NHKドラマ10「宙(そら)わたる教室」 (第2話・2024/10/15) 感想
NHK・ドラマ10『宙(そら)わたる教室』
公式リンク:Website、X(旧Twitter)
第2話〈全10話〉『雲と火山のレシピ』の感想。
なお、原作(小説)となった伊与原新『宙わたる教室』は未読。
四十歳を過ぎ、夫と娘の後押しを受けて東新宿定時制の高校生になった越川アンジェラ(ガウ)。しかし2年生になって勉強についていけず、通い続けることを諦めかけた時、担任の藤竹(窪田正孝)から物理準備室に呼び出される。彼女はそこで同じクラスの不良生徒、岳人(小林虎之介)が科学実験に打ち込む姿に驚く。藤竹はアンジェラも一緒に科学部にと誘うが、直後、彼女は学校で事件を起こしてしまう。
------上記のあらすじは、公式サイトより引用------
原作(小説):伊与原新『宙わたる教室』第70回「青少年読書感想文全国コンクール」課題図書・高等学校の部に選出)
脚本:澤井香織(過去作/夜ドラ「ユーミンストーリーズ」 (第3週/最終週「春よ、来い」,特集ドラマ「むこう岸」)
演出:吉川久岳(過去作/猫探偵の事件簿,ドキュメンタリードラマ「猫探偵の事件簿」)」 第1,2話
一色隆司(過去作/大河ドラマが生まれた日,育休刑事)
山下和徳(過去作/映画「スペシャルアクターズ」)
音楽:jizue(過去作/下剋上球児)
主題歌:Little Glee Monster「Break out of your bubble」
制作統括:橋立聖史(過去作/猫探偵の事件簿シリーズ,だれかに話したくなる山本周五郎日替わりドラマ)
神林伸太郎(過去作/ユーミンストーリーズ)
渡辺悟(過去作/卒業タイムリミット,ミワサんなりすます)
※敬称略
「考えるな、感じろ!」
「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです!
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。
第1話、そして第2話を見て感じたのは。
「考えるな、感じろ!」
ご存じの方もいると思うが、米・香港合作映画『燃えよドラゴン』の冒頭で、主演のブルース・リーが放ったセリフであり、今では「リーの名言」の代表作と言われるものだ。
原典(英語)は、“Don't Think. Feel!” だ。
なぜ、今作の感想の冒頭に、わざわざブルース・リーの名言を引用したのか?
それは、今回を見終えて “感じたこと” が、リーの名言だったからだ。
それが、次に挙げる二つになる。
力を合わせろ! でも、寄りかかりっ放しになるな!
一つめが、これ。
「俺はお前の期待に応えるためにこの世にいるわけではない。そしてお前も俺の期待に応えるために生きているのではない」
原典(英語):I’m not in this world to live up to your expectations and you’re not in this world to live up to mine.
解説するよりも “感じろ!” なのだが。
それだと感想を終えなければいけないから、少しだけ野暮を承知で書き綴ってみる。
一つめは、“人にとっての期待” に関する名言だ。
一読すると、とても突き放した言葉に感じるが、真意は少し違う。
簡単に言うなら、「困ったときは力を合わせろ! でも、寄りかかりっ放しになるな」だろうか。
「人のために」なんておごることなく、自分の中の軸(芯)を研ぎ澄ませて大切に生きることが、結果として「人のため」になるのだと。
今作でいうなら、四十歳を過ぎて定時制の高校生になったフィリピン人の母と日本人の父を持つ越川アンジェラ(ガウ)と、アンジェラの友だち・池本マリ(山﨑七海)の関係や。
全日制の “友達の後輩” にも当てはまると思う。
そして、もっとも合致するのが、アンジェラとマリにとどまらず、東新宿定時制の高校生全員と、第1話で負のスパイラルから抜け出せない不良だったが、新しく赴任した理科教師で主人公の藤竹叶(窪田正孝)の指導によって負のスパイラルから抜け出しはじめた柳田岳人(小林虎之介)の関係だ。
35分過ぎ、青空の下の校庭の真ん中に立ち、全日制の生徒たち相手に犯人捜しを告げる場面だ。
ドラマとして「起承転結」の心地よい「転」となった第2話中の名シーンだ。
この場面での、岳人や “友達の後輩” に感じた名言が、次だ。
「私たちが見たいのは 申し訳なさそうな顔のママじゃない」
「失敗は、それを認める勇気さえあれば、いつでも許されるものだ」
原典(英語):Mistakes are always forgivable, if one has the courage to admit them.
いいや、岳人や勇気を出して申し出た女子学生だけでなく、今回のエピソードに登場した全ての高校生たちに通じると思う。
「失敗を恐れるな」とは、よく言うと思う。
「反省すれば、失敗は許される」では、警察なんて必要ないじゃん! に、なってしまう。
間違いや失敗を自ら認めることができれば、自分自身が間違いや失敗に恐れる必要がないことが分かるし。
周囲の目も、過ちを認めた人間を、いつまでも責め続けることもない(まっ、世間では「絶対に許せない」もあることだが)と信じて、生きていくべきだということだろう。
私は、終盤で、アンジェラの娘・越川レイナ(黒崎レイナ)が母に言う次のセリフが、第2話のある意味での総括になっていると考える。
レイナ「私たちが見たいのは
申し訳なさそうな顔のママじゃない。
(中略)
だから心おきなく 女子高生を満喫して」
理科の実験を通して、学生時代を取り戻し、学生の顔になる岳人とアンジェラ。
理科教師の藤竹は、ため込むことより、たまにはまき散らして発散することも必要だと言っているのかもしれない…
あとがき
NHK総合の「ドラマ10」枠の感想は、さらりと書けない作品が多いんですよね。
今作も、「面白かった」「感動した」「勉強になった」で済むと言えば済みますしね。
というわけで、引き続き、今後の感想の投稿は未定です…
なんか、感想らしい感想になっていなくてごめんなさい…
★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/19198/
【これまでの感想】
第1話
- 関連記事
-
- 相棒 season23 (第1話/初回15分拡大スペシャル・2024/10/16) 感想 (2024/10/17)
- 連続テレビ小説「おむすび」 (第13回・2024/10/16) 感想 (2024/10/16)
- NHKドラマ10「宙(そら)わたる教室」 (第2話・2024/10/15) 感想 (2024/10/16)
- オクラ~迷宮入り事件捜査~ (第2話・2024/10/15) 感想 (2024/10/16)
- 連続テレビ小説「おむすび」 (第12回・2024/10/15) 感想 (2024/10/15)