Steins;Gate 第22話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[Steins;Gate]
『存在了解のメルト』
≪あらすじ≫
紅莉栖を生かすためにまゆりを見殺すか、まゆりを救うために紅莉栖を殺すか。
究極の選択を迫られる倫太郎は、連絡の取れなくなった紅莉栖を探す。紅莉栖はラジ館の屋上にいた。そこで倫太郎は諦めきれない想いを告げ、紅莉栖はまゆりを救うべきだと進言する。
紅莉栖を喪う。その現実を前に、倫太郎は紅莉栖に自分の想いを告白する――
≪感想≫
◆結ばれるべくして結ばれた二人-積み重ねのない愛-
倫太郎はまゆりを選んだ。半ば選ばされたという形に近いような気もするが、この形はある意味予想された展開か。前回の記事でも書いたことだが、この三人なら互いに互いを犠牲にしあうと思っていた。自分が犠牲になることで、ほかの二人をベストな世界線に送り生かす。
しかし、まゆりは事情を知らないためそうすることは出来ない。倫太郎は、自分が犠牲になるという選択肢がそもそもない(2025年まで生き残っていることが確定している倫太郎は死ぬことはできないと思われる)。そうなると残っているのは紅莉栖しかいなかったのだから。
「牧瀬紅莉栖はタイムマシンの母」と呼ばれるが、それは彼女が生き残っていたというわけではない。現状の理論と技術だけでもタイムマシンの母と呼ばれるだけの成果は残していると言えるだろうし。
世界的に見れば、この選択肢は間違いではない。まゆりは救える。ジョン・タイター曰く「SERNの支配からのがれるには1%の世界線を越える」必要性があり、それを越えたことでSERNによる世界支配の構図は崩れる。タイムマシンの原型たる電話レンジやタイムリープマシン、IBN5100らが消えたことでSERNのタイムマシン開発は大きく頓挫するだろう。良いことづくめだ。
それでも倫太郎の胸に残る一抹の後悔。紅莉栖を救えなかったこと。紅莉栖と結ばれたのに、見殺しにするしか出来なかったこと。
この二人はようやく想いを通じ合わせることができたというのに、なんという悲劇なのだろうかと感じる一方で、どうして結ばれたのかという疑問も湧かないだろうか?
倫太郎は解る。さまざまな世界線を経験し、そこで紅莉栖を知り、紅莉栖に救われ、助けられてきたのだ。そうした“想い”は積み重なっている。
では、紅莉栖は?
世界線が移動しているわけだから、紅莉栖には倫太郎のような感情の積み重ねはないのだ。それでも、この二人は結ばれたし、おそらくこの結末に「どうして紅莉栖なんだ!」と異を唱える人は……まぁ、そんなに多くはないだろう(^_^;)
そこにはきっとタイムリープを繰り返すことで、倫太郎が紅莉栖の内面を知っていたことが大きなカギになっていると考えられる。
倫太郎と私たちは彼女の心の内側を、数度にわたる世界線をみることで知ってきた。彼女のアメリカでの現状、父親との確執、それとはまるで真逆のラボメンの温かさと居心地の良さ。そして、それを作り上げたのは他ならぬマッドサイエンティストを自称する倫太郎であること。
彼女がどれだけラボメンを大切に想っているかを知るからこそ、倫太郎は紅莉栖が求めているモノを知っている。こういう言い方はアレかもしれないが、要は倫太郎は数度の世界線移動とそこでの経験によって紅莉栖をどうすれば攻略出来るかを知っていると捉えられるわけだ。
その結果が、名前で呼ぶこと、真摯な想いを素直に告げること、「大切」「絆」などこれまでの紅莉栖の人生には欠けていた部分を付け足してやること。
露骨な攻略法に捉えられるかもしれないが、それは攻略というよりも好きだから好きになってほしいと想い、そうさせるための手段の一つだ。相手に好きになってほしいから、相手が求めるモノを与えようとする愛情なのだ。
倫太郎にとっても紅莉栖は特別だった。おそらく世界線を移動することが無ければ実感することはなかっただろう。それだけ世界線を移動するたびに倫太郎は紅莉栖に助けられ、紅莉栖に救われてきた。そうした事実はもちろん、その裏側で紅莉栖の本質に触れそれを認め、彼女の才能に羨望したに違いない。
倫太郎の中でまゆりは大切。でもその大切は、異性としてではなく家族としてのそれに近かったのかもしれない。まゆりも倫太郎を大切に想っているのは解るし、おそらくあるであろうまゆりの中の倫太郎への恋愛感情を考えるとそれはそれで複雑だが、やっぱり本作での王道カップリングはこの二人だなと実感出来た。
原作がゲームらしい、ゲーム的な攻略によって蓄積された知識と情報こそが積み重ねのないはずの恋愛を結実させた理由なのだと実感出来た。
そして、私たちもそれがあるからこそ、倫太郎と紅莉栖が主人公とヒロインであり、カップルとして結ばれる事態を自然と捉えることができるのではないだろうか。
◆伏線を少し列挙してみる
1)世界線数値+タイムリープ考察
・ 1話のメール送信後 ⇒「0.571024」
・ 7話のロト6実験後 ⇒「0.571015」
・ 8話の萌郁実験後 ⇒「0.523299」
・ 8話のるか実験後 ⇒「0.456903」
・ 9話のフェイリス実験後 ⇒「0.409420」
・ 10話の鈴羽を呼び止め時 ⇒「0.337187」
・ 16話の世界線移動時 ⇒「0.409401」(誤植?)
・ 16話のメーター数値 ⇒「0.409031」(誤植?)
・ 17話の世界線変動時 ⇒「0.456914」
・ 18話の世界線変動時 ⇒「0.523307」
・ 20話の世界線変動時 ⇒「0.571046」
・NEW今回のDメール消去時 ⇒「1.130205」
とうとう1%を突破! ……もちろん、その代償は大きかったわけだが。
2)選択の先に待っていたのものは――
鈴羽再登場、そして第三次世界大戦を止めてほしいという願い。
EDの描写は秋葉原が変貌してしまった9話のときと同じ変則系でかなり良かった。途中とぎれとぎれになってしまった音声は壊れたのかとさえ一瞬思ったが(笑
1%の世界線を越え、0%台のSERNの支配を阻止したかと思えば、1%台の世界線には第三次世界大戦が起きるというのか。なんという展開。いや、1%台全部で第三次世界大戦が起きるとは限らないけれどw
注目すべきは鈴羽が再登場した点。おそらくこの世界線でもタイムマシンは完成した、ということなのだろう。しかし倫太郎は電話レンジ
考えられる要素はたくさんあるわけだが、紅莉栖以外の形で理論が誕生したのかもしれない。中鉢博士の発表は倫太郎がイチャもんをつけたが、もしかしたら本当にその理論を誰かが結実させたのかもしれない。
もうひとつは再登場した鈴羽が、倫太郎に応援を打診していること。わざわざ倫太郎にお願いしているということは、1%台の世界線へ移動したときと同じようにリーディング・シュタイナーを持つ倫太郎でなければ出来ないことがあるということになるのではないだろうか。
世界線を移動する手段として、鈴羽(タイムマシン)が再び出てきた。電話レンジ、タイムリープに次いで、今度こそ本物のタイムマシンを使った世界をめぐる攻防が行われるのかもしれない。
……もっとも、そうした時間移動術・時間操作術によって大きく辛酸を舐めさせられた倫太郎からすれば、世界なんてもしかしたらどうでも良いのかもしれないが。
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- [アニメ(放送終了):Steins;Gate]
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今回のエンドロールは原作通りの演出で嬉しかったですね。
まさか再現してくれるとは思っても見なかったです。アニメスタッフに感謝したいですね。
原作プレイ時にエンドロールが始まった時は選択肢を間違えたかと思ったのですが、突然この演出でしたので「やられた」と思いましたね(笑)