駒場進化セミナー THE FINAL
右利きのヘビと私と,次世代型生態学者について
細将貴(東北大・生命科学)行ってきました。
演者は
こちらの方。
前半は右利きのヘビとカタツムリの共進化について。
食べる、食べられるの関係によって、両者の形態がいかに進化してきたか。
フィールド調査、実験、数理モデルなどを組み合わせて解きほぐしていきます。
ここで言う実験は「ヘビにカタツムリを食べさせる」
というごくシンプルなものなのですが、
左右の巻きの異なるカタツムリ、殻のないナメクジ、
さらには殻を縫い付けたナメクジ(=ナメツムリ)
などを用いて、ヘビの行動を観察します。
これがとってもおもしろい!
生き物をよく見る、そしてよく考える。
その基本的な営みからわかることがとてもたくさんありました。
後半は、演者の生い立ちや研究の歴史を聴きつつ、
これからの研究者のありかた、社会との関わり方を考える場に。
演者の方はとても真摯で、そしてとても素直でしみじみと魅力的な方。
彼の考える科学とは、
「人間にとっての新しい価値を創りあげ、提示していくもの」
価値とはそこにあるものではなく、人が意味付けするもの、と。
それは本当にそうだと思います。
同時期に行われていた生態学会での演者の方の
ポスターについてのお話も、
セミナー後にお聞きしましたが、興味深いものでした。
今回ははじめて、進化セミナー後の懇談会に参加しよう!と後ろを空けておいたので、
その後わらわらと駒場のお好み焼屋さんに。
生態学会が行われていたということもあり、進化・生態・フィールドの方々が多く、
私の日頃の研究とは少々趣が異なる様々な方とお話できて、とても面白く有意義な時間でした。
生物学者の中でも、特に、生き物が好き!という人が多かったのかもしれません。
実験室で煮詰まっても、外を歩いて、植物や昆虫、自然にある生き物たちを眺めていると、
そこからまた元気をもらえる、そしてそれがまた研究に向かうモチベーションになる、
という話は、私自身、まさにそうだなぁ、と思いました。
大変楽しい夜でした。
演者の方、世話人のお二人、集まったたくさんの方々に感謝です。
どうもありがとうございました。