11月末、エレコムから新たなトラックボールが発売!ユーザー数の圧倒的な少なさから、新商品はおろか製造メーカーがどんどん少なくなっているトラックボール界。
今や限られたメーカーがお情けで作っているような状況で、
たとえ使われるパーツが国産から中華製になろうとも、
劣化したくせに値段を倍近くにつり上げようとも、
選択の余地が少ない我々トラックボールユーザーは甘んじて受け入れざるを得ないという悲しい市場。
そんな市場に手をさしのべてきたのがエレコムさん。
親指ボールマウスでも有線、無線、さらには左利き用と、
ただでさえ小さなニーズのさらに細かい要望に応えてくれただけでなく、
今度は人差し指ボールのマウスを有線、無線タイプの2種を投入してきてくれました!
その心意気や良し!!使い勝手とかは二の次です!
そのメーカーの姿勢に対して、使用歴云十年のトラックボウラーたる自分も応えないわけには参りません。
無条件で買おうじゃないか!!そんなわけでエディオンのネットショップに予約していたのが12/2到着。
お値段6144円。
親指トラックボールのM-XT1DRBKのものと比べるとパッケージは同じ仕様です。
この通りブック型のパッケージなので、扉を開けて中身が見えるタイプです。
そして本体。
人差し指でボールを転がすタイプのトラックボールは
MicrosoftのTrackball Explorer以来久々です。
(12/16訂正:すみません、ロジクールのCordless Optical TrackMan以来でした。
MicrosoftのTrackball Explorerはそれより前に使っていたやつです。失礼しました。)前述したとおり、自分は長年にわたる古豪のトラックボウラー(自称)で、
両刀遣いですので親指ボールだろうが人差し指ボールだろうがひょいひょいと乗り換えることが出来ますが、
普通は親指派、人差し指派の操作感の壁は厚いので、難しいかも知れません。
さて、親指ボールのM-XT1DRBKに比べ、このM-DT1DRBKはボタンが5つから8つに増えております。
位置的に進む・戻るボタンがあった左角に機能割り当てができるボタンが3つ増えた感じです。
M-XT1DRBKの戻る・進むボタンは形状が独特で、特に進むボタンの出っ張りが大きくて、
持ち方によっては操作が難しい事が多くて好きになれなかったのですが、
M-DT1DRBKではホイールのある面に移動してくれたので助かります。
機能割り当てのできる3ボタンに関してはエレコム マウスアシスタントというソフトをインストールしないと機能しません。
自分はトラックボールなどの入力デバイスはOS内蔵のドライバしか使いませんので、
3ボタンは機能しないままで使うことになりそうです。
エレコムの親指、人差し指ボールとロジのM570を並べたところ。
大きさは3機種ともほぼ同じ大きさ。
持った感じはエレコムの2機種は乗せ心地にこだわったと謳っているものの、
実際は本体の盛り上がりが大きいため、手の乗せ方を強要するところがあります。
おそらくは机の上に置いて椅子に座って手を机の上にのせた場合を想定しての造りにしているためだと思います。
その点、なだらかな盛り上がりのM570は乗せ方を強要することがなく、
自由な持ち方での操作を可能とする懐の広さを感じさせてくれます。
自分の場合、こたつに入って地べたに置いた状態で動かしたりするので、
エレコムの親指トラックボールはかなり窮屈な持ちごたえに思えましたので、結局M570に戻りました。
M-DT1DRBKのボール受け部分です。
支持球が人工ルビー製です。
人工ルビーの支持球はロジのCordless Optical TrackMan以来です。
M-XT1DRBKはセラミックボールです。
しかし驚くなかれ、M-XT1DRBKはいつの間にやらM-XT2DRBKへとマイナーチェンジしていて、
支持球もM-DT1DRBKと同じく人工ルビーになったそうです。
このようにこまめな改良を加えてくるエレコムさんの企業姿勢には非常に心打たれるものがあります。
どこぞのメーカーは逆に部品を廉価なものに置き換えた挙げ句、値上げまでしてくると言うのに・・・
まぁ、今までほぼ寡占状態な市場でしたので、エレコムさんの取り組みを受けて、
トラックボール市場ももう少し盛り上がってくれたらなぁと願わずには居られません。
話は逸れましたが、最後にM570のボール受け部。
同じくセラミック球です。
非常にホコリがたまりやすく、すぐカーソルの動きが悪くなります。
それだけにM-DT1DRBKの大型の人工ルビー支持球はゴミに埋もれにくく、
メンテナンス頻度も低減していますという事なので期待しております。
底面の比較。
オンオフのスイッチだけのロジクールに比べ、
電源節約のローエナジーモードと素早いボール操作に追従するハイスピードモードがあるのがエレコム製。
とりあえず自分はカーソルが動かなくなってイラッと来るのを避けるため、ハイスピードモードにしておきます。
持った感じは同じエレコム製の親指ボールマウスよりは限定的で窮屈な持ち方をしなくてもよく、
多少ルーズな持ち方をしても許容してくれます。
それでもロジのM570に比べたらずいぶん窮屈な感じです。
人差し指をボールの持ってくると、中指が右クリックボタン。
親指で右クリック、戻る・進むボタン、ホイールを操作するように自然と配置されます。
中指で操作する右クリックボタンは非常に幅が狭いのですが、
第二関節まで長さがあるので押し損ねることは少ないです。
ボールの左にある3つの機能割り当てボタンはFn1、Fn2だけでも結構ホームポジションが崩れるというのに、
Fn3まで割り当てたらボタンを押す際、持ってる手を大きくずらす必要があるため、
素早い操作の妨げになります。
自分は使わないので構いませんが、機能を割り当てて操作をする方は要注意です。
そしてこのM-DT1DRBK最大の難点といえば、親指で操作するホイールとその周りのボタンの操作性に集約されます。
左クリックボタンは普通なのですが、戻る・進むボタンが使いにくいです。
ホイールのやや手前を中心に前後にボタンが分割されているのですが、
この分割が後ろに位置し過ぎて戻るボタンを押す時に親指を非常に窮屈な位置まで曲げる必要があります。
さらに戻る・進むの両ボタンとも幅が非常に狭く、ホイールが邪魔をするので男の指だと押しにくくて、
誤ってホイールまで操作してしまいます。
もうちょっと両ボタンをホイールの前あたりに移動させて、
ホイールも位置を下にずらしてボタンの幅を広げて操作しやすくしないと駄目だと思います。
さらにエレコムのトラックボールM-XT1DRBKとM-DT1DRBK含めシリーズ全般に言えるのですが、
ホイールの造りが悪すぎ!です。
銀塗装のいかにも安っぽいホイールはその見てくれ通りの安い操作感です。
一応、滑り止めのつもりかホイール中央に溝が切ってあって、
申し訳程度のゴムリングみたいなモノが填まっているのですが、このゴムがほとんどホイールの溝に埋没した状態で、
ほとんど滑り止めとしての効果がなく、指が滑って空回りすることが多くイライラさせられます。
結果、他のメーカーのホイールに比べ、意識して強めに操作する必要があるため、
つい力を入れすぎてホイールをクリックしたり、チルトしてしまったりの誤作動が多いです。
そしてこの親指ボールマウスだとそれがさらに災いして使い続けている内に親指の指先が痛くなります。
エレコム製のこのシリーズのトラックボールはホイール部だけはマジで改善しないと駄目だと思います。
結局、ありかなしかと言えば、痛みを伴う操作性のこのトラックボールはなしと言いたいところなのですが、
現在、自分のPCのシステム上の相性からか、ロジのM570が機能しなくなってまして、
仕方なくお蔵入りさせた親指ボールのM-XT1DRBKを引っ張り出して使っていたのですが、
エレコム製も電波の受信が弱いのか、少し離しただけでカーソルが動かなくなっておりまして、
今のところ問題なく動くのが親指ボールのM-XT1DRBKだけという状況です。
もう少し我慢して使ってみるとして、仕上げにロジのM570のボールを移植しました。
やはり元の黒玉だとたまにカーソルが動かなかったり、どこかに潜って消えたりします。
それよりもホイールだけ何か別製品のやつと取り替えできないかと思案中です。
だって本当に指がヒリヒリしますもん。
願わくばエレコムさんが改良したやつを出してくれたらなぁと。
そしてもっといいのがロジクールさんもエレコム製品に刺激を受けて、
より高性能なトラックボールを出してくれたらなぁと。
電波が届かないなら有線買えよ! と言う話ですが、
こたつの中で操作したいものぐさ者は無線が必須なわけで・・・
テーマ:周辺機器 - ジャンル:コンピュータ
- 2015/12/14(月) 18:09:16|
- 入出力機器
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