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西洋諸国がナチズムを非難する国連動議に反対(抄訳)

2024/11/12のRTの記事の抄訳。ちょこっと補足した。西洋はまたしても自らがナチ陣営であることを証明した。

 このブログでも度々指摘している様に、ナチスドイツを破った主力はソ連赤軍であり、当時ファシスト陣営を相手に一貫して本気で戦っていたのは自由主義者や資本主義者ではなく共産主義・社会主義者達だ。米国や欧州諸国、所謂「西側」の資本主義陣営は第2次世界大戦後もナチの残党やその関係者達を庇護し、支援し、或いは裏工作に利用し、或いは公の場で重要な地位を与えて来た(NATOやEUを含む)。

 日本の「逆コース」に於ける自衛隊や自民党の成り立ちを思い返してみれば良い話だ。私達の西洋国家は自ら歴史の間違った側だと判断した陣営に一貫して与し、アメリカ帝国の主導の下、帝国主義や新植民地主義を公然隠然と推し進めて来た。ハリウッド映画の中でならファシストは悪役だが、現実世界では真逆なのだ。西洋の権力者達がナチズムに反対しないのは、彼等自身が今だにナチズム陣営だからであって、不思議なことでも何でもないとも言える。

 日本人は、自分達の政府が一番下の写真の様な連中を野放しにせよと言っている連中の一味であることをよく覚えておこう。1930年代の資本主義諸国にはこう云う連中が大日本帝国を含めてあちこちにワンサカ居た。

 また、ロシアの特別軍事作戦の目標のひとつはウクライナの「非ナチ化」だが、今回の様な動きからも判る様に、西洋はロシア語話者のみならずウクライナ語話者までも殺戮の対象としているナチス連中の問題について、外交交渉によって解決するつもりはさらさら無い様だ。そうなるとロシア側としてはジェノサイドを止める為に軍事力に訴えるしか方法が無くなる。こうした見解を表明する人を、西洋のプロパガンダを信じる人は「ロシアの侵略を容認するのか!」と非難するが、そうした人達はロシア人に対するジェノサイドを事実上容認しているに等しい(当人が気付いているかどうかはこの際問題ではない)。

 やや大雑把に別の事例に喩えるなら、これはガザのパレスチナ人に対してジェノサイドを仕掛けるイスラエルを止める為にフーシやヒズボラがイスラエルを攻撃したことを以て、「フーシやヒズボラがイスラエルに対して謂れ無き侵略戦争を仕掛けた!」と騒ぐ様なものだ。ならパレスチナ人達を救う為には他に具体的にどうしたらいいのか、彼等の命はどうでもいいのかと云う話になる。もっと穏やかな手段で事態を解決する方法が有るなら彼等だってそうしていただろうが、「ジェノサイド・ジョー」率いるアメリカ帝国が全面バックアップをしている限り、イスラエルは何でもやり放題だ。
Western states oppose UN motion condemning Nazism



 2024/11/11の国連での投票で、西洋諸国を中心とする計54ヵ国が、ロシア主導のナチズム非難決議案を拒否した。

 この動きを拒否したのは、米国、英国、カナダ、ドイツ、フランス、オーストラリア、オーストリア、ハンガリー、ギリシャ、イタリア、ポーランド、フィンランド、チェコ共和国、日本、ウクライナ等々。

 彼等の言い分は、「ロシア連邦がネオナチズムの排除を口実に、ウクライナに対する領土侵略を正当化しようとしている」云々と云う条項を盛り込んだ修正案(提出したのはノルウェー)が拒否された為だ。

 だがこれらの反対にも関わらず、総会の第三委員会は以下の決議を受託した。

 「ナチズム、ネオナチズム、及び現代の形態の人種主義、人種差別、外国人排斥及び関連する不寛容の促進に寄与するその他の慣行の美化と闘う」


 この文書は、アゼルバイジャン、アルジェリア、アルメニア、ベラルーシ、ボリビア、ブラジル、中国、キューバ、セルビア、シリア、マリを含む116ヵ国によって支持された。

 11ヵ国は棄権した。

 ロシア外務省多国間人権協力局長グリゴリー・ルカンツェフは投票前に次の様に述べた。

 1939〜45年の第2次世界大戦で達成されたナチズムに対する勝利は「修正することは出来ません。」

 「この決議の採択は、地球の平和の為、人類とヒューマニズムの勝利の為に命を捧げた人々に対する我々の責務です。

 それ以外の如何なる立場も、国家社会主義の恐怖から世界を解放した人々に対する冷笑と異端に他なりません。」




 ロシアは2005年以来、毎年この決議を提出している一方、米国は一貫してそれに反対している。この前年の2004年には米国の支援するカラー革命であるオレンジ革命の結果、ウクライナでナチズム(反ロシアの外来ナショナリズム)が力を増すことになった。

 2023年のナチ非難決議は賛成112、反対50、棄権14だった。

 今回の草案の共同執筆者には、アルジェリア、ヴェネズエラ、中国、DPRK、パキスタン、キューバ、南アフリカ、その他数十ヵ国が含まれている。

 これはナチズムの美化とプロパガンダを拒否し、歴史の真実を保存する取り組みを歓迎し、人道に対する罪の否認と、第2次世界大戦に関する歴史の書き換えを阻止する為の措置を要求している。

 この決議はまた、「民族的出自、国籍、宗教、信念に基付く人種主義、差別、憎悪、暴力を広める教材やレトリックを教育現場で使用することを強く非難する。」
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川流桃桜

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