北岡大介『最新 有期・パート雇用をめぐるトラブル対応実務』
北岡大介さんから『最新 有期・パート雇用をめぐるトラブル対応実務』(日本法令)をお送りいただきました。ありがとうございます。タイトル通り、実務書です。
http://www.horei.co.jp/item/cgi-bin/itemDetail.cgi?itemcd=2472461
近年の労働契約法、パート労働法、派遣労働法の改正、また、平成27年4月の有期特別措置法の施行により、有期雇用労働者・パートタイマーをめぐる法体制は大きく変わっている
本書は、これらの法改正に基づく実務対応、また、マイナンバー制度、社会保険の適用拡大、育児休業、マタハラ、パワハラといった労務トラブルへの対応や今後の法改正の動向をQ&Aで解説してた実務家必読の1冊
第2章の均衡処遇規定に伴うトラブル対応では、こういう設例が出されています。
・・・先日、パート社員のうち何名かが地域労組に加入し、当該労組から団体交渉を受けました。その席で、労働組合側からは、パート社員の労働条件が正社員と比べ著しく低く、「同一価値労働同一賃金原則」に反するので是正するよう主張され、回答を求められています。
確かに当社ではパート社員と正社員との間の賃金を時給換算すると1.5倍から2倍以上の開きがありますが、一方でパート社員と正社員の職務、責任、さらには配転・職務変更の範囲なども大きく異なります。このような場合でも組合側の主張が認められることがあるのでしょうか。
真面目に答えようとすると大変な問いではありますが、本書は実務書ですから、これまでの裁判例、立法の動向、学説(菅野著)等々を引いて、現時点での答えを述べています。
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