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2010年7月20日 (火)

BP社、ジョン・ブラウン卿の前科

 2002年10月、BP社の技術者、ドン・シュガックは、修理中の油井の生産再開ためにバルブを開けた。彼は、油井にはまだ問題があり、今、生産を再開したら異常な高圧がかかることを知っていた。

 その2週間後、シュガックは、シアトルの病院のベッドで意識を回復した。

 油井に充満したガスが爆発し、全身の15%をやけどし、片足を骨折し、両膝と背骨はひどく損傷していた。

 この事故の前、現場の技術者はジョン・ブラウンCEOに手紙を書き、、「安全関連の法律や規制の遵守違反」を訴えていた。

 州の検査では、ある掘削プラットフォームのパッドの3分の1が欠陥品である、と指摘されていた。

「BP社の法令違反は無数にある」と現場のオペレーターは訴え続けていたのである。

 原因は、1992年から始まったダウンサイジング・プログラム、つまりはリストラ計画である。

 予算削減、従業員削減、賃金削減、スペアパーツ削減、メンテナンス削減、監督削減……むちゃなリストラの嵐の中でも、ジョン・ブラウン卿は産出量を維持しようとしたのである。

 油の出が悪くなると、すぐ隣に穴を掘る。それでも以前の産出量を下回ると、一度止めた古い油井の操業を再開する。

 事故が起こらないはずがない!

 三井物産は、それを知っていて、10%の資金を投じたのか!?

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