2020-02-22(Sat)
大阪5区!!
大阪5区に、れいわ新選組が大石あきこさんを擁立すると発表されました。
これを巡って、かなり炎上しています。なぜなら、 大阪5区は
・ 立憲の現職(比例復活)がいる
・ 共産党が2週間前に宮本たけしさんの擁立を発表している
からです。
まあ正直 頭痛いです。
私は大石さんも存じ上げていますし、わずかながらも情報提供もさせてもらったり、地元での街宣を手伝ったこともあります。
決して落下傘やぽっと出ではなく、淀川区(5区の中)で活動を続けていることも知っています。
一方で、宮本たけしさんは個人的には存じ上げませんが、昨年の大阪12区補選で、自らバッジを外し、共産党の看板も外し、野党統一候補を目指して立候補したことは記憶に新しいわけです。
当時は自由党として推薦をして、応援していました。森友でも先頭に立ってたたかい、消費税5%も問題なく掲げるだろうと思われます。
野党共闘で安倍政権を倒そう という共産党の本気度は、私もひしひしと感じています。志位さんの方向転換を勇気あることだとも思っています。
ただ、共産党が本当に野党共闘の一角を占めるためには、超えなければならない大問題があります。それは、部落解放運動です。
人の世に熱あれ 人間に光りあれ
私の座右の銘です。(反戦な家づくり 2007.11.6)
部落解放運動の中に様々な問題があろうとも、水平社宣言を起草した西光万吉がファシストになってしまったことが事実としても、人間解放のためのたたかいが連綿とあったことは消すことはできません。
「貴族あるところ賤族あり」と喝破して、現人神であった天皇のまえでカニ歩きを決然と拒否した松本治一郎は、九州のやくざの親分でもありました。解放運動は、左翼やインテリの運動ではなかったし、決してお行儀のいい優等生ではありませんでした。
(反戦な家づくり 2011.7.11)
戦後の共産党は、部落解放運動に優等生を求め、部落解放同盟に対して徹底的に敵対してきました。
これは宮本たけしさんも例外ではありません。
あえてここでは、どちらが正論かという話はしませんが、私の目から見て、共産党のやりかたは、生身の人間に対してあまりに苛烈であったと思います。
ともかくも、共産党と部落解放同盟との間には、まさに憎しみ合いと言って過言ではない関係が、今日でも続いています。
■
先日の京都市長選挙にしても、野党共闘がきわめてギクシャクする理由の一つ(もちろん全部じゃないです)に、この共産党と解放同盟の激しい対立があることは、ある程度政治の世界を知っている人なら、だれでもわかっていることです。
一般的な反共やアカ狩りはまったく論外ですが、この問題だけは一方的にどちらが悪い、と決めつけて済むことじゃないのです。
大阪5区は、上田卓三、大賀正行といった人材を輩出した、戦後の解放運動の拠点のひとつと言えます。
そこに、あえて共産党が宮本たけしさんを擁立する意味は何なのか。私はふたつの可能性を考えました。
ひとつは、本気で野党共闘を目指すために、解放同盟との歴史的な和解、少なくとも休戦を意図している可能性。
もうひとつは、その真逆で、解放同盟を野党共闘から排除するため、という可能性。
今の段階では、判断はつきません。
一般的に言えば、可能性は後者のほうが格段に高いでしょう。5区の立憲の現職である長尾氏は解放同盟大阪府連の推薦を受けていますし、今現在も盛んに地元の駅立ちをしています。
そんな状態で、解放同盟が5区に共産党が出すことを容認する余地はないように思えます。
ただ、昨年の補選で宮本さんがあえて無所属になったことが、ずっと気になっています。もしかしてあの時も、なんらかの交渉があったのではないか と。
何かが引っかかる というだけなのですが。
■
候補者の擁立は、もちろん各政党の自由です。
野党共闘するにしても、最初は希望する人を立てて、それから交渉する、というのは正論ではあります。
しかし、候補者にとっても、有権者にとっても、そのやり方は決して好ましくはありません。
とくに、共産党のれいわ新選組のように、基本的に共闘すると思われている関係であり、かつ大阪における野党共闘のシンボルのように思われている宮本さんが相手では、大石さんにとってダメージが大きいと言わざるを得ません。
大石さん側にとっても、やむを得ない経緯はあったようです。
なので、今回は宮本さんにも必ずしも野党共闘の大義があるわけではないようです。
ただ、万に一つも、何らかの話がついていて宮本さんがあえて5区に出てくるのであれば、大石さんの出馬は厳しいと言わざるを得ません。むしろ、大石さんというか、れいわ新選組の立場に期待されるのは、薩長同盟の坂本龍馬ではないですが、仲介役なのではないでしょうか。
いずれにしても、私は当事者ではないですから、軽々にああしろとかこうしろとか、あれはダメこれはダメ、ということは言えません。
ただ、いくら原理原則は正しくとも、あまりに荒っぽい戦術をとってしまうと、れいわ新選組がどんどん孤立していくのではないか。残るのが、れいわ単独で政権交代ができると信じているような、いわゆる「信者」ばかりということになりはしないか、ということを危惧します。
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これを巡って、かなり炎上しています。なぜなら、 大阪5区は
・ 立憲の現職(比例復活)がいる
・ 共産党が2週間前に宮本たけしさんの擁立を発表している
からです。
まあ正直 頭痛いです。
私は大石さんも存じ上げていますし、わずかながらも情報提供もさせてもらったり、地元での街宣を手伝ったこともあります。
決して落下傘やぽっと出ではなく、淀川区(5区の中)で活動を続けていることも知っています。
一方で、宮本たけしさんは個人的には存じ上げませんが、昨年の大阪12区補選で、自らバッジを外し、共産党の看板も外し、野党統一候補を目指して立候補したことは記憶に新しいわけです。
当時は自由党として推薦をして、応援していました。森友でも先頭に立ってたたかい、消費税5%も問題なく掲げるだろうと思われます。
野党共闘で安倍政権を倒そう という共産党の本気度は、私もひしひしと感じています。志位さんの方向転換を勇気あることだとも思っています。
ただ、共産党が本当に野党共闘の一角を占めるためには、超えなければならない大問題があります。それは、部落解放運動です。
人の世に熱あれ 人間に光りあれ
私の座右の銘です。(反戦な家づくり 2007.11.6)
部落解放運動の中に様々な問題があろうとも、水平社宣言を起草した西光万吉がファシストになってしまったことが事実としても、人間解放のためのたたかいが連綿とあったことは消すことはできません。
「貴族あるところ賤族あり」と喝破して、現人神であった天皇のまえでカニ歩きを決然と拒否した松本治一郎は、九州のやくざの親分でもありました。解放運動は、左翼やインテリの運動ではなかったし、決してお行儀のいい優等生ではありませんでした。
(反戦な家づくり 2011.7.11)
戦後の共産党は、部落解放運動に優等生を求め、部落解放同盟に対して徹底的に敵対してきました。
これは宮本たけしさんも例外ではありません。
あえてここでは、どちらが正論かという話はしませんが、私の目から見て、共産党のやりかたは、生身の人間に対してあまりに苛烈であったと思います。
ともかくも、共産党と部落解放同盟との間には、まさに憎しみ合いと言って過言ではない関係が、今日でも続いています。
■
先日の京都市長選挙にしても、野党共闘がきわめてギクシャクする理由の一つ(もちろん全部じゃないです)に、この共産党と解放同盟の激しい対立があることは、ある程度政治の世界を知っている人なら、だれでもわかっていることです。
一般的な反共やアカ狩りはまったく論外ですが、この問題だけは一方的にどちらが悪い、と決めつけて済むことじゃないのです。
大阪5区は、上田卓三、大賀正行といった人材を輩出した、戦後の解放運動の拠点のひとつと言えます。
そこに、あえて共産党が宮本たけしさんを擁立する意味は何なのか。私はふたつの可能性を考えました。
ひとつは、本気で野党共闘を目指すために、解放同盟との歴史的な和解、少なくとも休戦を意図している可能性。
もうひとつは、その真逆で、解放同盟を野党共闘から排除するため、という可能性。
今の段階では、判断はつきません。
一般的に言えば、可能性は後者のほうが格段に高いでしょう。5区の立憲の現職である長尾氏は解放同盟大阪府連の推薦を受けていますし、今現在も盛んに地元の駅立ちをしています。
そんな状態で、解放同盟が5区に共産党が出すことを容認する余地はないように思えます。
ただ、昨年の補選で宮本さんがあえて無所属になったことが、ずっと気になっています。もしかしてあの時も、なんらかの交渉があったのではないか と。
何かが引っかかる というだけなのですが。
■
候補者の擁立は、もちろん各政党の自由です。
野党共闘するにしても、最初は希望する人を立てて、それから交渉する、というのは正論ではあります。
しかし、候補者にとっても、有権者にとっても、そのやり方は決して好ましくはありません。
とくに、共産党のれいわ新選組のように、基本的に共闘すると思われている関係であり、かつ大阪における野党共闘のシンボルのように思われている宮本さんが相手では、大石さんにとってダメージが大きいと言わざるを得ません。
大石さん側にとっても、やむを得ない経緯はあったようです。
大石あきこ④
— 大石あきこ🌹Akiko Oishi (@oishiakiko) February 22, 2020
その上で「宮本たけしさんにぶつけた」というのは経緯としても事実ではありません。
私は年末に共産党の幹部の方にご相談しにいき、その時は前向きなご対応いただき小躍りしました。
先日、再度伝えたとき「うちも出すわ」と言われて、その翌日に記者会見で宮本さんと知り衝撃でした。続
なので、今回は宮本さんにも必ずしも野党共闘の大義があるわけではないようです。
ただ、万に一つも、何らかの話がついていて宮本さんがあえて5区に出てくるのであれば、大石さんの出馬は厳しいと言わざるを得ません。むしろ、大石さんというか、れいわ新選組の立場に期待されるのは、薩長同盟の坂本龍馬ではないですが、仲介役なのではないでしょうか。
いずれにしても、私は当事者ではないですから、軽々にああしろとかこうしろとか、あれはダメこれはダメ、ということは言えません。
ただ、いくら原理原則は正しくとも、あまりに荒っぽい戦術をとってしまうと、れいわ新選組がどんどん孤立していくのではないか。残るのが、れいわ単独で政権交代ができると信じているような、いわゆる「信者」ばかりということになりはしないか、ということを危惧します。
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