ブライアン・セッツァー・オーケストラの「キャラバン」をきっかけにしてこの前の3連休にベンチャーズ関連のカヴァー曲を色々と引っ張り出して聴いてみたのだが、これが予想以上に面白かったのでこのブログで特集してみることにした。色んなカヴァー・ヴァージョンと本家ベンチャーズを聴き比べてみるのも一興だろう。題して“ベンチャーズ・カヴァー祭り”。第1回は当然「キャラバン」だ。
①Carpenters
カーペンターズは「イエスタデイ・ワンス・モア」や「トップ・オブ・ザ・ワールド」で70年代を席巻したポップ・グループとして日本でも抜群の人気を誇っているが、彼らのキャリアのスタートがカーペンター兄妹に友人のベーシストを加えたジャズのピアノトリオだったという事実は意外と知られていない。かく言う私もYouTubeでリチャード・カーペンター・トリオの「キャラバン」を偶然見つけて “あのカーペンターズがジャズ???” と不思議に思ったのだが、いざ聴いてみるとゴキゲンにスイングするカッコ良いジャズだったのでビックリ(゜o゜) 王道フレーズを連発するリチャードのスインギーなプレイを聞けば彼のジャズに対する造詣の深さがよくわかるし、弱冠15歳にして堂々たるプレイを聞かせるカレンのドラミングも凄い。後で知ったのだが、彼女の好きなドラマーはリンゴ・スターとジョー・モレロ(←渋っ!!!)とのこと。さすがはカレン、ええ趣味してるわ(≧▽≦)
The Carpenters - Caravan [1965]
②Rosenberg Trio
「キャラバン」という曲をバリバリにスイングさせるのは至難のワザだと思うのだが、ジプシー・スイング界の巨匠であるローゼンバーグ・トリオの手にかかればこの通り! まるで鎖を解かれた犬のように(?)奮然とスイングし始めるのだから音楽は面白い。“スピード命” の速弾きジプシー・ギタリストはゴマンといるが、ストーケロ・ローゼンバーグのように “歌心溢れるメロディアスな速弾きプレイ” という一見誰にでも出来そうで実は中々出来ないことをサラッとやってのける人はそうそういない。スイングの根底をしっかり支えるリズム・ギターが生み出すグルーヴもたまらんたまらん(^o^)丿
The Rosenberg Trio - Caravan
③Connie Evingson
①②でお分かりのようにジャズの演奏に関して私はアホの一つ覚えのようにひたすら “スイング” を追求しているのだが、この「キャラバン」という曲のオリジナルは砂漠を旅する隊商(←つまりキャラバンですね...)のことを歌ったエキゾチックなムード溢れるナンバーだ。そんな “異国情緒路線” のカヴァーで特に気に入っているのがこのコニー・エヴィンソン・ヴァージョンで、彼女の艶のあるしっとりとしたヴォーカルがこの曲の持つエキゾティシズムと絶妙なマッチングをみせ、曲にさらなる彩りを添えている。 私はそんなコニーたんが大好きだ。
Caravan - Connie Evingson
④Duke Ellington
この曲のオリジナルであるデューク・エリントンのビッグ・バンド・ジャズは単純明快にスイングするカウント・ベイシーとは違い、私には難しすぎてその良さがイマイチ分からない。しかしスモール・コンボでのエリントンは全くの別モノで、ベースのチャールズ・ミンガス、ドラムスのマックス・ローチというツワモノ2人と組んだピアノトリオで水を得た魚のようにガンガン叩きつける彼の “ジャングル・ピアノ” が楽しめる「マネー・ジャングル」は私の愛聴盤だ。この「キャラバン」でもリズムを重視したパーカッシヴなプレイで聴く者を圧倒、その超ド級の迫力は圧巻の一言に尽きる。澤野商会が乱発している有象無象の軟弱ピアノトリオとは対極に位置する硬派なジャズの最右翼がコレだ。
Duke Ellington - Caravan
⑤Ventures
誰の演奏だったかは忘れたが、この「キャラバン」という曲を初めて聴いた時の第一印象は “何かしんねりむっつりしてて気持ち良くスイングせぇへん曲やなぁ...” というネガティヴなものだった。それから何年か経ってベンチャーズによるカヴァー・ヴァージョンを聴いてこの曲に対する私の悪印象は木端微塵に吹っ飛んだ。何というノリの良さだろう! 彼らの真骨頂といえるその比類なきグルーヴによって曲が活き活きと躍動しているのが凄い。そういえばこの特集のきっかけとなったブライアン・セッツァーによるカヴァーにも彼らへの深い愛情とリスペクトが感じられた。やっぱりベンチャーズは最高だ(^o^)丿
ベンチャーズ - キャラバン The Ventures - CARAVAN
①Carpenters
カーペンターズは「イエスタデイ・ワンス・モア」や「トップ・オブ・ザ・ワールド」で70年代を席巻したポップ・グループとして日本でも抜群の人気を誇っているが、彼らのキャリアのスタートがカーペンター兄妹に友人のベーシストを加えたジャズのピアノトリオだったという事実は意外と知られていない。かく言う私もYouTubeでリチャード・カーペンター・トリオの「キャラバン」を偶然見つけて “あのカーペンターズがジャズ???” と不思議に思ったのだが、いざ聴いてみるとゴキゲンにスイングするカッコ良いジャズだったのでビックリ(゜o゜) 王道フレーズを連発するリチャードのスインギーなプレイを聞けば彼のジャズに対する造詣の深さがよくわかるし、弱冠15歳にして堂々たるプレイを聞かせるカレンのドラミングも凄い。後で知ったのだが、彼女の好きなドラマーはリンゴ・スターとジョー・モレロ(←渋っ!!!)とのこと。さすがはカレン、ええ趣味してるわ(≧▽≦)
The Carpenters - Caravan [1965]
②Rosenberg Trio
「キャラバン」という曲をバリバリにスイングさせるのは至難のワザだと思うのだが、ジプシー・スイング界の巨匠であるローゼンバーグ・トリオの手にかかればこの通り! まるで鎖を解かれた犬のように(?)奮然とスイングし始めるのだから音楽は面白い。“スピード命” の速弾きジプシー・ギタリストはゴマンといるが、ストーケロ・ローゼンバーグのように “歌心溢れるメロディアスな速弾きプレイ” という一見誰にでも出来そうで実は中々出来ないことをサラッとやってのける人はそうそういない。スイングの根底をしっかり支えるリズム・ギターが生み出すグルーヴもたまらんたまらん(^o^)丿
The Rosenberg Trio - Caravan
③Connie Evingson
①②でお分かりのようにジャズの演奏に関して私はアホの一つ覚えのようにひたすら “スイング” を追求しているのだが、この「キャラバン」という曲のオリジナルは砂漠を旅する隊商(←つまりキャラバンですね...)のことを歌ったエキゾチックなムード溢れるナンバーだ。そんな “異国情緒路線” のカヴァーで特に気に入っているのがこのコニー・エヴィンソン・ヴァージョンで、彼女の艶のあるしっとりとしたヴォーカルがこの曲の持つエキゾティシズムと絶妙なマッチングをみせ、曲にさらなる彩りを添えている。 私はそんなコニーたんが大好きだ。
Caravan - Connie Evingson
④Duke Ellington
この曲のオリジナルであるデューク・エリントンのビッグ・バンド・ジャズは単純明快にスイングするカウント・ベイシーとは違い、私には難しすぎてその良さがイマイチ分からない。しかしスモール・コンボでのエリントンは全くの別モノで、ベースのチャールズ・ミンガス、ドラムスのマックス・ローチというツワモノ2人と組んだピアノトリオで水を得た魚のようにガンガン叩きつける彼の “ジャングル・ピアノ” が楽しめる「マネー・ジャングル」は私の愛聴盤だ。この「キャラバン」でもリズムを重視したパーカッシヴなプレイで聴く者を圧倒、その超ド級の迫力は圧巻の一言に尽きる。澤野商会が乱発している有象無象の軟弱ピアノトリオとは対極に位置する硬派なジャズの最右翼がコレだ。
Duke Ellington - Caravan
⑤Ventures
誰の演奏だったかは忘れたが、この「キャラバン」という曲を初めて聴いた時の第一印象は “何かしんねりむっつりしてて気持ち良くスイングせぇへん曲やなぁ...” というネガティヴなものだった。それから何年か経ってベンチャーズによるカヴァー・ヴァージョンを聴いてこの曲に対する私の悪印象は木端微塵に吹っ飛んだ。何というノリの良さだろう! 彼らの真骨頂といえるその比類なきグルーヴによって曲が活き活きと躍動しているのが凄い。そういえばこの特集のきっかけとなったブライアン・セッツァーによるカヴァーにも彼らへの深い愛情とリスペクトが感じられた。やっぱりベンチャーズは最高だ(^o^)丿
ベンチャーズ - キャラバン The Ventures - CARAVAN
カーペンターズは1969年の「Ticket To Ride」より前ということですよね。
それぞれ個性があって面白いです、特に興味をそそられたのがコニー・エヴィンソン。
この歌の歌詞付きってのが面白いですが、キャラバンのオリジナルはこういう雰囲気なんですね。
最後にヴェンチャーズを聞くとやっぱりこれだよね、と思ってしまいますが(笑)。
今後どう展開するか楽しみです、「10番街」は出てくるのかな?
もし出てきたら面白いネタがあるのですが、今はまだ内緒にしておきます。
カーペンターズの「キャラバン」は1965年の夏に
カーペンター家(?)のリヴィング・ルームで録音されました。
この時のカレンはドラムスを始めてまだ数ヶ月だったらしいですよ。
コニーたんのヴァージョン、めっちゃエエでしょ?
このエキゾチック路線ではナットキングコールのも好きです。
でもやっぱりベンチャーズが一番!というのは同じですね(笑)
理屈じゃなく、本能でそう感じます。
今後どう展開するかはこの週末にでも考えようと思ってるんですが
「10番街」は絶対に外せませんよねー
今パッと思いつくのは2つあるんですが
“面白いネタ”というのがめっちゃ気になります。
その時が来たら絶対に教えて下さいね!