2024-11-10(Sun)

れいわカクダイ大作戦を勝手に提言

この記事は、前の記事の続きです
読んでいない方は こちらから

「大石あきこ」票はどこから来たのか 2024年衆院選・大阪5区


■れいわの議席をどこまで伸ばすべきか

今回の衆議院選挙で、れいわ新選組は大躍進したといわれている。
たしかに、議席は3倍になった
比例票は2022年の参議院選挙と比較して1.72倍。大きく伸ばしたのは間違いないし、議員、スタッフ、ボランティアの大奮闘の成果であることは、上記の前の記事でも書いた通り。
ではあるけれども、大躍進かどうかは評価が分かれるだろう。
太郎さんも、2けたに乗せたかったと会見で言っていた。

それでは、近い将来にどのくらいの議席が必要なのか。
参考になるのは、今の国民民主党だ。
28議席を取ったことで、自民と立民から袖の引っ張り合いになっている。
もちろん れいわは自民や立民にすり寄りたいわけではないが、そのくらいの「無視できない議席数」が必要だということ。
具体的には、選挙結果によって変わるので何とも言えないが、公明党と同等になることが目安になるだろう。

■何票取ったら何議席になるか

今回「比例はれいわ」と書いてくれた票は、全国で380万票。
仮にこれを、全国一律で1.5倍にできたらどうなるか。
380万x1.5=570万票。今回の公明党の596万に匹敵する。

各ブロックで今回の1.5倍取れたと仮定すると、以下のような議席数が想定される。
北海道1 東北1 北関東2 南関東2 東京2 北信1 東海3 近畿3 中国1 九州2 計18
18議席の政党を、さすがの立民でも、これまでのように無視し続けることはできないだろう。

近畿ブロックを例に考えると、今回の比例票は56万。1.5倍で85万でギリギリ3議席。共産党を上回る。
さらに大阪5区で考えると、今回の比例票2万から、全国的な伸びで1.5倍→プラス1万。さらに地元の奮闘でプラス1万、計4万。
その上に、比例は他党で選挙区は大石という隠れファン票を1万、合計5万とれば、共産、立憲が立ってもダブルスコアーにできる。
そうなれば、いよいよ野党候補の一本化協議できる。堂々と、大阪5区は大石で一本化すべしと主張し、通すことができる。
そして、次々回の選挙で選挙区勝利! を目指す

そうやって、いくつかの小選挙区で勝てるようになったころには、野党第一党とはいわないまでも、欠くことのできない野党の一角を占めていることはまちがいない。
しかも、現在の野党第一党の立民は緊縮財政の体質を改めることができずに次の選挙では議席を減らすだろうし、第二党の維新は凋落の一途だ。れいわ新選組のプレゼンスはいやでも大きくなる。
数的にはまだ二番手、三番手だったとしても、十分に政権交代を主導することが可能になる。

熱烈なれいわファンの中には、そんなマダルッコシイことをせずに、はやく太郎を総理にせなアカン という人もいるだろう。
しかし、これは夢の中の話ではなく、現実の選挙で勝ち上がっていくための戦略だ。
国民の苦しみを最短で最大限に軽減するためには、1度や2度の選挙でれいわ新選組が過半数を取るという夢を見るのではなく、他の野党に有無を言わせないためにどうするかという、現実の階段を上がらなくてはならない。
もちろんその過程で、れいわ新選組の側が妥協せざるを得ない場面もある。

■残された時間になにをするべきか

だれが首相になるかは明日までわからないが、おそらく自公の少数与党に国民が閣外協力という形になるのだろう。
少数与党になれば解散は早い。最短で25年7月の衆参ダブルだが、あまりにも早いし、来年は都議選も7月にあるためトリプルは無理っぽい。
そうなると、可能性が高いのは26年10月~12月。一番遅くても次の自民党総裁選前の27年7月。
最短で8か月、最長で2年8か月。可能性が高いのは2年。これが残された時間。

相変わらず議員は忙しいだろうが、さすがに3人が9人になったので、だいぶ負担は減るはず。
さっそく日曜討論は山川さんが出ていたし。
ガバナンスが大変になるとかいう話はまた別の話として、これまでのように国会の会期中は議会活動で一杯いっぱいになるのではなく、れいわカクダイ大作戦に取り組んでほしい。

そのためには、何よりもまず人材だ。
候補者、裏方のプロ、地域リーダー こうした人材を育てることが最優先だと思う。
2年後に600万票近い比例票を獲得するためには、最低でも各県で1人 全国で60人程度の候補者が必要だ。
これがどれだけ大変なことかは、これまでの5年間を振り返ると、実感としてよくわかる。
それでも、そこを乗り越えないと、本当の大躍進はありえない。

さらに、1人の候補者を支えるには、10人のリーダーが必要だ。
とくに見落としがちなのは、裏方の養成。
これについては、以前に書いたのでそちらを参照してほしい

れいわ新選組は「裏方」を真剣に養成せよ

人材は座学では育たない。座学も必要ではあるが、まずは実践あるのみ。
ポス活だけでなく、大衆運動、市民運動を作っていく中で、組織とリーダーを育成する。
その中で、それぞれの特性や得意技を生かせる
政治家を目指すような場所には、どうしても偽物が紛れ込んでくるが、こうした活動を責任もって担っていけば、偽物は露呈する。

たとえば、消費税廃止1000万人署名
署名活動を事前運動の隠れ蓑にするようなケチな根性ではなく、本格的な組織作りとしておこなう
各エリアに リーダー10人 活動家(継続的なボランティア)100人 有料会員サポーター1000人を作る
そして、半年ごとに減税デモ。地域の新しい祭り。

そんなアイディアを、各地域で出し合いながら、議員任せ、太郎任せではないれいわ新選組という組織を作っていければ、本当の大躍進と実のある政権交代を実現できる と思ったりしている。

#FreePalestine
#StopGazaGenocide
#ガザ侵攻やめろ



2024-11-09(Sat)

「大石あきこ」票はどこから来たのか 2024年衆院選・大阪5区

れいわ新選組の大石あきこさんが無事比例復活当選できたことについては、前のブログで書いたとおり。
ついては、恒例の大阪5区の想像的分析をやってみたい

ここ数年の選挙結果から、「大石あきこ」と書かれた票は、どこから来たのかを推定する作業だ。
もちろん、明確な根拠はないし、責任も持てないけれども、私の感覚的に「こっからここへは行かないな」とか「行きそうだ」とかの判断で、ザクっと大きな流れをとらえてみたい。

さっそくだが、下記の図を見てもらいたい (クリックで拡大)

20241109-1.jpg


前回2021年は
れいわ比例票が1万
選挙区で大石票が3万4千
その差は、比例は民主系で選挙区は大石が約1万
比例は維新で選挙区は大石が約1万4千
というのが私の見立てだった

今回は
れいわ比例票が2万
選挙区の大石票が約2万7千

よって、比例票のプラス1万がどこから来たのか
さらに、比例は他党で選挙区は大石の7千票がどこから来たのか
が問題になる

図では直近の2022年7月の参院選の票数からの推移を追っているが、大筋は同じである

開票まえからわかっていた大きなポイント3点
1)2021年との一番大きな差は、維新が候補を立てているので、比例は維新、選挙区は大石が大幅に減るだろう
2)共産党候補は比例重複せず引退前提なので、あまりやる気がないだろう
3)民主系の2党は支持率を上げており、前回ほどは大石票に流れてこないはず
とくに立民は、前回はれいわから出馬した比例単独候補が大阪5区にへばりついて、大石への対抗心むき出しで、一部ではかなりエグイ手段をつかって活動していた。(私は目撃者なので、うわさ話ではない)

よって、勝負は
1)維新の退潮によって、2021年に比例は維新だった人を、どれだけ比例はれいわ にできるか
2)今回 比例は民主系の人を、どれだけ選挙区は大石と書いてもらうか
の2点に絞られていた

まず、比例は維新 だった人を、どれだけ比例はれいわにできたか
維新は下馬評通り、大幅に比例票を減らした。
2021年→2022年 で1万6千
2022年→2024年 で1万5千
実に3万票以上 3年で3割もの激減である
(それでも勝ってしまうのだから恐ろしいが)

この3万のうち、
2021年は維新だったけど2022年参院選は棄権した5千と、2022年まで維新だった5千の、計1万は今回「比例はれいわ」にできたのではないか。
2021年に「比例は維新 選挙区は大石」だった1万4千のうち、1万を比例でも獲得できたのだからこれはすごい。

次に民主系は、これも下馬評通りで立民が5千、民民が1万と大幅に比例票を増やした
これは、維新や自公が減らした分の批判票だったと考えられる。
自公が減らした5千と、維新が減らしたうちの1万程度が民主系に流れただろう。
そういう内訳だから、ここから「選挙区は大石」にはなりにくい。
それでも、足し算引き算で辻褄を合わせると、2021年に「比例は民主系、選挙区は大石」だった1万人のうち、約6千人は今回も「選挙区は大石」と書いてくれたと推定される。

この二つをなんとかやり遂げたことで、薄氷の勝利を手にすることができた のではないか というのが私の想像である。
当然、千票単位での誤差はあるはずだが、あまり大きな誤差があると、どこかに論理矛盾をきたすので、たぶん大外れはしていないと思う。



ひとつ前の記事「れいわ新選組 9議席獲得 大石あきこ比例当選」で、私は以下のように書いた。

ざっくりと確認しておきたいのは
山本太郎を筆頭とする全国のれいわ新選組の力で7000票、5区の活動で3000票の比例票を増やしたこと。
さらに、5区の活動は、6000人の他党支持者に「大石」と書いてもらうことに成功した。
この合わせ技が、今回の大石あきこの当選だったということだ。


全国の比例票の増加率と、5区で増加率の差から、このような推定値としたのだが、その実態は、維新から比例ごと奪い取った票が1万と、比例は民主系だったけれども、選挙区は維新や共産ではなく大石と書いてもらえた票が6千だったということだ。

これは、3年間の国会や地元での議員、スタッフ、ボランティアの血のにじむような努力の成果ではあるが、しかし、重大な課題を残している。

ひとつ
これから維新はより急激に勢いを失っていく。その機に乗じて、緩やかな維新支持者を数千人単位で獲得しなければならない

ふたつ
立民や民民は、国会が始まれば化けの皮がはがれていく。恨み言を言うのではなく、正面から批判と対案を示して、6千人の「比例は民主系 選挙区は大石」の人たちに、「比例もれいわ」と書いてもらえるようにしなければならない。大事なのは信頼感だ。

みっつ
投票率はまったく上がっていない。投票に行ったことない半数の人たちにどうしたらリーチできるのか。真剣に考えなくてはならない。

これらの課題を乗り越えることで、最低でも「比例はれいわ」を1万票は増やさなくてはならない。
次回、民主系が立候補しても、共産党が本気の候補を立ててきても、「比例はれいわ」の票数だけで最低限の得票ができるようしておく必要がある。

などと、エラそうなことを書いたけれども、何度も書いている通り私はただのボランティアの野次馬なので、悪しからず。

<次の記事に続きます>

れいわカクダイ大作戦を勝手に提言

#FreePalestine
#StopGazaGenocide
#ガザ侵攻やめろ


2024-10-28(Mon)

れいわ新選組 9議席獲得 大石あきこ比例当選

前回の記事の続きとして、れいわ新選組の選挙結果をすこしだけ書いておきたい。

奇跡の大躍進 とはいえないが、想定内の最大限を実現したといえるだろう。
それだけ、候補者もボランティアも目いっぱい頑張ったということだ。

■比例票について

全国の比例票は約380万票で、2021年衆院選の220万余りから1.72倍に増加している。
議席数は3倍だが、票数が3倍になっているわけではないことは注意する必要がある。

そういう選挙制度になっているということ。
逆に言うと、前回選挙では、惜しいところで議席が取れないブロックがたくさんあったけど、今回はギリギリでコスパよく議席がとれたということになる。

公示前の支持率では、前回からはおよそ1.3倍だったので、0.4倍程度(88万票)がいわゆる選挙ブースト(選挙になると関心が高まって支持が急上昇すること)と、選挙期間中の活動による成果といえる。

近畿ブロックでは比例票は1.91倍 大阪5区では前回1万票からおよそ2倍の2万票になっている。
まだ詳しい数字は検討していないが、全国平均と同じで、0.3倍=3000票が公示前までの支持率アップ、0.4倍=4000票が選挙運動の効果、全国と5区の差である0.3倍x1万=3000票が、5区での日常活動で生み出した票ということになるだろう。前回のブログで「肌感覚」で書いた数字に一致する。

■大石票について

選挙区での大石票は26,789票だった。
前回より減っている大きな理由は、維新が立候補したせいだ。
詳しくは前のブログを参照してもらいたい。

もし、大石票が比例票だけで2万票しかなかったら、得票率は10%を切ってしまい、比例復活できなかった。
(躍進したといえども、れいわの票はまだその程度だということでもある)
当選できたのは、れいわの比例票以外の6千票余りがあったからだ。
つまり、比例は他党、選挙区は大石 と書いた人たちが6千人以上いた ということだ。

この6千票がどこから来たのかは、あらためて検討したい。
(ちょっと疲労と仕事がたまっているので)

ざっくりと確認しておきたいのは
山本太郎を筆頭とする全国のれいわ新選組の力で7000票、5区の活動で3000票の比例票を増やしたこと。
さらに、5区の活動は、6000人の他党支持者に「大石」と書いてもらうことに成功した。
この合わせ技が、今回の大石あきこの当選だったということだ。

これだけの支持を増やした、あるいは維持できたといことは、疲労困憊のスタッフやボランティアは、自信をもっていい。
今回の選挙では、私は奇跡が起きたとは思わないけれども、現実的に可能な範囲で、最大限の成果を出したといえる。

一方で、他党支持者に頼らないと落選する状態は、あまりにも不安定だ。
今回以上に混戦になれば、法定得票数である10%を切ってしまうからだ。
まずは、れいわ票の数だけで、最低限比例復活できる地盤を作る必要が絶対にある。

とにもかくにも、お疲れ様でした

#FreePalestine
#StopGazaGenocide
#ガザ侵攻やめろ


2024-10-22(Tue)

れいわ新選組・大石あきこを国会に戻すためにあと2千人に声を届けよう

衆議院選挙もあと5日となった。
なんか あっという間だ。

れいわ新選組に文句たらたら書いている私も、ほぼ毎日夕方から夜にかけて、大石あきこ陣営に手伝いに行っている。
いくら文句があっても、まずは大石さんに国会に戻ってもらわなくては何の意味もないし、れいわ新選組の議席は二けたは行ってほしいと思うからだ。
それでこそ、文句の言い甲斐もあるというものだ。

20241022-2.png

さて、私の事務所もあるここ大阪五区は、大阪市の東淀川区・淀川区・西淀川区・此花区という、淀川に沿って東西にながく広がっている。
有権者数は約43万人、2022年の参院選の投票者は21万人余り。

前回の衆院選では、公明10万5千票、共産4万8千票、れいわ新選組3万4千票、無所属1万1千票で、大石さんはギリギリ比例復活できた。
れいわ新選組の比例票は1万票くらいだったので、比例は他党、選挙区は大石、と書いた人が2万4千人いたということになる。
ざっと推定すると、比例は立民か国民で選挙区は大石が1万くらい、比例は維新で選挙区は大石が1万4千くらいと思われる。

さて、今回の候補者はというと、公明、維新、共産、参政、それにれいわ新選組の大石。
最大の変化は、維新が出ているということだ。
つまり、前回比例は維新だった1万4千のかなりの部分は維新に行く可能性が高いし、比例は民主系だった1万も一定数は維新に流れる。
また、1万票あったれいわ新選組の比例票も参政党に乗り換える人も少しいると思われる。
そうなると、大石の票は3万4千-1万4千x0.9-1万x0.3-1万x0.1=1.74万票ということになってしまう。

比例復活には、最低でも総投票数の10%以上が必要なので、2万2千票は絶対に必要。
さらに、近畿のれいわ新選組の他候補よりも惜敗率(※1)が高くなくてはならない。
そうなると、どんなに少なく見ても2万5千は最低ラインだろう。
その差は8千票だ。

一方で、有利な情勢もある。

① れいわ新選組の基礎的な支持率が2021年や2022年よりも上がっている。
三春充希(はる)さん(@miraisyakai)のデータを参照すると、およそ1.3倍程度にはなっている。これを高いとみるか低いとみるかは別にして、少なくともれいわ新選組の比例票で3千票の増は期待できる。

② 大石事務所が3年間地元で頑張って活動してきたということだ。
ポスターもかなり増えているし、今年3月の此花デモに向けての集中活動など、あきらかに知名度が3年前とは違う。
これを票に換算するのは難しいが、肌感覚で3割程度の効果として、3千票。

③ 維新が地盤沈下しているのも確か。
維新に戻ってしまう人は、程度はともかく確実に減っているはずだ。

④ 共産党候補が比例にエントリーしていないということもある。
つまり、共産党候補に投票しても、ほぼ死に票になるため、比例は共産でも選挙区は大石に入れる人が出てくる可能性がある。

これでもあと2千、得票率にして1%くらい足りない。
しかし、実際に街宣の現場に出てみると、希望が湧いてくる。
3年前とは全然違うからだ。

大石さんが夕方の駅に立てば、10人以上の人が足を止めてじっと最後まで聞いてくれる。
団地でマイクを握れば、何人もの人が窓を開けて手を振ってくれる。
真っ暗な公園に街宣車と止めてスポット演説をすれば、周りのマンションから複数の人がわざわざ降りてきて話しかけてくれる。
大石さん本人がいなくても、スーパーの前などで数人でビラマキ街宣(※2)をしても、短時間で200枚近いビラをもっていってくれる。
あまりの反応のよさに、楽勝なのではと錯覚してしまうほど、熱い手ごたえがある。

20241022-4.jpg


ここからは、街頭演説、街宣車、ビラマキ街宣、電話かけという、直接声を届ける手段で、あと2千人に「大石いいやん」と思ってもらうことだ。
迷っている人、決めかねている人は必ずいる。あと4万人に、直接声をかけることができれば、5%を獲得することは可能だ。
あと5日、1日に8千人。上記の手段を総動員すれば、無理な数字ではない。

最後に、選挙は熱だ。
熱は、人の心を揺り動かし、その波動は噂として横に伝わり、地殻変動を起こす。
候補者もスタッフもボランティアも、疲労困憊の極にあるかもしれないが、熱をもって最後まで走り抜けてほしい。

※1 惜敗率:選挙区で当選した人の票数との比率。これが高い順に比例復活できる。
※2 ビラマキ街宣:候補者がいないところでもビラマキは合法的にできる

なお、一部に私が大石陣営の中の人ではと思っている人がいるかもしれないけれども、私はただのボランティアで、ここに書いたことも野次馬の皮算用なので悪しからず。

2024-09-18(Wed)

れいわ新選組の支持率が急落・・・ 目をそらしてはいけない

トランプの2度目の暗殺未遂も衝撃だが、れいわ新選組支持者には悲痛な衝撃を与える調査結果が出た。



れいわ 168万票 支持率はわずか1.1%

れいわ新選組はこれまで2019、2021、2022年の3回の国政選挙で、およそ220万票を獲得してきた。いろいろ努力しているわりに票は伸びず、支持率は2%、得票率は4%程度で推移してきた。

状況が変わったのは、昨年2023年4月の統一地方選挙からだ。関東を中心に60人近い地方議員を当選させ、結党以来避けて通ってきた足元での組織化に手をかけたことが、如実に支持率の上昇傾向を生み出した。
その後は、国会での活躍も徐々に報道される機会も増え、全体的な上昇傾向は続いていった。
今年4月22日の私の記事から再録する

政権交代の期待から逃げ回る立憲民主党。。。。 れいわ新選組はいかに

国民の期待を裏切り続ける立憲のダメっぷりを批判しつつ、自民党とその権力構造をラジカルに暴いてきたのが れいわ新選組であり山本太郎だ。(4/18の)前代未聞の国会質問は、傍聴した大石あきこ議員によると「室内の委員全員が質疑前から終わりまでシーンとした重く冷たい空気。そのど真ん中でSM女王様連呼からの、アメリカ隷従路線立ち止まれのちゃぶ台返し」だったと。

れいわ新選組がすごいのは、このような国会での活動だけではなく、ほぼ毎週金土日の週3でデモや街宣を全国で続けていることだ。こうした活動が、まだ小なりと言えども着実な支持の拡大になり、共産や公明と同格の大きさになってきたと言える。
(再録以上)

ところが、上記の記事でも少し触れたが、3月中旬のピークに、その後は急降下。
上記の統計では、400万から160万、なんと半分以下、6割減ということになってしまった。

これについても、4月22日の記事から再録する

(以下再録)
なんで最も先鋭的にたたかったれいわ新選組が、もっともダメっぷりを披露した立憲と同じ推移をたどるのか。
これはやはり、「政権交代への期待」に応えていない ということなのだと思う。

れいわ新選組の熱烈な支持者は、「政権交代できないのは立憲のせいだ!れいわ新選組には責任はない!」と言うだろう。
たしかにそのとおりだ。
立憲は政権交代に本気じゃないどころか、「二度と政権なんて取りたくない。万年野党で平和な議員生活を送りたい。」と思っているはずだ。
こんな連中が野党第一党である限り、政権交代の期待に答えられるわけがない。
だから、「立憲では絶対に政権交代できない」というれいわ新選組と山本太郎の状況認識は正しい。

だが、毎日の生活に追われ、卑怯な裏金議員に腹を立てる多くの国民にとって、「誰の責任か」なんていうことは関係ない。
「期待に応えられるのか、られないのか」のどっちなのか だ。
その単純な天秤に載せられたとき、れいわ新選組もまた、「政権交代の期待に応えていない」と見られたのである。
これは私の目には、山本太郎の戦術ミスだと思う。
(再録以上)

この半年前の推測が、まさに現実になってしまった。
この5年間の努力は何だったんだと言いたくなる。

立憲のせいだとか、マスコミが悪いとか、それはその通りだけれども、でもそんなこと織り込み済みじゃないのか。初めからわかってチャレンジしてきたのじゃないのか。
一喜一憂するな? なるほど。しかし、れいわ新選組は同好会や市民運動じゃない。選挙で選ばれて政権を取るための政党だ。5年も闘って、何十人もの地方議員を生み出しておきながら、支持率がピクリとも上がらない、なんなら下がっていることを直視しなければ、政権交代を語る資格はないだろう。

一言でいえば、れいわ新選組は内向きすぎる。
200万人の支持者と、国会内の活動、それで頭も手もいっぱいいっぱいになっているように見える。
消費税廃止デモは、それを乗り越えていくきっかけになると期待したけれども、そのためには徹底的な告知、宣伝が必要だ。それなしにいくらデモをやっても、金太郎あめの繰り返しになってしまう。
3月にやった大坂市此花区(万博カジノの地元)でのデモの準備過程は近くで見ていたけれども、あのすさまじい活動量があったからこそ、此花デモは雨の中でも圧倒的な注目を集めていた。(私は別動隊で周辺をうろうろしていたので、街中の注目はこの目で見た)
そんな活動量を、全国で続けることができているのか。。。

国会の活動も、よく言えば真面目過ぎる。
現有勢力でできる範囲で妥協せず、あれもこれもやろうとするので、おのずとオーバーワークになり、外に顔を向けた時には体力ヘロヘロということになる。
何よりも、立憲との交渉ごとを、国会内で終わらせてしまっている。
徹頭徹尾れいわ潰しに来る立憲との交渉は、ぜんぶオープンにしてしまえばいいのだ。
それでより一層孤立したところで、今よりも悪くなるのか?

沖縄4区の候補者問題も、立憲の予定候補が、会計責任者の名前を勝手に使って押印までしていたという確実な証拠まであるのなら、刑事告発すればいい。
デニー県政をなんとか維持するために、オール沖縄は立憲の予定候補を降ろすことができないという事情があるはずだ。その事情も汲んで、衆人を納得させるためには、その予定候補の罪をはっきりさせればいいのだが、なぜか手前でとどまってしまう。

一番大事なことは、200万の支持者ではなく、今は支持者ではない人たちを、どう納得させるか、という外向けの発想をもつことだ。
立憲とのことだって、「外の人にどう見えるか」を意識してプレゼンをしないから 「孤立主義のれいわ新選組が立憲に批判されている」というマスコミ報道がそのまままかり通ってしまうのだ。



いざ選挙になれば、選挙区に候補者が立つので、この統計通りの数字にはならない。
とはいえ、かなり厳しい数字であることは言うまでもない。関東以外では比例復活も難しいかもしれないような数字だ。

社民党は地方組織があるから、一度落ちてもギリギリ持ちこたえる体力がある。一度は消滅の危機だったが、得票2%の可能性が見えてきた。
しかし組織のないれいわ新選組は、一度人気が落ちたら盛り返すのはものすごく大変だ。どこかの境界線を越えてしまうと、雪だるま式に落ち込んでしまうリスクがある。

今、まだ踏みとどまれるこの時に、しっかりと現実を見据え、200万人以外の国民の声に耳を傾けるべきだ。

■ガザ虐殺をやめろ

イスラエルメディアが自国の攻撃に異議を…パレスチナで民衆が殺されるほど、ハマスはより強大になる…イスラエルが即刻戦争をやめるべき理由
川上泰徳 集英社オンライン

なんとしても停戦を!

#FreePalestine
#StopGazaGenocide
#ガザ侵攻やめろ



2023-07-10(Mon)

民主主義はいのちを守る妥協の技術(れいわ新選組への手紙)

1339年から1453年まで、実に120年ちかくにわたって、イギリスとフランスは戦争していました。いわゆる100年戦争です。
その後も、イギリスでは30年間のバラ戦争、フランスは60年間も神聖ローマ帝国と戦争を続けています。
それが一段落したかと思ったら、1618年から1659年までいわゆる30年戦争で、ヨーロッパ大戦がくり広げられます。
ざっくり言えば、14世紀から17世紀まで、ずっ~と戦争をしていたわけです。

今の日本にあてはめると、赤穂浪士が討ち入りしていた時代から今日まで、ずっと戦争をしているようなもんです。
どんなに国内がぐちゃちゃになったか、想像を絶します。

しかも、この時代の戦争は、王家の継承権をめぐる争いで、民衆にとってはいかなる意味においても何の利益もないのです。
この血塗られた300年間が、英仏を民主主義の魁(さきがけ)としたことに無関係なわけがありません。

17世紀において、国民の国家という概念が生まれ、啓蒙思想、社会契約論、そして民主主義が生まれます。
300年にわたる戦争への恨みと、ボロボロになった社会でなんとかして生き延びるための知恵、それは妥協です。
自分にとっての正義をどこまでも振りかざせば、何百年も戦争が続いてしまう。それをしないためには、妥協をするしかない。どうにかして落とし所をみつける妥協の技術。戦争でボロボロになるよりは、悔しいけれど妥協を納得するための技術。それこそが民主主義だったのです。

■戦後民主主義という幻想

ところが、日本においては、民主主義は全く違う形で根付いてしまいました。
米国様にいただいた「戦後民主主義」です。

最低最悪の侵略と敗戦から、血と涙で自ら民主主義をつくり出すかわりに、安直に「戦後民主主義」をプレゼントされてしまった日本。そのせいで、日本における民主主義は「生きるための苦渋の選択」「命を守る妥協の技術」ではなく、ほんわかした理想の姿として舞い降りてしまったのです。

それを信じ込んだ「革新」と、そのカラクリを知っている「保守」が、見せかけの対立構造を作る55年体制において、万年野党と自民党独裁が続きます。
そんな民主主義幻想と表裏一体の自民党独裁を壊したのが、小沢一郎です。
彼は、常々「日本に民主主義を根付かせる」と言い続ける民主主義原理主義であると同時に、民主主義の本質を理解していました。
決して理想ではなく、よりよい明日にするための妥協の技術としての民主主義をなんとか実現しようとし、ついに2009年の政権交代までこぎ着けます。

しかし、かれのプロパガンダの拙さという恨みも残しつつ、オザワイズムはほとんんど理解されることなく、民主党執行部の変節と裏切りにより、民主主義は幻想の彼方へ追いやられ、万年野党と自民党独裁の時代が舞い戻ってしまいました。

■れいわ新選組

日本における民主主義革命が崩壊した2012年以降、唯一の希望は山本太郎によるれいわ新選組の立ち上げでした。
小沢一郎を師とあおぎ、ともに自由党の共同代表をつとめた山本太郎は、小沢の説く本来の民主主義を理解していました。
私自身が太郎さんをウォッチし、ときに直接話をした実感から、それは間違いないと思います。

だから、2019年のれいわ新選組立ち上げには、無謀だと思いながらも大いに期待し、自分でもできるだけのことはやりました。
結果、220万票を獲得。大躍進ではあるけれども、目標の2/3という微妙な結果になります。

れいわ新選組の迷走は、ここから始まった、と私は見ています。
政治にも人生にも絶望していた人が、れいわ新選組に期待して立ち上がった2019年のれいわ新選組一揆は、私自身が身をもって体感したので、ウソではないと分かります。
その一方で、3年間で3度の国政選挙を経ても、その220万人から一歩も広がっていないことも事実です。
ハッキリ言えば、れいわ新選組の戦略ミスと言わざるを得ません。

ここからは、れいわ新選組支持者の皆さんから袋だたきにされるかも知れませんが、それでもれいわ新選組と山本太郎に期待するからこそ、書き続けます。
れいわ新選組の迷走と戦略ミスは、220万を失いたくないばかりに、次の一歩に進んでいけないということです。
自由党から独立したことで、澎湃(ほうはい)と湧き上がってきた220万人の支持者は、ある意味で「純粋れいわ新選組」であり、妥協を許さない「れいわ新選組の理想」を支持する人々です。
れいわ新選組が「共闘」とか「妥協」のような素振りを見せるやいなや、愛想を尽かして去ってきかねません。

れいわ新選組と山本太郎は、220万人を守ることを優先してしまいます。
いつ実現できるのかわからない理想を掲げ、政権交代という言葉はいつの間にか霧散消滅し、その純粋理想主義についてきてくれる220万人に支持されるための政党になっていきます。

しかし、多くの有権者は現実的です。
政権取れる可能性の全く見えない政党の言うことには、なかなか耳を貸してはくれません。
220万の壁を大きく越えられないのは、必然なのです。

■れいわ新選組が躍進するためには

政党が躍進するためには、大きく三つの要素があると考えています。

ひとつは、多くの人に支持される政策を掲げること
ふたつは、それが実現できるかも、というリアリティを感じさせること
みっつめには、キャスティングボートをにぎること

れいわ新選組は、ひとつめは微調整で十分です。
決定的に欠けているのが、二つ目と、三つ目です。

政策のリアリティとは、すなわち政権交代のリアリティです。
いい政策であるほど、政権交代しなければ実現しないことは、有権者は痛いほど分かっています。
「れいわ新選組を支持しない有権者はバカだ」的な議論もれいわ新選組支持者の間に見られますが、バカはっどっちだと自省する必要があります。

あのフランス革命の時代でも、政権を握ったのは「平原派」別名「沼沢派」というどっちつかずの中道派を獲得した勢力なのです。
ゆるゆるの中道派を罵倒し、ダメな野党と罵っているだけでは、政権は握れません。
少しでも自前の政策を貫きつつ、なんとかして中道派を獲得すること、少なくとも全力でその努力をしていることを、有権者に見せること、それが、今れいわ新選組に求められることです。

キャスティングボートは、より妥協の度合いが大きくなります。
政策実現にむけてという意味では、まだ今のれいわ新選組は小さすぎてキャスティングボートも握ることはできません。
それでも、それぞれの政策や、それぞれの選挙区など、個別事情の中ではそういう重みをもって交渉できる場面はゼロではありません。
少々妥協してでも実をとる。政権交代に近づける。
今のれいわ新選組には、そういう意識がまったく感じられません。

根拠なしの「がんばれば勝てる」は 神風特攻隊の精神です。
今のれいわ新選組を見ていると、そのような危なっかしさを感じざるを得ません。

■ガス抜きではない本当の民主主義を

「国会のパフォーマンスでガス抜きではダメなんだ」、と言って山本太郎はれいわ新選組を立ち上げたはずです。
その根本に立ち戻ってもらいたい。

220万の支持者に、民主主義とは何なのか、本当に人々を救うためにはどうすべきなのか、怖がらず、諦めず語りかけ、ともに学ぶことが、れいわ新選組と山本太郎に求められている。私はそう考えます。

再度言います。民主主義は、膨大な人類の血をもって生み出された妥協の方法です。命を守るための技術です。理想でも正義でもありません。
だからこそ、危機に瀕するかけがえのない命を守れる可能性があるのです。
絵に描いた餅は、誰の命も救うことはできません。

このまま220万人の仮想都市の城壁の中で生き延びるのではなく、理想を高く掲げつつ、大胆に現実世界に突き進んでもらいたい。
太郎さん、2000万人にむかってダイブしませんか。



2021-11-18(Thu)

橋下徹 VS 大石あきこ  大石が決して負けない合理的な理由

「文通費が1日で100万円」が発端で、橋下VS大石のバトルが発生。大変面白ことになっています。
橋下徹に噛みついた女性ということで名を馳せて、ついに国会議員にまでなってしまった大石あきこに、なんと当の橋下本人が噛みつき返したのですから、マスコミも大喜びです。

20211118-1.jpg

文通費のことについては、前の記事で書いたので参考にしてもらえるとありがたいです。
国会議員が「身を切る」アホさ 身を切らずに身を粉にして働け!

問題は、このバトルの行方です。
テレビに出まくって抜群の知名度を誇る橋下と、全国最後尾の新人議員である大石では、影響力は桁違いです。
番組でも、橋下は生出演で言いたい放題なのに、大石は収録を切り取られての放映です。
そして何より、橋下徹のバックには、大阪では無敵を誇る維新軍団が付いています。

フツウに考えたら、象とアリの闘いで、大石あきこは圧倒的に不利。
橋下+維新+マスコミの力で、大石が潰されてしまうのでは て感じに見えます。

しかし、大石をよく知る支持者も、なにより大石あきこ本人が、まったく負けるとかヤバいという空気がありません。
なぜなら、大石あきこ議員には、橋下徹に絶対に負けない合理的な理由があるからです。



もちろん、力勝負では橋下+維新+マスコミが何桁も大きいです。
選挙でも、まだまだ維新にガチンコで勝てる状態にはほど遠いのも事実です。

それでも、大石あきこには、勝てなくても負けない秘策というか、理由があるのです。
それは、「人生賭けてる」ということです。

橋下徹という人が、どうやって政敵を潰すのか。典型的なのは、弁護士時代の「光市母子殺害事件弁護団懲戒請求事件」でしょう。
マスコミを使って面白半分に「敵」への攻撃を呼びかけ、「世論」の圧力をかけて相手を潰す。
このときは余りにもあからさまにやったために、橋下本人が大阪弁護士会から懲戒されるということになったため、彼らの戦術は徐々に高度化し、「分かる人には分かる表現」でけしかける、いわゆる「犬笛」攻撃をしかけて、炎上させるわけです。

大炎上させられると、一般人は職場や学校で居場所がなくなり、道を歩くのも恐ろしくなり、周囲も、巻き添いを恐れて助けることもできず、孤立していきます。
身体的な攻撃やあからさまな脅迫がなくとも、それに匹敵する圧力で潰されてしまいます。

これが、橋下徹を始め、維新やネトウヨなどが政敵を潰す常套手段です。

ところが、大石あきこには、この常套戦術がまったく効かないのです。
「人生賭けてる」からです。

一般の人には、犬笛で炎上させられると破壊される普通の生活があります。
並の政治家でもそうです。

しかし、大石あきこという人は、こうした攻撃と闘うこと=自分の生活 なので、何も壊されるものがない。
むしろ、「炎上してラッキー」 なのですから、負ける理由がない。

実際のところ、例えばツイッターですが、バトル開始前はフォロアーが2万ちょっとだったのが、現在4万3千が目前です。たった数日で倍増です。
常連の支援者連中も、当選直後にこれだけ注目されるという「幸運」に大盛り上がりです。

もちろん、大石あきこも生身の人間です。バトルサイボーグではありませんから、喧嘩慣れした橋下や、無責任きわまりない匿名の罵詈雑言に傷つかないわけではありません。
ただ、最近は匿名暴言にも法的な処罰が下るようになりました。
それに、全国から多くの支援者が、「橋下から大石を守れ」と声を上げてくれています。

そんなこんなで、大石あきこは現在 意気軒昂の模様です。

攻撃されればされるほど、それをエネルギーに換えて強くなる。
橋下さん、吉村さん、せっせと燃料供給をよろしくお願いします。

全国の皆さん。大石あきこを守ってください。まずは、ツイッターのフォローをお願いします。10万フォロアーを実現して、橋下徹にショックを与えてやってください。

民主主義は口を開けて待っていても落ちてきません。バトルの先にしか未来はありません。
(文中敬称略)


■■■■

話変わって 家づくりです。

決してめげない、というつながりで、縁の下の力持ちを紹介したいと思います。
20211118-2.jpg
コンクリートの基礎と、白い壁材の間に隙間があります。
えっ すきまって大丈夫なん?と思うかもしれませんが、この隙間が昔の家の「床下換気口」と同じ役目を果たしています。
結構風通しいいです。

もちろん、全部隙間なわけなくて、グレーの四角いパッキンがはさまっているのが見えると思います。
これが実は、家の全体重を支えています。

フツウの家は、このパッキンがプラスティックでできています。
家の全体重を支えてるのがプラスティック・・・・
私はどうしても気持ちが悪くて、別の部材を使っています。
御影石です。
20211118-3.jpg
半永久的に劣化しませんし、木造住宅の重さぐらいへのかっぱです。
こういう、完成したら見えなくなるところで、しっかり縁の下の力持ちががんばっています。

てことで、毎度ですが完成見学会は以下の通りです
12月11日(土)と12日(日)
時間は①11時 ②13時半 ③15時  
場所は豊中市 阪急宝塚線の岡町駅近く
ご希望の方はメール([email protected])か、右サイドの「明月社へのご連絡」でお知らせ下さい











2021-11-10(Wed)

これからの「れいわ」

今日は新人議員の初登院ということで、各紙が大石あきこさんのことも取り上げていますが、議員が国会に行くのは当たり前の話なので、そのへんはリンクだけ書いておいて、スルーします。

関西で初めて議席獲得のれいわ 大石議員が初登院 「橋下さんにかみついた原点は今も変わらず」
11/10 関テレ


問題は、これからの「れいわ」です。

以下、私のまったく個人的な思いを書きます。
くれぐれも、大石事務所とかその周辺の意見ではありませんので、よろしく。

20211110-2.jpg2年前、参院選で228万票、得票率4.6%を集めました。
あの時は、私たち生活フォーラム関西(自由党グループ)は、自前のカンパで持っていた自由党の街宣車を、れいわ新選組の要請で「れいわ」に看板を取り替え、17日間、近畿ブロックを走り回りました。

選挙が終わり、一時的とは言え支持率が2%程度に上がり、テレビでも「れいわ」が取り上げられるようになったとき、私は太郎さんに以下の提案というかお願いをしました。一部をご紹介します。
「目の前の問題としては、「れいわ新選組」に模様替えして近畿を回った自由党大阪府連の街宣車です。選挙が終わったら廃車にする予定でしたが、生活フォーラムが引き取って来年末まで維持することにしました。私としては、できるだけ走らせたり、街宣したりしたいのですが、勝手にやっていいのか、何をアナウンスすればいいのか、判断がつきません。せっかく太郎さんがメディア出演を頑張っているときに、認知度アップに努めたいと気が焦ります。

枝野さんは、この期に及んでも非減税勢力の結集を目指しているようにも見えます。「枝野の壁」を突き崩すには、まだ一押しふた押しが必要です。まずは、れいわの支持率が5%を超えることが次のインパクトではないでしょうか。

党本部が手一杯で全国の支持者は何をして良いのか分からない。このフリーズ状態を解き放てば、認知度と支持率の獲得に大いに貢献できると思います。」

残念ながら、太郎さんからの返事はなく、当時の事務局長から、れいわ新選組としての街宣車活用はNG、生活フォーラム関西としてやってくれ、という旨のお返事をいただきました。
一気呵成にやってやろう、という意気込みだった仲間たちの心から、プシューと空気が抜けていく音が聞こえるような気がしました。



その後しばらくの間、れいわ新選組は音無しの状態が続き、世間のウワサも静まり、支持率もあるかないかの限界状態へと落ちていきました。
そして今回、小選挙区に12人、比例単独で9人の候補を立てたにもかかわらず、221万票、3.77%の得票率でした。2年間で約1%得票率を落としてしまったのです。

3人の当選を勝ち取ったことは、たしかに大きな大きな成果ですが、衆院選におけるれいわ新選組の闘いが「勝ちか負けか」と二分法で問われれば、負けと言わざるを得ません。
それは、今回の候補者の責任と言うよりも、第一義的には2年間の党本部の責任と言えます。

まず、自らの存在意義を、誰にでも分かるように明示しなかったということです。
もともと、立憲などの既成野党にカツ!を入れ、本気にさせるための突出だったはずです。
それが2人の議員を擁する政党として成立したために、「デッドボール上等!」でつっこんでいくのか、今あるれいわ新選組を拡大していくのか、方向が定まらないままズルズルと時が過ぎてしまいました。

第二に、地方組織を否定したことです。
本部直轄でポスターを貼るボランティアのみを集め、各地方で自立した運動を立ち上げることをしませんでした。できなかったのではなく、それを否定してきました。
ポスターボランティアと、大型街宣、という、本部直轄の戦術だけでれいわ新選組は闘おうとしたのです。

その結果が、今回の数字です。
巨大な本部組織があって、数万人のボランディアを有機的に指揮できるのなら、まあそれはそれでアリかもしれませんが、そんなものあるわけがない。(もしそんな本部組織があったらあったで気持ちが悪いし)
289の小選挙区があるならば、289通りの運動組織ができていかなくては、いくら時間をかけてもれいわ新選組は支持率1%未満から脱皮できません。

第三に、野党共闘への態度を表明しなかったことです。
何よりも東京都知事選で、太郎さんが野党統一候補を断って、後から単独で立候補したことは決定的だったと思います。
その後も、安易に共闘に乗らないのはいいとして、「なぜ乗らないのか」「どうなったら乗るのか」 まったく情報発信がありませんでした。支持者の中でも、かつての共産党のような独善的な孤立主義なのかと思われていきました。

東京都の比例票は、2019年の46万票、得票率7.95%から、今回は36万票、得票率5.6%に激減しています。
この厳しい現実を見ないフリしてはなりません。
これも、深読みすれば「全国の支持者、ボランティアの気持ちを考えていたか」ということに帰すると思っています。
党本部が決断すれば、ボラはついてくる、という独善性がなかったか、ぜひ振り返っていただきたいと思います。
(ちなみに、れいわ新選組かいわいが使う「ボラ」という略称も、私は好きになれません。魚みたいだし)



こうして振り返ってみれば、逆にこれからの「れいわ」が見えてきませんか。

・目的と目標の明示

・支持者との意見交換、意思疎通

・多様で自立的な地方の運動

なんか地味ですが、私はこの三つだと思います。
簡単じゃないことは、よく分かっています。
支持者、ボランティアの皆さんが、一筋縄でも二筋縄でもいかないし、一癖二癖三癖四癖・・・ とまあ、たいへんな個性派揃いなのも少しは存じています。

それでも、れいわ新選組が、一時的な突出ではなく、これから本格的な政党として政権交代を目指して行くのならば、絶対に避けては通れない道です。

議員が5人になったことで、党の財政も少しはマシになるでしょう。
活動にはガンガンカネを使いながら、財政運営は、ちゃんと透明性をもたすことです。
党本部をブラックボックスにせずに、人民の財産を人民のためにこうやって使ってる ということを明示すべきです。
Party Of the people By the people and For the people です

私も成り行き上、これまでのように「れいわ新選組とは一線を引きます」では済まなくなってしまいました。
でも、言いたいことは言います。
強くて風通しのいい党を育てていくために、「苦言専門係」は口を閉じません。

■■■■

話は変わって家づくりです

ずっとこの欄で書いてきた豊中の家。ついに足場が取れました。
本日、私も、お家の姿に初対面してきました。

IMG20211110143401.jpg

この巨大柱はいったい??

少し先ですが12月11日(土)・12(日)に完成見学会を行います

ご希望の方は(家建てなくてもぜんぜん構わないので) [email protected] までご連絡を


2021-11-05(Fri)

大石あきこ当選 & れいわ新選組3議席 でも選挙結果は悲惨

 みなさんすでにご存じの通り、先の総選挙でれいわ新選組はまさかの3議席を獲得し、私が応援に入っていた大石あきこさんも、全国の当選者の最後尾を飾って比例復活当選とあいなりました。

 数字的には、それなりに可能性はあると分かっていたものの、いざ当選が決まると、候補者を筆頭に関係者一同はみな驚愕! ほんまかー えええええーーーーー みたいな感じとなりました。こんなに驚いたら、応援してくれた皆さんに失礼だろう、とは思うのですが、数字以上に驚きが大きいのにはワケがあります。

 あまりにも、あまりにも手作りだったからです。選挙参謀などいません。選対経験者もいません。生活フォーラム関西ですこしばかり選挙の手伝いに行ったことがある私が頼られるほど、おそるべき素人集団でした。
 街宣車のスピーカーも通販で購入し、看板はプリントパックに発注し、すべて自分たちで取り付けました。選挙事務所の家具は中古屋さんで買い付け、壊れた自動ドアを手動で開けながら、毎日たくさんのボランティアがおしかけてくれました。

 選挙はシロウトでも、音響や映像のプロがいたり、YOUTUBEのサムネの名人がいて配信をじゃんじゃん伸ばしていったり、惹きつけられる写真をとるカメラマンがいたり、すさまじい勢いでポスティングやポスター貼りをする達人がいたり、ボランティアひとり一人が特技を生かして活躍しました。
 精神的にとても大変な電話かけも、いつも電話かけ部屋には熱気が満ちあふれ、初めての人もどんどん挑戦してうまくなり、最後の滑り込みの大きな力となりました。

 最後の数日は、ボランティアの気持ちが候補者にシンクロしていくのが見ていてわかりました。もちろん私自身も、テンションぶっ壊れてるなという自覚はありました。候補者もきっと、このエネルギーに押されて、体力の限界を超えていったのだろうと思います。
 最終日の夜8時に事務所の近くのスーパー前でマイク納めをした後、阪急十三駅に繰り出して11時過ぎまで駅立ち。もう立ちながら寝てる人もいて、でも異常な盛り上がりで、もういいですよと言っても誰も帰らない。
 何度も選挙応援には行きましたが、こんな異常な、すさまじい熱の選挙は初めてです。それは、候補者・大石あきこ自身の発する熱量ももちろんながら、誰もプロがいない、何一つお仕着せがない、シロウトの手作りだったからこそ生まれたものだったと確信できます。

 こうした熱気をもろに浴びながらも、それでもしかし、素人集団の挑戦だという現実は選対メンバーの頭から消えることはありませんでした。だから、だからこそ、当選の瞬間に驚愕したのです。自分たちの手でやっていたと言う実感があるからこそ、ホンマかよ!! と震えたのです。

 そうして、ぎりっぎりの当選を勝ち取りました。

20211105-1.jpg

と、これが公式発表の写真ですが、私たちにとっての大石あきこは、こっちじゃなくて、下のほうです。

20211105-2.jpg



一応真面目な話をしておきます
大石あきこ事務所としての、当選の力の総括は以下の通りです

①近畿ブロック全体の「比例はれいわ」と書いてくれた皆さんの一票。
②れいわで近畿から出馬したすべての候補者(6人)のがんばり。
③都構想阻止から、大石と一緒に活動してきた5区の大阪市民、市民代表の大石に一票を投じてくれた地元の皆さん。
④自分のことのように活動を支えてくれたボランティアの皆さん。市民ボランティア選挙の歴史的な勝利。

大阪5区では、れいわ新選組の得票率を近畿平均の1.5倍である4.5%まで押し上げたとは言うものの、現実には「比例はれいわ」の人よりも「選挙区は大石、比例は他党」の人のほうがまだ圧倒的に多かったのは事実です。

選挙区の大石票も約3万4千票で、公明10万6千、共産4万8千には水をあけられました。
私の皮算用では、3万を超えてどこまで行けるか。4万を超えれば共産と逆転する可能性がある。と思っていたので、実は想定の真ん中くらいの結果でした。
今回の大阪5区は、共産と立憲がれいわ新選組の大石を排除して「野党共闘」を宣伝していたので、なんとかしてこのニセ共闘には勝ちたかったのですが、残念ながら及びませんでした。

そういう意味でも、当選したとは言うものの、本当は決して満足のいく結果ではありません。
今から、次の解散総選挙に向けて、足場を固め、力を蓄えていく必要があります。

とは言え、最後尾であろうと、比例復活であろうと、ようやく手に入れた国会議員の権利は、これからの闘いにとって絶大な力になります。
すでに大石事務所では、前を向いてファイティングポーズをとっています。

地元の課題としては、なんといっても「カジノ阻止」です。
維新がもくろむカジノが建設予定の此花区は、大阪5区です。
来年の2月議会で決議を目指しているとか。
大石事務所とボランティが軍団の総力をあげて、「カジノ阻止」の運動を、またまた手作り感満載で作り上げていくはずです。

もうひとつ重要なのは、近畿各地でがんばっているれいわ新選組後ボランティアのグループです。
れいわ新選組は、はっきり言ってボランティアに冷たい党なので、党本部に任せていると近畿の力は個々のボランティアの献身に頼り切りになります。近畿の力で当選させてもらった議員として、大石事務所は近畿のボランティアに一定の責任を果たすべきだと思います。

せっかく選挙効果で2%程度まで支持率が上昇している今、れいわ新選組の宣伝をドンドンやるときです。
来年の参院選では、得票率5%以上。次の解散総選挙では7%程度に押し上げて2人当選を実現するということを目標にして活動をするべきではないでしょうか。

なぜか。
維新を止められるのは、れいわ新選組しかないからです。
現状は、全国では約3倍、近畿においては実に11倍の差をつけられています。
大石が出た大阪5区でも9.7倍の差があります。

しかし、私の試算では、大石票のなかで比例に入れた党を推定すると、最大は維新なのです。
「選挙区は大石、比例は維新」が、大石票の中では一番多い。
もちろん、大阪5区は公明が出ているために維新候補がいないせいですが、それにしても、「橋下徹に噛みついた女性職員」がキャッチフレーズで、命がけで都構想阻止をたたかった大石に、「比例は維新、選挙区は大石」という票が集まるのです。

つまり、維新という政党と、維新支持者はまったく別物 ということです。

維新支持者は、維新の政策に賛成しているのではなく、「なんとなくやってくれそう」、「本音を言ってくれる」という気持ちが圧倒的支持になっているのです。おためごかしばかり言ってる立憲や共産は信用ならん。利権を独り占めする自民は嫌いだ。という気持ちです。
そこに、本音のド直球をぶち込む大石が現れたので、選挙区では、本来は入れるべき公明ではなく大石に入れてくれたのです。

維新は、今回の選挙結果を最大限利用して、静かなファシズムを全国化しようとするでしょう。
すでに、来年の参院選と同日で憲法改正の国民投票をやれ、とか言って自民党にプレッシャーをかけています。
ファシストとしての本領を発揮してくるはずです。

そんな維新に対して、モゴモゴと歯切れの悪い批判だけを言う既存野党や、維新の悪口しか言えない市民運動は、マジョリティーになりつつある維新支持者を取り返すことはできません。
維新の向こうを張って、本音の勝負ができるのは、れいわ新選組であり、大石あきこです。

まずは、維新の根拠地である大阪を、近畿をれいわ新選組が席巻していくことが、維新ファシズムをくい止める道になる。
そう信じています。



選挙結果全体は、まったくもって悲惨のひとことです。

自民党がほぼ自滅し、岸田も必勝の手をあえてとらず、むしろ「負けて党内権力を固める」戦略をとったにもかかわらず(甘利は葬り去りました)、枝野立憲が岸田を上回る「勝ちたくない」オーラを全身から発散させ、見事敗北にこぎ着けた、というのが今回の選挙だったと私は見ています。
そして、漁夫の利を得たのが維新です。

ただ、絶望することはありません。
よく見れば、「選択肢が示された場では、野党が勝っている」とも言えるからです。
維新が大勝利したのも、立憲が激しょんぼりな中で、唯一の「選択肢」に見えたからです。
多くの国民は「選択枝が示されれば、自公以外を選ぶ」という賢明な判断をしているのです。

野党の敗因と維新の躍進は、ひとえに枝野立憲が選択肢にならなかったからです。
なれなかった ではなく 意図的に ならなかった からです。

もはや、枝野立憲にはなにも期待できません。
新代表が誰になり、どこまで本気で政権交代に向かうのかは、見守りたいとは思いますが、一時はMMTまで口にした小川淳也が連合の圧力であっさり緊縮財政派に鞍替えしたのを見ても、あまり期待はできないのかなと思わざるを得ません。

立憲の新代表と執行部が、たたかう姿勢を示してくれれば連携をしつつ、そうでなければ、れいわ新選組単独で、シンプルで分かりやすく、生活に直結した国民の選択肢なることです。

それさえできれば、絶望はまだ早すぎます。


2020-08-29(Sat)

こんな時にあえて「れいわ新選組」を批判するのはなぜか

野党合流のニュースは、完全に安倍ちゃん辞任と総裁選にもってかれちゃいましたね。
これから2週間はニュースは自民党一色。新総裁が決まってからもしばらくはそればっか。もうその頃には、野党が合流したなんてことを誰も覚えていません。。。。。

辞任自体は、安倍ちゃんの顔色見ていれば、そろそろかなという感じもしたので、さほど意外ではありませんでした。
岸田なのか菅なのかわかりませんが、絶対に逆らわない後継者の目処が立ったのでしょう。
党員投票どころか、絶対に造反させないために議員総会で決めるそうですから、二階幹事長の指示通りになるんでしょうね。
禅譲の岸田になったところで、安倍晋三のやらかしたことのほとんどに同罪の責任がある菅になったところで、安倍は罪状を追及されることはありません。

石破茂は、これまでの優柔不断がすぎました。
森友、加計の時や、検察庁法の時に、「自民党をぶっこわす」じゃないけど、そのくらいの勢いで安倍を批判して対決しつつ、地方行脚をして都道府県連をグラグラに揺さぶっておけば、今このときにも目はあったのでしょうが、もはや遅すぎます。
20人の推薦は水月会だけでは足りなさそうですから、出馬するのがやっとなんじゃないでしょうか。


自民党発表の出来レースの出来情報を、こねくり回して2週間も流し続けるマスコミもマスコミですが、およそニュースになるようなことのできない野党も野党です。

新党ができるとかいいながら、党名が立憲民主党で代表が枝野幸男・・・・ こんなもの誰が面白がるんですか。
聞いた次の瞬間には忘れてますよ。

3人くらいの代表選の有力候補を用意して、丁々発止の闘いを演じることくらいできないのでしょうか。
自民党の同じ出来レースをやれというのではなくて、旧民主党執行部にたいして、若手が反旗を翻して闘うという構図がなければ、人は引きつけられません。

日本の選挙で熱狂が渦巻いたのは、小泉郵政選挙と、橋下が出た大阪府知事選挙、そして2009年の総選挙です。
いずれも、下克上なのです、構図は。
下克上で下が上に勝つかもしれない、というリアリティを感じると、人々は俄然興味を持つのです。

自民党ならばマスコミはつまらないニュースを一所懸命に加工して流し続けてくれますが、野党はそうはいきません。
「期待する」がわずか20%の新党の船出に、自民党総裁選をぶつけられて消し飛ばされたのですから、よほどのことをしなければ、出発と同時に忘れ去られます。

じゃあ、だれがそんな下克上できるのか、といえば、当然あがってくるのは山本太郎でありれいわ新選組です(でした)。
可能性は本当にあったのです。

東京都知事選に野党統一候補で出馬して200万票を獲得。
その影響力をもって野党合流に乗りこむ。
山本太郎が代表選に出馬。

世論調査をすれば、山本太郎はダントツトップになるでしょうから、無記名投票であればかなり揺さぶりをかけることはできたはずです。
仮に代表にはなれなくても、相応のポジションを占めることはできたでしょうし、政策的にも影響を与えて、最低でも消費税5%を飲ませることもできたはずです。

こういう騒動をおこしていれば、野党全体にとっても、山本太郎にとっても、れいわ新選組というグループにとっても、なにより野党に期待するしか道のない国民にとっても、良い方法だったはずです。

こうやって熱気を生み出し、耳目を集め、かつ期待される政策を作れれば、10月に解散総選挙となっても、かなりの良い闘いができるし、政権をとれれば本気で山本太郎総理大臣の可能性だってあったのです。

でも、時既に遅し・・・・・

2~3週間のあいだ自民党ニュース漬けの日々を過ごしてから、新総裁が首班指名、で直後に解散総選挙。
野党候補はほぼ一本化されるでしょうから、前回の2017年よりはマシとは言え、それでも自民党はマスコミ応援団のおかげで善戦するでしょう。
そんなことになるような気がしてなりません。
冬になってコロナがまた激発したときに、また無能な自民党政権なのかと思うと、本当に気が重い限りです。


それでも、とにかく次の選挙で、すこしでも野党に伸びてもらうしか手はありません。
そう考えると、マスコミが自民党を連呼している次期に、私たちはしっかりと野党のことを考えなくてはなりません。
だからこそ、こんな次期に、あえてれいわ新選組の批判を書こうと思うのです。

れいわ新選組というか、山本太郎さんの8月12日の動画を見て、絶望した感想はすでに書きました。
しかし、今読み返してみると感情的になりすぎていて、なぜあえて批判するのかをちゃんと書いていないように感じました。
なので、しつこいようですが、これまでどんなに冷たくされてもれいわ新選組を応援してきた私だからこそ、ちゃんと分析をしてみたいと思います。

結論を先に言ってしまうと、「戦略が見えない」、あるいは「戦略を放棄してしまった」ことが、れいわ新選組と山本太郎の最大の問題です。
私は、そう思います。

戦略というのは、ただの作戦とは違います。大きな目標を実現するための道筋です。
その目標は、中間目標ではなく、実現自体が意味のある目標です。

一番わかりやすいのは「政権交代」ですね。
一党独裁を終わらせると言う意味で、政権交代はそれ自体に意味があります。

太郎さんもかつては「政権交代」を熱く語っていました。
Taro's Network の領収証に同封された手紙には、「政権交代」の文字が大書きされていました。

そもそも、れいわ新選組の立ち上げにしても、口先だけでいいこと言うばかりで政権交代から逃げ回る立憲民主党にしびれを切らせ、ある意味で立憲を向こう側から野党共闘(または合流)に蹴り込むための狙いだったと、私は理解していました。

小沢氏、れいわ山本太郎氏に「表彰状出さないと」
2019年9月23日 日刊スポーツ


小沢氏は野党結集の必要性を説く中で「さきの参院選で、山本太郎くんはいわば野党結集と逆の分派の行動を取ったが、結果的に、特に立憲民主党の皆さんに大きな影響を与えた」と指摘。これまで野党連携に消極的だった枝野幸男代表が今回、野党統一会派結成への動きにかじを切るきっかけが、れいわの躍進だったとの見方を示した。
(引用以上)

小沢さんと太郎さんは、しっかり話し合って離党したと聞いていますから、この小沢さんの見立ては当初の太郎さんの狙いと合致しているものと、私も思っていました。

だからこそ、生活フォーラム関西の面々は、自分たちのカンパでしつらえた旧自由党の街宣車を、れいわ新選組の看板に張り替えて、政党車として近畿一円を走り回ったのです。


しかし、今のれいわ新選組のHPには、「政権交代」の文字はありません。

政権とったら とは書いてありますが、じゃあどうやって政権とるの?について言及はなく、決意表明すらありません。
これでは、「反緊縮の立憲民主党」みたいなもんじゃないですか。
いくら素晴らしい餅を描いても、食えなくちゃ意味が無いのです。

その兆候は、昨年の参院選の直後からありました。

比例票が670万票に激減した立憲に対して、228万票を集めたれいわ新選組が脅威なのは明らかで、これをもう一押しすれば立憲の増税指向や共闘拒否路線も崩せる可能性がありました。
選挙が終わった途端に太郎さんのマスコミ露出も増え、広報活動を頑張れば支持率5%までもっていくのは可能じゃないか。そこまでいけば立憲は本気でビビるだろう、と考えました。
そこで、私は、「動ける人がどんどん動ける体制」を作ってほしい、と太郎さんに提案やらお願いやらをしたのです。がしかし、ご本人ではなく事務方の沖永さんから、紋切り型の回答が返ってきました。

曰く、地方組織は作らない。曰く 応援は(党ではない)生活フォーラム関西として(勝手に)やってほしい。曰く、ボランティアセンターを作ります(今日にいたるまでできていない)。

沖永さんについては、座間市議の片手間にれいわ新選組の事務局長をやっているとか、斎藤まさしさんの市民の党やどがんかせんば!の会に毎年何百万円も献金してるとかいうことしか知らず、どういう方なのかは存じ上げません。
ただ少なくとも、本人がスルーして事務方から返答が来たという時点で、ほとんんど無視されたということはしっかり伝わりました。

たぶん、私や生活フォーラム関西だけでなく、全国から似たようなやる気マックスの提案はあったのでしょう。
しかし、すべて封じられて、しばらくは音なしの時間が過ぎていきました。


普通だったら、ここでぶち切れて「れいわ新選組なんてしらんわ!」となりそうなものですが、私も生活フォーラム関西の皆さんも、この時点では踏みとどまりました。

自分たちの街宣車に乗っているれいわ新選組の看板に、「勝手に応援」「生活フォーラム関西」という文字シールを貼り付けて、勝手連で動かすことにしました。街宣車カンパもそれなりに集まりました。
ちょっとMっ気があるかな、とも思いましたけど、私たちの基本理念は小沢イズムです。大きな目標のためには、少々の好き嫌いはおいといて、その先の喜びを分かち合いたいと思ったのです。

そうこうしているうちに、大阪5区で大石あきこさんが立候補予定という情報が飛び込んできました。
大石さんについてはまた別の記事を書くこともあろうかと思いますが、何党とかいうことを別にして、これからの大阪の政治シーンに欠くことのできない人材の一人だと従来から思っていましたので、生活フォーラム関西としても応援しようという話になり、今日に至ります。

ただし、「れいわ新選組にたいする批判は忖度せずに言うよ」ということと、野党乱立の大阪5区については、「最終的に野党一本化はすべきだ」ということは、はっきりと大石さんにも伝えた上での応援活動です。
淀川区の大石事務所に街宣車を常駐させ、動き始めました。

さあこれから、と言うときに 大西つねき問題が勃発しました。
ぜんぜん違う問題なのですが、私は4年前の憲法フェスを思い出していました。
三宅洋平選挙で爆発的な影響を発揮した選挙フェスの熱気を、全国に広げていく「憲法フェス」をやりましょうと太郎さんに提案し、大阪開催の準備を始めた矢先に、肝心の三宅洋平が安倍昭恵と仲良く酒飲んだ挙げ句に辺野古に押しかけてくれちゃいました。
大西事件を聞いたとき、あの事件を、思い出さずにはいられませんでした。

三宅洋平は「自分らしくあれる(あることができる)社会を」と言い、今のれいわ新選組は「生きてるだけで価値がある」と言います。
この価値観を否定する価値観というか、「何でもOKの価値観」は、しばしばモンスターを生み出すのです。
モンスターは三宅や大西だけではありません。かなり多くのれいわ新選組支持者が、大西つねきは悪くないと言い、あるいは、山本太郎の言葉に盲従する姿が、浮き彫りになりました。

この間、私は見つけうる限りのれいわ新選組支援のフェイスブックグループの投稿をウオッチしましたが、暗澹たる気持ちになりました。
大西さんを批判する大石あきこさんのツイートも炎上し、れいわ新選組がいつのまにか新興宗教になってるのではないかと本気で心配になりました。

れいわ新選組を作る前は、山本太郎の口癖は「山本太郎を疑え」でした。街宣の度に必ず言っていました。
それが「あなたを幸せにしたいんだ」という台詞に変わったとたん、支持は広がりましたが、疑いを知らない信者が増えてしまったのです。


田中龍作さんとか大袈裟太郎さんとか、もともとは山本太郎さんに期待し、支えていた人たちの中からも、期待する故の批判が聞こえるようになりました。
それ以外にも、元「中の人」がSNSでれいわ新選組や市民の党の内情を暴露し始めました。

お金の流れも大事です。
本当になけなしのカンパで動いているれいわ新選組ですから、他党以上にお金のことはオープンにしなくてはなりません。
それを訴えた挙げ句に、自殺未遂に至ってしまった支持者がいるという話は、衝撃でもあると同時に、残念ながらそれほど驚きではありませんでした。やっぱりな ということです。

支持者には金と労力を求めながら、一切の発言権を認めないという今の党体制も、たしかに大問題です。
党規約を改正しても、そのあたりは変わっていません。

斎藤さんや沖永さんたち市民の党がれいわ新選組に深く関与していること自体はなにも悪いことじゃないのに、わざわざウソをついてまで隠すことも、何か裏があるのかと勘ぐってしまいます。

そうした数々の問題点はあるものの、私はそれらよりも何よりも、一番の問題は「政権交代という戦略を放棄した」ということだと考えています。
政権交代をして、リアルに一人でも多くの人を救う、生活をよくする、国民の生活が第一。この視点を失って、観念の世界で「生きてるだけで価値がある」とか「幸せにしたい」とか言い出してしまった。
山本太郎本人は最初はそんなつもりじゃなかったのでしょうが、そういう支持者がどっと集まって、熱を帯び、流されていった。あるいは、徐々にそうした層に意図的にターゲットを絞っていった。

詳細な流れは、私は完全に外側から見ていただけなので、わかりません。
でも、結果としてそういう内情がはっきりしてしまったのが、都知事選をめぐる対応と、大西つねき事件でした。

本当に残念です。
現状では、れいわ新選組という組織も、山本太郎も、直接応援することは、私にはできません。
しかし、期待を完全に失ったわけではなく、だからこうして書いています。

山本太郎も小沢一郎も、スーパーマンでもメシアでもありません。
だからこそ、盲進するのではなく、言うべきことは言わなくてはなりません。
できたての組織なんだから文句を言うな、と言う人もいますが、できたての組織だからこそ、不完全だからこそ、おかしいことはおかしいと気が付いた人間が言うべきです。

そうした批判に対して「どっかから金をもらっているんじゃないか」とまで言うようになってしまった山本太郎に、再起の時があるのかどうかは私が判断できることじゃないです。
でも、これまで数年間、もっとも期待し、もっとも敬愛してきた政治家が、おかしなことになってしまったことに対して、黙って離れていくほど、私はクールになれません。

そして、何と言っても、、本当は山本太郎こそが野党再編、野党が勝利するためのキーパーソンだと思うから、信者のみなさんにボロボロにたたかれようとも、口を閉ざすつもりはありません。

国民の生活が第一

政権交代

このシンプルな目標に向けた戦略を、政党任せにせずに、ひとり一人が真剣に考えましょう。
そして、その思いを、れいわ新選組にも、合流新党にも、玉木新党にも、ぶつけましょう。




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