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けやきのき

あれもこれも楽しみたい、理系大学院生の個人的で気ままな覚え書き。

家事労働って大変なものですよね。 

今日はラボに、高校の同級生が遊びに来ました。
会社が創立記念日でお休みだそうです。

昨年の6月に産まれたお嬢さんと一緒に。
いやあ、大きくなっていました。
お父さんと瓜二つです。

私は新しく入った人の実験の様子を見ながらでしたので、
そんなにゆったりできたわけではないのですが、
久しぶりに話せて楽しかったです。


彼女は10月くらいからちょこちょこ会社に出ていたのですが、
3月からお嬢さんが本格的に保育園に通うようになって、フルタイム。

曰く、
「外で働いているほうが楽だねぇ」


私は専業主婦を経験したことはほぼ無くて、
家事もほとんどしないのですが、ちょっとわかる気がします。

もちろんお子さんのことはものすごーく可愛がっていて、
子供と過ごす時間や家にいることが嫌だというわけではないのですが、
家にいると実際、いくらでもやることはあるのですよね。

彼女は私と違って家事も大変完璧な人なので、
ご自宅にいる時にどれだけやっていたかが想像できます。

逆に、朝から晩まで外で働くようになると、
家の中のことはある程度割り切るしかないでしょうしね。


ご自宅にいるほうが良い人もいれば、
外で働くほうが合っている人もいますし、もちろんその辺は人それぞれです。

でも、お子さんがいて、専業主婦(夫)で、家の中のことをきっちりやっている人って、
本当にものすごく働いているであろうことがわかるので、
私なんかは、ただただすごいなぁ、と感嘆してしまいます。



ちなみに、彼女は外に出ているほうが楽だとは言いましたが、
家事大好きな人なので、万が一経済的に働く必要が全く無くなったら、
もうどっぷり家事に毎日を費やしたいと言っていました。


[ 2009/04/10 22:32 ] ワーキングマザー | TB(0) | CM(0)

専業主婦からの再就職。 

出産で7割仕事を辞めるとか、M字カーブの後ろのほうは以前の様な待遇は望めないとか、
そもそも子持ちで再就職なんてできるわけないとか、まぁ、色々な話は聞きますね。

統計的な話って、でも、自分自身が判断・行動する時にそんなに重要ではないのでは?
と私は考えています。
もちろん参考にはなるとは思いますが、100人中の70人がどうしようが、
自分はたった1人なのですから。

でも、統計的な話でわーっと不安になってしまう人は、
"大多数"以外の選択や結果の具体例を全然知らないのかな?
とふと思ったので、私の知っている具体例をちょっと書いてみることにしました。

誰かの足しになるかもしれないし、ならないかもしれませんが。

専業主婦を経てその後復帰してバリバリ働いている方、何人か知っていますが、
学歴も資格もない、語学ができるでもない、典型的な田舎のお母さんだった人の話。


彼女は地方の高校を出て、地元の信用金庫に一般職として就職しました。
そこで8年勤めて、26の時、結婚して関東に出てきました。
その時仕事はすっぱり辞めました。それが当然の選択だったのです。
特に未練があったというような話も聞いていません。

結婚後は、次々子供に恵まれました。
子供が小さいうちは家にいるのがこれまた当然の選択です。
彼女は専業主婦として、家事育児に追われる日々を過ごしました。


さて、子供がどんどん育ってきて、食費も教育費も、まぁ、とにかくお金がかかります。
末っ子が2年保育の幼稚園に入るのを目安に、働き始めることにしました。
この時点で、専業主婦暦は15年。年は40を越えていました。


はじめは、ある程度知的な仕事がしたいと考えました。
復帰に備えてせっせと勉強して、簿記2級までを急いで取得しました。

しかし、子供が幼稚園に行っている時間のみ、という条件では、
なかなか望むような仕事は見つかりません。
長い時間こられるなら…というオファーはあったようですが、
それは彼女が自ら断ったようです。

しかし、家計の為には働かなくてはなりません。
まずはパートに出ることにしました。
パートは何箇所か転々としました。
事務職もやりましたし、肉体労働もやりました。
こういう働き方が5年くらいは続いたでしょうか。

それでもやっぱり彼女は正社員になりたかった。
そこで、見つけた職に応募しました。

保険の外交員です。
募集の条件は厳しくなく、40代半ばでなんの経歴も資格もない女性でも応募できましたが、
1年、いえ、半年も経たずに辞めてしまう人も多い仕事です。

仕事の性質上、ノルマに達しない場合、
速やかに解雇されてしまいます。
最初の数年は本当に苦労したようです。
身内や知り合いにもだいぶ保険に入ってもらったようですし、
それでも給料はけっして良いとは言えない状況でした。


でも、こつこつ、こつこつ続けていきました。
そうこうしているうちに、お客さんも増え、顧客の信用も得て、
彼女は地域の主任にまでなりました。

年間契約も全国上位に入るようになり、
会社の表彰を受けるようなこともありました。


彼女は今は50代後半ですが、
同年代のサラリーマンの平均年収を、遥かに越える額を稼いでいます。

15年間、彼女は完全に家庭の中にいました。
仕事を探し始めたときには、確かに思うようにはいきませんでした。
それこそ、誰にでもできるパートしか見つかりませんでした。

でも彼女は、今では正社員としてフルタイムで仕事をして、
ひと家族養えるぐらいの収入を得ています。



今は良いかもしれないけど、こんな30代、40代は過ごせない、
と思われる方もいるかもしれません。
とりあえずちゃんとした仕事に就いている夫がいたから不安定な時期でも過ごせたのだろう、
と仰る方もいるかもしれません。

でも、彼女だって15年前には未来のことはわからなかったし、
それでも着実に一歩一歩進んできたのですよね。


途中でお気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、私の母です。
上で書いた末っ子は、4番目で、現在大学生。
母が働いたから、彼女は希望の進路に進めたといっても過言ではないでしょう。

兄と私にとっては、母は専業主婦のイメージでした。
弟と妹にとっては、働くお母さんのようです。


母とは喧嘩もたくさんしましたし、今でも意見が合わないことのほうが
ずーっと多かったりもしますが。


率直に、すごいなぁ、と思いますね。
感謝してます。



[ 2009/02/26 23:29 ] ワーキングマザー | TB(1) | CM(9)

フェアとケア。 

主に女性の社会進出の話などで言われる概念です。
フェア(公平性)とケア(配慮)。

私は数年前に知ってなるほどと思ったのですが、どのくらい一般的な概念なのかは知りません。
検索をかけてみましたが、ほとんどヒットしませんでした。
よくまとまっているのはこちら


互いに気持ちよく、長く働くにはフェアとケア、両方の制度および意識が必要ですよ、ということなのですが、こういう概念を知っているか、知らないか、ということだけでも結構違いがあるように思います。

会社だけでなく個人レベルでも、特に一所懸命な人ほど、どちらかに偏ってしまう危険性があります。

たとえば、フェアが行き過ぎると、妊娠中の女性に連日残業を強いてしまう、ケアが行き過ぎると、ついつい重要な仕事からはずしてしまう、など。

でも、絶対的な正解があるわけではないのです。
妊娠中でもバリバリ残業をこなせますという人だっているかもしれないし、大変な仕事からはずしてもらってよかった、と、胸をなでおろす人もいるかもしれません。ケースバイケース、個々人や状況によって、必要なことは違います。

私は、失敗したっていいと思っています。状況や相手に不適当にどちらかに偏ってしまうことは絶対にあります。でも、それに気づいてバランスしようと思えるかどうかが大事なのだと思います。


たとえば、結構頻繁に聞く、ケアに偏っている(と受け取られることの多い)例。

子供のいる女性に、
「早く帰った方がいいんじゃない?お子さん待っているんでしょ」
と。


これを不快に思う方は実は少なくないようです。
自分の帰る時間は、自分で考えているものです。
#もちろん、本当にこの台詞が必要な相手、状況もあるのですが。


そこで、それはケアが行き過ぎている、と指摘されたとして、そうかと気付くことができるか、ということが大切なのだと思います。こんなに配慮してやっているのに不満を言うなんて、とむしろ憤慨してしまうのではなく。

ただ実際のところは、フェアが足りない、もしくはフェアが行き過ぎている、ということを指摘できる当事者はいたとしても、ケアに関して、特に、ケアが行き過ぎていると主張できる人は少ないと思います。それこそ、配慮してもらっているのにそれを要らないというのは大変心苦しいし難しいものです。


私自身、フェアとケアのアンバランスに苦労したことがないわけではありません。
でも、それを適切に相手に伝えられたことはあまりない気がします。

自分に都合の良いことばかりを望むのは身勝手ですし、
周囲に感謝して環境を受け入れるということもとても大切なことです。


でも、こういう概念を知っている人が増えていくということも、意味のあることだと思っています。


[ 2008/11/12 16:43 ] ワーキングマザー | TB(0) | CM(4)

環境は後からついてくる…かも。 

前回のエントリの続き。

「仕事と子育てを両立できる環境があるのか」


これは実は、何とも言えません。
正直、素晴らしくはない環境のところが多いのではないかなぁ、と思っています。

でも、実は、環境って求めればついてくるかもしれません。
自分の周りの環境は、自分で少しづつ整えることができますし、そうやってやっていくと、もう少し外側の環境もなんだかどんどん良くなっていくような気がしています。

自分が子供を持つ前と、持って、なんとかやってきたここ5年くらいを思うと、周りは劇的に変わりました。


最初から環境が整っていることって稀かもしれませんが、きっとちょっと遅れぐらいでついてきます。本当のところ、自分が周りの環境を整えていく一要素なのではないかと思います。



[ 2008/09/14 16:09 ] ワーキングマザー | TB(0) | CM(0)

どうして子供を持っても仕事はできると思ったか。 

ママ研究者さんのブログで、
子供を持ったら仕事は無理!と考えるのはどうしてだろう?
というエントリが出ていて、コメントもいくつかついています。

最近でも、出産後7割の女性が仕事を辞める、などの統計もあって(出典は失念しましたがいろんなところで見ます)、これまでのところ子供を持ったら仕事を辞める方が実はデフォルトなのかもしれません。
追記:参考1参考2

じゃあ、どうして私は子供を持っても研究・仕事はできると考えたのだろう?と改めて考え直してみました。

1.身近ではないが、ロールモデルはいたこと
2.人間まだまだいろんなことができると思っていたこと
3.子育てすることも仕事をすることも当たり前のことだと思っていたこと

1.について。
実は、私の身近にはロールモデルはいませんでした。
母も昔は専業主婦だったし、今ではだいぶ増えましたが、当時は大学近辺でも子育てしながら働いている方というのは全く知りませんでした。もちろん学生でもいませんでした。

でも、「理系の女の生き方ガイド」なんて読んでましたし、目の前にはいないけど、両立している人は実在している、ということは知っていました。やっている人がいるなら、きっとできることなのだろう、と。


2.人間の能力っていうのはまだまだ使われきっていないのではなかろうか?と思っていました。古今東西、超人的な仕事をした人っていうのはたくさんいます。芸術、スポーツ、科学の分野などは分かりやすいですが、凡人から見ると驚異的な仕事を成し遂げた人というのはたくさんいます。

私は自分に超人的な力があるとは全然思っていませんが、必要があれば直面していく問題に対処するだけの能力を開拓できる余地は誰しも持っているだろう、と思っていました。少なくとも、今がめいっぱいで、これ以上何もできない、と思っていたわけではありませんでした。


で、3.に続きますが、仕事&子育ては何も超人的な人しかできないものではなく、ごく普通のことだろうと思っていたのですよね。

仕事も子育ても、太古の昔から連綿と続いてきて、今に至るわけです。分業されていた時代もあったかもしれませんが、完全に分業されていて、子育てする人は全く仕事をしないという時代の方が珍しかったのではないでしょうか。

仕事も、子育ても、もちろんそれぞれ大変なことはたくさんあるかもしれませんが、特別能力のある人でなくとも、人類がずーっとやってきて、自分の親も、その親も、その親も、皆なしてきたことなわけです。

というわけで、できないわけはないだろうと思っていました。



実際のところ、現代日本は、女性が子育てしながら仕事を続けるには様々なハードルがあります。これまでのいろんな時代よりも実は大変かもしれません。

でも、便利になっていることもたくさんあります。
そして、仕事と子育ての両立というのは、人として不可能なことでは決してないと思うのです。


というわけで、"子供を持ったら仕事は無理!"という発想はもともと全然持っていませんでした。
まぁ、私の親(父母ともに)は持っていたようで、彼らは今でもいろいろ心配していますが…


長くなりますがもう少し。

myuさんのコメントにもあって、私もよく言われるのですが、
"自分のことでいっぱいいっぱいで、子供のことなんて考えられない"

これって、もちろん人にもよることと思いますが、実は逆なのではないかなぁ、と思っています。

"自分しかいないから"自分のことでいっぱいいっぱいになってしまうのではないかなぁ、と。
"自分以外に意識を向ける相手がいると"、実は、自分のことだけでいっぱいいっぱいになったりはしません。


たとえが悪いかもしれませんが、部屋にひとりでこもっているとその部屋だけがすべてで、どんどん自分に意識が集中していきます。外に出てみると、自分以外にも見るべきもの、考えることはたくさんあって、どうしてあんなに自分に集中してしまったのだろう、と思えるかもしれません。


子育てに限らず、現状で目いっぱいだと感じている時にこそ新しいことに挑戦してみると、現状もまた改善されていくかもしれません。







[ 2008/09/14 15:26 ] ワーキングマザー | TB(0) | CM(9)