・九電が先鞭をつける形になっている」という警鐘にも耳を傾ける必要があります。古川知事の親原発は他県にも抜きん出ています。
…あ、「親原発」ってのは原発に親しいという方の意味です。別に古川知事の父親が九州電力の社員(しかも原発関連)であることを揶揄したわけではありません(^^♪
「巨大な財政赤字を抱える国も賠償や補償の能力に財政的制約要件が増えています」重要です。財政赤字を抱える国は原発事故に対する責任を取り切れないのです。
仮にも元総務相の指摘です、福島の現況が傍証になるでしょう。国が責任を取ってくれるという佐賀県知事・玄海町長の住民向け説明は破綻しきっています(@_@;)
そもそも浜岡原発を止めておいて、浜岡原発よりも老朽化が進んでいる玄海原発を動かすとは、どういう判断基準でしょうか。これでは浜岡停止はパフォーマンスです。
同僚へ平気でウソをつく海江田大臣の姿を見て、かつて「再生エネルギーに力を注ぐ」という菅総理の力強い発言を聞き、歓喜の涙を流した女優さんがいたことを思い出しました。
政治家同士がウソをつきあうのはプロ同士のことで「騙された方が悪い」ということもできますが、国の最高指導者が無力な一般市民にウソをつくことは許されません。
原口議員は「菅民主党政権が原発依存度をます方向に大きく舵を取る」ことに危惧を覚えていたと評しています。
まさか玄海原発を再稼働させて、脱原発をウソにすることはないと信じたい(^_^;)
締めくくりは泉田裕彦新潟県知事の今日のコメントです。別に泉田知事が大した人間であるわけではありません。この程度の厳格さはむしろ当然の判断だと思います。
↓↓↓
柏崎刈羽原子力発電所における津波の浸水防止対策に関する知事コメント(新潟県HP)
http://www.pref.niigata.lg.jp/genshiryoku/1309381372653.html
(東京電力の)今回の発表でようやくスタートラインに戻ったものと考えています。
本来、福島における原子力事故の原因が明らかにならなければ、安全上十分な対策と言えるのか判断できません。
従って、緊急安全対策としても、防潮壁等を作ることのみで安全対策として十分であるとの認識も持っていません。
加えて、防潮壁等についても、その構造等に懸念の声も出ていることから、東京電力には技術委員会とよく相談していただきたいと思います。
せめて福島原発の事故が収束し、事故原因の究明がされるまで原発は休止されるべきでしょう。この程度のことは「脱原発」とは何の関係もない。当然の政策判断です。
それが出来ないのは、よほど後ろめたいことが為政者の側にあるのだろう…そう考えるより他にない菅政権の不可解さでもあります(^_^;)
再浮上 狙う総理が 再稼働
『まだ、まにあうのなら』(甘蔗珠恵子著・地湧社刊)作者名も出版社名も読みにくい(+_+)
お粗末さまでした(^o^)
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