日本の若者は世界の奴隷か
池袋西口を出ると、日本共産党の候補者が演説をしている。
アメリカにものが言える日本に。
普天間基地は全面撤去。
言っていることは正しいので、拍手をしながら「松屋」へ。
期間限定で、牛めしが250円だったからである。
満員の店内で、丼をかき込みながら、しみじみ思った。
わしは、奴隷か!?
わしは奴隷になるために50年も生きてきたのか!?
ここにいる若者は、これからもずっと、世界の奴隷か!?
選挙だから、正しいことを言う人に投票したい。
しかし、「正しい」に投票したら、どうなる?
わしの目の前の牛めしも、店内で上下している十数個の丼も消えてなくなる。
テレビタレントでもある日本共産党の候補が、総理大臣になったら(まあ、それはありえないが)、池袋にこんな場所(最低の飯屋だとしても)は消えてなくなる。
民主党政権が続いても、政治家が支持率のために正しいことを言い、どの国とも対等の外交を行い、沖縄の人たちの痛みに同情し、対米関係がこじれ、アメリカが対日貿易を停止したら?
わしのもうひとつの選択肢は、ガストでハンバーグ・ランチ、ゆっくりアイスコーヒーを飲んで、本を読む、だったのだが、この選択肢もなくなる。
麺屋ごとうで、つけそばも駄目。マックで粘る、なんて、ありえない。
じゃあ、晩飯は?
焼酎のあてに豆腐を100円以下で買う、なんてありえないし、自炊したって、予算は倍以上になるだろう。
自民党政権は、小泉構造改革路線で、金融機関をはじめ、日本人がコツコツと築き上げてきた資産を、あらかた、アメリカ白人に売り払った。
大バーゲンセールの果て、何もなくなった日本で、アメリカから与えられた最低のメシを喰わせてもらっているんだから、奴隷である。
360度、どこから見たって奴隷だ。
わしは家畜人か!?
そこまで追い詰められても、わしらは、政治に希望を託した。
政権交代は民主主義の成果だが、希望を叩き壊した法人税収の激減(税率はアメリカより高いのに)、つまりは日本資本主義の崩壊について、政治家もマスコミも財界人も知識人も触れようとしない。
参院選の争点とは何か?
政治家全員がうそをついているのだから、争点を考えること自体空しい。
正直に言え!
もう、日本には売るものが何もない、と。
働く人をクビにし、非正規にし、流れ者にし、そいつらに喰わせるメシを250円にしたけど、儲からなかった、と。
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