中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2012年06月25日
「復讐を誓う」「復讐を遂げる」というのは古今東西の物語において珍しくないテーマだと思われますが、中国オタクの感覚では「日本のアニメや漫画における復讐」ということの扱いに関してちょっと疑問を感じたりすることもある模様です。
先日、中国のソッチ系の掲示板でこの辺についてのやり取りを見かけましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
■中国人オタクの議論
最近「ガン×ソード」を見て非常に面白いと思うと同時に一つの疑問を感じた。もしや、日本のアニメや漫画って「ガン×ソード」のように復讐をメインストーリーにして、きっちり復讐を遂げる作品ってほとんど無いんじゃないか?
言われてみれば日本の作品の復讐者って復讐成功しないよな。あと、もし成功しちゃったとしても「復讐は遂げたものの、全てを失い心に残るのは空虚さだけだった」みたいにロクなことにならないという印象だ。
王子が復讐を果たして正当な王位につくとかいうのは世界中で昔からよくある話だし、日本のアニメや漫画でもそれなりにあるんじゃないか……と思ったが、考えてみたら確かに日本のアニメでは「復讐を遂げる」というパターンは少ないかもしれない……
きっかけが復讐だけどその後は復讐以外のこと(或いは復讐対象を含むもっと大きな何か)が目的になって、その過程で結果的に復讐を遂げているなんて話はよくあるんだけどね。復讐心が最初から最後まできっちりと存在するストーリー展開は考えてみれば少ないなぁ。
復讐がメインに来るということなら「コードギアス」とかかな。ただ、あれも最終的には復讐がわりとどうでもよくなるよね。
日本の作品は、たいてい復讐の元になった事件の背後にある真相みたいな流れになって、復讐がうやむやになったり、「復讐より大事なこと」が出て来る。
あと、復讐に意味は無いと説教されたり、そういったことを知るエピソードに遭遇することも多いよな。
それか復讐よりも、その復讐の対象を倒して世界を救うためみたいな展開になるよね。「ドラゴンボール」なんかもそんな感じ。
ガンダムシリーズで考えてみたが「ドモン・カッシュ」は最初はまさに復讐が目的だったが最終的には世界を救う戦いが目的になってるな。
ガンダムでは復讐を考えるキャラはロクなことにならんよね。ジェリドはあっさり殺されるし、復讐の心を捨てなかったシン・アスカは、復讐に失敗して仇に説教されて、主人公でもなくなって、しかもいつの間にか復讐の根拠すら制作サイドに消されたからな……比較的マシな復讐者は、00のロックオンくらいか?
考えてみると日本のアニメや漫画での復讐者はホント、ロクなことにならんのかもしれない。
ロボット系の作品だと、「機動戦艦ナデシコ」の劇場版の「テンカワ・アキト」とかはどうだ?多くのモノを失っているが、最終的に復讐を遂げている。
きちんと復讐を遂げたってことで思いついたのは「うしおととら」のヒョウかな。自分の知る限りでは、彼が日本のアニメや漫画における最もカッコイイ、納得できる復讐者だね。
ところで、当初の目的が復讐でその後もっと別の何かが目的になるなんてことはよくあるけど、その逆の「最初は別のことが目的だったけどその後復讐しなければならない対象を見つけてそれが目的になる」ような作品ってあるのかね?
無いわけじゃないと思う。一応、私が知っている作品の中では「ブラック・ジャック」が途中のストーリーから復讐がテーマの一つになってくるね。
ゲームだけど「ゴッド・オブ・ウォー」みたいな展開って、日本のアニメや漫画だとなかなか無いかも。ああいった復讐がメインストーリーの大部分になるってのは、日本だと好まれないのだろうか?
主人公ではないけどゲームなら「あやかしびと」の「九鬼曜鋼」とかはどう?あのキャラって復讐を遂げた場合は人のままだけど、復讐に失敗した場合は悪鬼と化すわりと珍しい扱いのような気がする。
「九鬼曜鋼」はルートによるから、何とも言えないんじゃないかね。それと外伝の「クロノベルト」のメインテーマが彼の復讐の昇華だから、一般的なイメージでの復讐の成就とは違うような気がする。
ゲームなら「鬼哭街」とかの方がどっちかというときちんと復讐を遂げているように思う。
なんかこう、スカッとする復讐ってないのかな。きちんと復讐して、主人公も幸せになるヤツ。
日本のアニメや漫画では、復讐者は絶対に幸せになってはいけないみたいな空気があるように思う。
自分も日本の作品って、復讐をすると何かしらの罰が来るというか、ロクな目に遭わないパターンが多いと感じる。金田一少年の事件簿の犯人とか、ホントそういうのばかり。
復讐するというストーリー自体は別に日本で否定されているわけではないと思うんだよな。日本で最も人気のあるストーリーとされる「忠臣蔵」なんかはまさに復讐のストーリーだし。
ただ日本の作品の場合復讐よりも、それによる名誉の回復が主目的になっているっぽいんだよね。特定対象への復讐そのものに関しては微妙な気がする。その辺の感覚はやはり文化の違いなのかな。
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なるほどねー。
確かに、少年漫画の主人公の動機が復讐のみだったらすげー嫌だな。
復讐は何も生まないって、よくある言葉だけど、いちいち過去をひきづるより未来を見据える成長の漫画のほうが読んでて楽しい。
というか、復讐って概念にあまり共感できないからか?