バーティミアス-サマルカンドの秘宝 (2003/12/13) ジョナサン・ストラウド 商品詳細を見る |
俺ってばファンタジー小説が好きなのであるが、どちらかというと、ハイ・ファンタジーと呼ばれるものの方が好きなのだ。
しかし最近は、最近はっていうか『ハリー・ポッター』からこっち、非ハイ・ファンタジーばっかりであり多少残念。
この『バーティミアス』もロンドンが舞台ってんだから残念がってた俺だったが、前っから気になってたので読んでみた。
これが、かなり面白い。
ちょっとひねくれた新米魔術師のナサニエルと、彼が呼び出した中級のベテランのジン、バーティミアスの2人が、なんやかやで活躍しちゃう物語。
ナサニエルとバーティミアス、2人の視点で物語は交互に語られるのだが、バーティミアスは一人称、ナサニエルは三人称で語られる。
2人の視点でってのは今までもあったろうけども、その視点が一人称と三人称に変わるなんて他にないんじゃなかろうか。
この辺は新鮮で、面白く読めた要因のひとつだな。
あと、展開のスピード感がすばらしい。
序盤、中盤から徐々に加速していき、怒涛の終盤へ!という展開で、内容自体は意外性も少ないのだが、加速スピードがハッキリ言って尋常じゃないのだ、ババババババッと読みきっちゃったのだ、俺は。
スゴイぶ厚い本だけども、全然気になんない。
先が読みたくて読みたくてしょうがなくなる。
そして、下段に注釈があるのだが、これがバーティミアスの語りなのだ。
愚痴、自慢、文句などになっていて、これまた面白い。
実は三部作の第一部のこの作品、読んでしまったからにはあと二冊も読まねばなるまい。
是非是非、読みたい。
即読みたい。
最近、『ハリー・ポッター』に食傷気味な人とかに、さらにオススメ。