2007-03-21 Wed 14:11
ナトリウム吹いたwww いやあの、ナトリウム粉を口にしたらそりゃ大変なことになりますが、それ以前に着色剤として使おうとして魚に振りかけた時点で水と反応して水素が出て大事です。場合によっては爆発しますよ。命がけで着色ですか? そもそも、ナトリウムで着色って何事でしょう? 金属ナトリウムは銀色ですし、ナトリウムイオンも無色です。このニュース、何かおかしいですよね。 中国語のニュースをざっと見て、使用された物質がこちらであることが分かりました。化学式は Na4Fe(CN)6・10H2O なので、これなら納得です。黄色い色の原因となっているのはナトリウムイオンではなく、ヘキサシアノ鉄 (II) 酸イオンだということですね。 他国のニュースを訳して報道していただいている事についてはありがたいとは思いますが、ウソを報道することの無いように、科学用語はちゃんと調べていただきたいものです。 |
2007-03-21 Wed 13:35
ついでにお知らせですが、この4月頭からしばらくの間、blogをどの程度更新できるか全く予想できません。おそらく、ちょっと更新頻度は落ちつつも普通に続けられると思いますが、もし更新がぱったり途絶えても、私の身に何かあったわけではない (と思います) ので、気長にお待ちください。6月ごろには落ち着くはずです。 |
2007-03-03 Sat 13:52
404 Blog Not Found:書評 - 水はなんにも知らないよ
エントリ本文についても何か書いてみたい気はするのですが、とりあえず本文に入る前にひっかかりを覚えてしまいました。アボガドロ定数ってこんな値でしたっけ? 私の頭にあったのは理化学辞典のこの値です。
こちらでは小数点以下5桁目からの値が367であるのに対し、対する弾さんの値は415。理化学辞典の値の誤差範囲からもはみ出しています。気になったのでWikipediaで調べてみると、どうやら科学技術データ委員会が現在推奨している値のようですね。今後は私も新しい値を使うようにします。 Wikipediaの最後の項目にも示されていますが、アボガドロ定数といえば、最近はキログラム原器にかわる質量の基準としても注目されています。お勧めとして最近読んだこちらの記事をご紹介。 日経サイエンス2007年3月号:さらばキログラム原器
私なんかが劣化コピーをしたためるよりは、図書館で日経サイエンス本誌を参照していただきたいた方が6.0221415×1023倍は正確ですので、ぜひご覧ください。なお、上記記事の内容の半分 (アボガドロ定数に関する部分) は↓これらとほぼ同じです。日経サイエンスほど分かり易くはありませんが、図書館に足を運ぶ時間の無い方のために紹介させていただきます。 アボガドロ定数はどこまで求まっているか (PDFにつき注意!!) 産総研 TODAY [広報誌] VOL.4 No.4:アボガドロ定数の高精度化に成功 |
2007-03-02 Fri 00:00
ひたすら無題 Ver2.0 | “Sleipnir+SeaHorseで全サイトはてブ化”をできるようにした
個人的趣味で、ページの下部のかわりにアウトプットに表示されるようにしてみました。まだまだ改良の余地はありまくり (数回に1回は取得に失敗しますw。多分サスケットさんが行った修正と同様の方法で治るのだと思うのですが……) ですが、久々のプログラミングで疲れたので、今日はここまでにしておきます。
と、このようになんとなくプログラムっぽい出来にはなっているように見えないこともありませんが、見かけにだまされてはいけません。弾さん風に表現するなら、弾さんが、 404 Blog Not Found:プロ^2グラマーは社交が8割
の 『プロ^2グラマー』 であるのに対し、私は 『あま^3グラマー (詰めが甘々なアマチュアプログラマー)』 なので、何が起こるか分かりません。ご注意を。また、「とてもじゃないが酷くて見てらんない」 とお考えの皆様には、ぜひいろいろとご教示いただきたく存じます。 具体的な使用法は、αを取ってもいいかな、と思った頃に書きます。今は参考リンクだけ示させていただきます。 ■参考 ・kaz::hatena - Sleipnir+SeaHorseで全サイトはてブ化v3 ・第二章 プログラムを作って体験しよう:Internet Explorerの場合のデータの受け取り方 ・UserAction Extension|タブブラウザ Sleipnir プラグイン|Fenrir Extensions Center ・タブブラウザ Sleipnir オンラインデータベース(Sleipnir.API リファレンス) ・タブブラウザ Sleipnir オンラインデータベース(組み込みスクリプトの書き方) |
2007-02-28 Wed 02:06
【論文】万能細胞の論文に「重大不備」 02年ネイチャー誌掲載
論文はこれですね。 C. M. Verfaillie et al., Nature, 418, 41 (2002). Natureに掲載された事といい、他の論文に載ったデータを使いまわしていた事といい、Schön の時とよく似ていますね。 池田信夫 blog 論文捏造
Schön の件はちょうど2002年に話題になっていましたので、騒ぎの最中に新たな誤報が掲載されていたことになります。残念なことです。 さて、今回の件に当てはまるかどうかは分かりませんが、ちょうど良い機会なので前から思っていたことを書いてみます。意図的な論文捏造のニュースを見ていつも不思議に思うのが、「なぜ捏造しようと考えたのか」、ということです。自然科学分野では、再現実験が可能であることが非常に多いので、捏造がバレてしまう可能性は十分にある、というか長期的に見ればほぼ確実にバレると言えるわけです。それなのになぜ捏造データを使おうと思うのか、私にはさっぱり分かりません。 「実験する暇がないけど、実際に実験したらこのデータが出るはず」 との予測のもとに、「とりあえず他人に先を越される前に捏造データで論文を出しておいて、後でゆっくり実験しよう」 と考える人はいるのかもしれませんが、これは私にはとても真似できません。実際に研究を行ってきて、「こんなデータが出るはず」 との予測を (良い意味でも悪い意味でも) 何度となく裏切られてきた私としては、予測をもとに論文を書くなんて恐ろしくてとてもできたものじゃありません。 私なぞ比較にならないような天才たちの中には、「予測を外したことなど皆無だ」 と言い切る人がいるのでしょうか。そうでもなければ、「捏造しよう」 等という考えが出てくるはずがないと思うのですが……。 それとも、「生きているうちにばれなきゃ良い」 と考えているんでしょうか。しかし、メンデルやミリカンの実験データが作為的であったと疑われていることが未だに話題となり続けている様を見ていると、死んでからも批判され続けるような真似はしたくないなあ、と個人的には思うのですが、捏造する人達はそうでもないのでしょうか。まあ、悲しいことに私も含めほとんどの研究者は彼らのような大科学者と肩を並べられる確率なんてほぼ0なので、気にする必要はないのかもしれませんね。 ……って、書いてる端からこんなニュースが飛び込んできました。なんだかなあ。 【捏造】大阪府立大院生が論文データを捏造
というわけで、まとまっていませんが本日はこれにて。あ、「ばれなきゃやって良いのか?」 とかいう言いがかりはお断りします。そんなこと書いておりませんので、よろしく。 |