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けやきのき

あれもこれも楽しみたい、理系大学院生の個人的で気ままな覚え書き。

「はやぶさ」の帰還に感動! 

昨夜、ちょうど24時間くらい前に、小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰還しました。

2003年の打ち上げから7年間。
地球から太陽への距離の約1.7倍離れたところにいる小惑星「イトカワ」に着陸し、
その石を採取(…できたかどうかはこれから明らかに)して、戻ってきました。

私が「はやぶさ」についてきちんと認識して、動向が気になるようになったのは、
2年前の東大博物館での展示、「異星の踏査 アポロからはやぶさへ」に足を運んでからです。
「はやぶさ」の撮影した「イトカワ」の写真が大変印象的でした。

7年前の打ち上げから熱心に応援していたファンもたくさんいたようですが、
私も「はやぶさ」のプロジェクトについて知り、web上でのコンテンツを見て、
このミッションの壮大さや、乗り越えてきた数々の困難に驚き、感銘を受けました。

いくつかリンクを。

「はやぶさ」を知らなかった人のための 3分でわかる!「はやぶさ」ストーリー
-3分でわかる!
祝帰還!「はやぶさ」7年50億kmのミッション完全解説【その1】
-素晴らしいまとめです。
はやぶさ、地球へ~帰還カウントダウン~特設サイト
-関係者からのメッセージは、関わった方々の想いが伝わってきます。


動画は楽しくてわかりやすくて泣けてきます。

探査機はやぶさにおける、日本技術者の変態力‐ニコニコ動画より転載
[はやぶさ]今度いつ帰る ~はやぶさ探査機~
今度いつ帰る ~はやぶさ探査機~ その後・おまけ編


NHKのクローズアップ現代でもやっていました。
見逃した方、オンデマンドで見られるかもしれません。
傷だらけの帰還 探査機はやぶさの大航海



昨夜の帰還はネット上でいくつか、リアルタイムで中継していました。
どこも視聴者が殺到していて、つながらなかったり重くなったりしていましたが、
私はなんとかニコニコ生放送のミラーサイトで見ることができました。

「はやぶさ」が閃光を放って消えていく様子。
一瞬でしたが、興奮して思わず叫んでしまいました。

中継はありませんでしたが、NHKのニュースサイトの動画が素晴らしく美しいです。
「はやぶさ」が燃え尽きていく様子。
そして「イトカワ」のサンプルが入っているはずのカプセルが
放出されて落ちていく様子がくっきりと写っています。

ニュースサイトは間もなく消えてしまうかもしれませんが、
YouTubeなどで検索すると、動画や、また、web上には素晴らしい写真もたくさんあると思います。

こちらは「はやぶさ」が最後に撮影した地球の写真です。
(JAXAのサイトで大きいのが探せなかったのでtwitpicから)



最後に。

このプロジェクトの理学的意義としては、
太陽系誕生の痕跡をとどめる小惑星のサンプルと採取するという目的がありました。
しかし「はやぶさ」は、そうした目的を達するための技術を習得するための、
工学的意義に焦点をあてたミッションであったそうです。

この7年間で得られた知識、技術、達成できた成果は膨大なものでしょう。
そしてそこで得られた技術を生かし、発展させ、さらなる探査の礎となることが、
「はやぶさ」の使命なのだと思います。

「はやぶさ」のミッションが本当に意義深いものであったか。
それはこれからにかかっていることと思います。


[ 2010/06/14 22:37 ] 心動かされたこと | TB(0) | CM(4)

「希望のない人生は辛い」-下村先生の講演より。 

秋に、GFPの研究でノーベル賞を受賞された、
下村脩先生の講演を聴く機会に恵まれました。

下村先生の講演は大変示唆に富み、
印象に残ったお話がとてもたくさんあったのですが、
年の瀬に、ひとつだけご紹介。


先生は終戦後、内申書を頂く事が出来ずに進学することができず、
16歳からの3年間、完全に浪人生活を送ったそうです。
先も分からず、ぶらぶらと日々を過ごしたという、その時のことを振り返って、

「希望のない人生は辛い。人生で一番辛い時期だった」

と仰ったのですね。


そしてその後進学がかない勉強することができるようになったことが、
落ち込んでいた自分には大きな喜びであった、と。

実は化学や生物にはご興味がなかったそうです。
イモリなど、指で触るのも嫌だったと。
むしろ機械などがお好きだったとのことです。

それでも、希望のない当時のことを思うと、
勉強できること、することがあるということは素晴らしいことだったと。
あの頃のことを思えばなんでもできる、と。



…印象に残る言葉というのは人それぞれ。
またその時その人の置かれた状況によっても異なってくることと思います。

私は実はその講演のころ、
ちょうどちょっぴり落ち込んでいました。
メインの原因は実験が上手くいかないことだったのですが、
それに付随していろいろあって、浮かない気分だったのですね。


でもそのお話を伺って。
私には勉強することも、研究することもたくさんある。
将来に不安はあれでも、未来を信じているし希望を持っている、
と、むしろはっきりと思えたのですね。

元気になりました。




2009年、大変心に残った講演でのお話。
なんとか年内にご紹介できて良かった。


[ 2009/12/31 22:43 ] 心動かされたこと | TB(0) | CM(2)

グラウンド修復工事を見ていました。 

いつから始まったのかはっきりとは覚えていませんが、
この夏、秋くらいから、ラボのある建物のすぐ横でグラウンド修復工事が始まりました。

もともとは土のグラウンドで、確かにだいぶくたびれた感じではありました。


毎日朝に晩に通るので、見るともなしに工事の様子を見ていました。
まずは元のグラウンドをすべて掘り返して、土の山になりました。
そして地下から少しずつ整えていきました。
ひとつひとつの目的は私にはわからないのですが、おそらく補強や排水などのために、
様々なものが重ねられて行きました。

そのステップの多さ、作業の緻密さ、仕上がりの美しさに私は感嘆していました。

土がならされ層になり、アスファルトが敷き詰められ、
人工芝が載せられて、排水溝が整えられ、土の山が徐々にグラウンドとしての姿を現しました。


工程の複雑さだけではなく、そこで働く人々の様子も見ごたえがあるものでした。
朝早くから作業を始め、日が落ちる頃には引き上げます。
特に冬場は日のある時間に合わせて作業をしていたのかもしれません。
土曜日にも日曜日にも、きびきびと熱心に働く人の姿が見られました。

そして竣工日の夕方には、静かに人がいなくなりました。


ごくごくありふれた人工芝のグラウンドの地下に、
人目に触れることなく幾重にも重ねられた土台があること、
それらを作り上げた人々がいること、
なんにも不思議なことはないのですが、
そうした当たり前の一部始終目にすることができたことは幸せなことでした。

しみじみと楽しみ、しみじみと感動しました。



昨日横を通りましたら、そこには誰もいませんでした。
このグラウンドでスポーツをする人々を見ることになるのが楽しみです。



[ 2009/12/31 21:54 ] 心動かされたこと | TB(0) | CM(4)

宇宙飛行士・土井さん引退。 

土井さん「夢はすべて果たせた」 宇宙飛行士の引退表明 : asahi.com

土井隆雄さんが引退を表明されました。

私の年齢でこういう表現はおかしいかもしれませんが、
なんだか、ひとつの時代が終わったような気がしました。

>土井さんは85年、毛利衛さん、向井千秋さんとともに宇宙飛行士に選ばれた。

これは、ほぼリアルタイムで知っているニュースなのですね。
私が4歳になる年、幼稚園の頃でしょうか。
3つ上の兄が購読していた学研の科学で、日本人初の宇宙飛行士が決まった、
という記事を読んで、とてもとてもわくわくしたのを覚えています。

3人の会見の写真もぼんやりとですが記憶に残っています。

そうして、長い間、本気で宇宙に行きたい、と思っていました。
#今でも結構思っていたりもします。

>土井さんは「多くの仲間からサポートを受け、宇宙に行き、国際宇宙ステーションの日本実験棟『きぼう』建設にも携われた。夢はすべて果たせた。満足しています」と笑顔を見せた。

そっかぁ。
そうなのですね。
土井さんはそうして次のステップに進んでいかれるのですね。


宇宙との関わりも、また新しい時代に入っていくのでしょうか。



[ 2009/07/09 20:41 ] 心動かされたこと | TB(0) | CM(0)

そろそろ30です。 

今朝、電車の中吊りで、
雑誌HERSの広告が目に留まりました。

ズルく、可愛く、美しく。


萬田久子さん、本当に可愛らしくて美しい。
#ズルいかどうかはなんとも…

印象的な写真でした。

まだ50。
もう50。

50代でこんなにきれいなのですね。
女の人ってすごいなぁ、としみじみ。



ところで私は、最近、そろそろ30です。と言いたい。

たまたまここ何年か年が上の方と接する機会が多かったので、
年齢を述べて、「若い!」と言われ続けてしまい。。

20代後半です。と言うより、
もうすぐ30です。と言う方が、
10の位が大きくなった分、ちょっと上乗せされていいかなぁ、と。

↑こんなことを言っている時点で、お子様ですが(苦笑)。


ちゃんと年相応に成長して、30でも40でも50でも、
のびのびと美しく生きていけたら良いなぁ、と思った朝でした。


[ 2009/02/14 00:28 ] 心動かされたこと | TB(0) | CM(0)