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フジヤエービックさんで、ワイヤレスビデオ伝送システムVW-5という商品が大量入荷しているという話をキャッチ。ちょうど数日前に「インターネット放送用無線Webカメラに村田製作所が名乗り！(Togetter)」の流れで「デジタル伝送の無線ビデオトランスミッタが欲しいよね」という話をTwitterでしていたところだったので、まさにジャストタイミング。

無線ビデオトランスミッタが欲しいと思ったきっかけは、ずばり、インターネット生放送（ニコニコ生放送）でのカメラの取り回しを改善するため。特に複数カメラをスイッチングして使う時など、ワイヤレスで伝送できればかなり便利です。なので、

• このご時世にあって、画質はSD(標準画質)で問題ない。HD(ハイビジョン画質)は不要


• バッテリーで可搬なら望ましい


• あまりお金はかけたくない。個人なので…。


• デジタル伝送だとうれしい

といった条件を考えていました。特に最後の項目。防犯カメラ用途などで、2.4GHz特定小電力無線を使ったアナログビデオトランスミッタは結構既存製品が存在するのですが、やはり距離を少し離すとノイズがのったり、周辺環境の変化に弱かったりと、放送用にはちょっと厳しいかな？という印象でした。多少伝送遅延（エンコード・デコードの遅延）があったとしても、デジタル圧縮伝送がいいなあ、と考えていたのでした。


そこへこのVW-5特売の情報！仕様を見る限りでは完璧すぎます。さらにMPEG2/14Mbpsってことでかなりの画質も期待できそうです。5GHz帯を使うので電波法上屋外での使用ができないことと、バッテリー化が難しそう（かなりの電気食いと思われる）なのが残念ですが、「ちゃんとした画質のビデオトランスミッタが欲しいんだよお」という欲求は完全に満たしまくり。本来12万円のものらしいのですが、処分品で新品未開封9800円！

…という話をTwitterで振ってみたら

あっという間に私のTLだけでも5台売れてしまいました…。（＋スイッチャーを買った人も1人）。

さて、そんなビデオトランスミッタVW-5ですが、実際の実力のほどはどうなのでしょうか。モノが到着したのでテストしてみることにします。


本体はこのような感じ。据え置き型の無線ルータくらいの大きさです。イベント会場などで定点カメラを無線化する程度なら非常に取り回しもしやすいと思います。


裏面。ビデオの入出力と赤外線リモコン用の出力端子がついているだけですね。接続は簡単で、送信機にビデオからの出力を入れ、そして受信機からビデオ信号を取り出すだけ。あとは電源を入れれば自動的に数秒で接続します。赤外線リモコンの伝達も可能ですが、これがどこまでのリモコンコードを送出できるかはあとで調べてみようと思います。

そして肝心の送信画質はさすがの一言。無線で飛ばしているにもかかわらず劣化はほとんど感じられません。

ソースを直接キャプチャしたもの：


無線で飛ばしたもの：


画像にノイズがのってしまっていますが、これは使ったケーブルというか端子の劣化が原因でビデオトランスミッタに起因するものではありません（マスターにもノイズがのってるのでご理解いただけると思いますが）。…って、せっかくだからS端子使おう！…と思ったら、ビデオカメラのS端子が接触不良でえらいことに。直さなきゃなあ。

あとは気になる伝送遅延。これもがっつりテストしてみました。


実測で遅延は14フレーム、時間にして0.5秒弱です。上記の動画はあえて遅延がはっきりわかるような構成にしましたが、かなり優秀なほうだと思います。
また無線の到達距離ですが、少なくとも狭い我が家の隅から隅（マンションのリビング隅から洗面所。複数の壁を隔てて7mくらい）では全く問題なく届きました。

SD画質の無線ビデオトランスミッタとしてはかなり優秀かつお買い得なんじゃないかと思います。あとは「ビデオトランスミッタが欲しい！」と思って買ったはいいけどさあこれをどう使うか、がイマイチはっきりしないという問題点さえなんとかなれば…。