⑥りばいばる(1979)
この曲が出た1979年といえば私は高校2年生でビートルズを中心にゼップとパープル、そしてもちろんクイーン、キッス、エアロスミスとバリバリのハードロック少年だったのだが、そんな私が秘かに楽しみにしていたのが年に1枚のペースで秋口にリリースされるみゆき姐さんのシングルだった。この「りばいばる」は過去3作よりもスロー・テンポだったこともあって最初聴いた時はちょっと地味かな... と思ったが、何回も繰り返し聴くうちに初期ジャニス・ジョプリンを想わせる彼女の “ブルース魂” に圧倒され、中島みゆきってやっぱり凄いなぁ... と完全KOされたのを覚えている。特に “やっと忘れた歌が もう一度はやる~♪” のリフレイン・パートが心に沁みるが、それにしてもこんな粋なフレーズ、一体どうやったら思いつくのか凡人の私にはまったく想像もつかない。
りばいばる
]]>昭和歌謡・シングル盤2024-12-01T21:34:00+09:00https://blog.goo.ne.jp/shiotch7/e/cc7821c37045f01bcc9c816f5b7803b6Queatles And Been ②
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このプロジェクトの一番の面白さは選曲の組み合わせの妙にあると思うのだが、「Yesterday」を知る人ぞ知る隠れ名曲「'39」風アレンジで聴かせるという発想が素晴らしい。同じアコースティック曲というのもあるが、結果的に「Yesterday」のテンポがアップしたことにより、この稀代のバラッド名曲を「I've Just Seen A Face」的なノリで楽しめるという実に新鮮な体験をすることができた。これはちょっとクセになりますぜ...
Yesterday - Queen play The Beatles
「Now I'm Here」が憑依した「Day Tripper」も痛快そのもの。どちらも一度聴いたら忘れられないようなギター・リフが売り物のロックンロール・ナンバーだが、ここではそれらが見事に合体・融合させて強烈なグルーヴを生み出している。どちらもシングル・ヒットを量産しているモンスター級のバンドだけにコード進行とかも自然とクラシックというか王道的なものになって共通ポイントが多くあるのかもしれない... などという分析が野暮に聞こえるくらい縦横無尽に暴れ回るブライアン・メイ風ギターが超カッコイイヽ(^o^)丿
Day Tripper - Queen play The Beatles
「When I'm Sixty-Four」は同じヴォードヴィル・テイストの「Bring Back That Leroy Brown」と組み合わせるというアイデアがまず秀逸。クイーンのアルバムの中でも最も多彩な曲が入っている「A Night at the Opera」だが、このマッシュアップを聴いているとあのアルバムこそまさにクイーンにとっての「Sgt. Pepper's」だったんだなぁという思いを強くさせられた。
When I'm Sixty-Four - Queen play The Beatles
「Let It Be」も実によく出来ている。「Somebody To Love」のピアノのイントロに導かれて「Let It Be」が始まるのだが、両曲のゴスペルとしての本質を見抜いた見事な組み合わせだ。さすがは音楽プロデューサーである。旋律は完全に「Let It Be」なのにクイーンそっくりの分厚いコーラス・ワークや唯一無比の音色を誇るブライアン・メイ風ギター(笑)がここぞとばかりに降り注いでクイーンのフレイバーをまき散らすところが笑えます。最後のピアノの一音も「Somebody To Love」に忠実にパロッてあって、作成者のマニアックな拘りぶりにニヤリとさせられること間違いなし。
Let It Be - Queen play The Beatles
「My Best Friend」のイントロからごくごく自然に「Penny Lane」が始まるのにも参った。この曲のキモであるピッコロ・トランペットもブライアン・メイ風のギターで違和感なく代用できてしまうのにビックリ。「Strawberry Fields Forever」のメロトロンと同様に、レッド・スペシャルは、とりあえず “あの音色” さえあればクイーン風になってしまう... という万能楽器的な使われ方をしているのが面白い。
Penny Lane - Queen play The Beatles (...and nobody used AI)
“シュガー、プラム、フェアリー” を練り込んだイントロのアカペラ・コーラス(←芸が細かいというか、マニアックというか、この人のパロディー・センス凄いなぁ...)で始まる「A Day In The Life」は同じく長尺の大作「Bohemian Rhapsody」との組み合わせなのだが、「Bohemian Rhapsody」のピアノの伴奏をバックに歌われる “I read the news today, oh boy〜♪” の何と自然なことよ! “Woke up, fell out of bed〜♪” で始まる中盤のドリーム・パートも「Bohemian Rhapsody」の転調と見事にシンクロさせてあり、作成者の音楽的センスに脱帽するしかない。いやぁ、これはホンマに凄いですわ。
A day in the life - Queen play The Beatles
とまぁこのようにビートルズ・ファンとしてもクイーン・ファンとしても大いに楽しめる笑劇のケッ作。カヴァーでは原曲に対する愛情とリスペクト、そしてユーモアのセンスが如何に大事かを教えてくれる最高のお手本だ。ただひとつ難を言えば、プロジェクト名の “Queatles And Been” の “And Been” って要らんやろ... 私はこれこそ “蛇足” 以外の何物でもないと思うのだが...
]]>Beatles Tribute2024-11-24T22:24:00+09:00https://blog.goo.ne.jp/shiotch7/e/67883fd56596113332a7f8be18f7dde7Queatles And Been ①
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YouTubeで面白いものを見つけた。アルバム「Please Please Me」のジャケットのジョン・ポール・ジョージ・リンゴの顔の部分にクイーンのメンバーの顔を貼り付けただけのジャケ写(←切り貼りが丸わかりのやっつけ仕事www)が目を引いたので説明を読んでみると What if Queen had recorded The Beatles' hits in their own style?(もしもクイーンが彼らの演奏スタイルでビートルズのヒット曲をレコーディングしていたとしたら...)と書いてある。要するによくあるパロディー・カヴァーなのだが、それが私の大好きな2大バンドのマッシュアップとくればこれは聴かずにはいられない。
早速「Revolution」を聴いてみたのだが、これがもうムチャクチャ面白い! 「Tie Your Mother Down」のイントロのギター・リフからスタートして、何の違和感も感じさせずに「Revolution」へと移行するところが痛快そのもの。どちらの曲もこれまで数百回、いやもしかすると数千回(?)聴いてきたくらいの愛聴曲だが、この2曲がこれほど合うとは思わなんだ。ミドル部分にさりげなく「Body Language」のベース・リフのフレーズをさりげなくブッ込んでくるあたりも芸が細かい。
Revolution - Queen play The Beatles
これは一体どこのどんなグループがやってるんやろう?と思ってさらに説明を読み進めると、何とグループではなくファビオ・ダンドレアというイタリア人がほとんど一人で作り上げたというからまたまたビックリ(゜o゜) マルチ楽器奏者で歌手で音楽プロデューサーという多才な人で、何よりもクイーンとビートルズの大ファンだという。そんな人が自分のスタジオで、ほぼすべての楽器演奏とプログラミング、歌入れ、更にミキシングまで行ってこれを完成させたというのだ。それと、クイーンの初期アルバムのジャケットに No Synthesizers(シンセサイザーは使っていません)と書かれていたのは有名な話だが、この Queatles の説明文に No one used A.I. on this!(A.Iは使っていません!)と書いてあるのが今という時代を反映していて面白い。
「Killer Queen」風のピアノに乗って歌われる「Michelle」もツボを押さえたアレンジがキラリと光るカヴァーだ。全編で大きくフィーチャーされているブライアン・メイ風ギターはレッド・スペシャルに瓜二つの音色だけでなく、弾き方もブライアンそっくりで、“これ本人が弾いてます...” と言われたら信じてしまいそうなくらいの完成度の高さだ。「Rubber Soul」パロジャケのブライアン・メイのマッシュルーム・カットが似合わなさすぎてジワる...(笑)
Michelle - -Queen play The Beatles
「Another One Bites The Dust」のリズムに乗って歌われる「Come Together」は “これしかない!” というくらい相性抜群の組み合わせだ。ブライアンの高速ギター・カッティングやロジャーの重たいドラミング、そしてジョン・ディーコンの粘っこいベース・ラインなど、クイーン風の演奏を忠実に再現しているところもポイントが高い。う~ん、面白すぎるwww
Come together - Queen play The Beatles
「Ob-La-Di, Ob-La-Da」はアレンジの完成度といい、ドラムの音録りといい、エコーのかけ方といい、シンセサイザーの使い方といい、「A Kind Of Magic」とのマッシュアップ作品として非常によく出来ており、作者の音楽的センスと技量、さらに両バンドへの深〜い愛情を感じさせる素晴らしい出来映えだ。パロディー作品としての完成度としてはこの作品中でも三指に入る大傑作ではないかと思っている。クイーンはあまり知らないというビートルズ・ファンはまず「A Kind Of Magic」の原曲を聴いてからこれを聴くと面白さが倍増すること請け合いだ。
Ob-la-di ob-la-da - Queen play The Beatles
「Strawberry Fields Forever」も上記の「Ob-La-Di, Ob-La-Da」に比肩する大傑作だ。ビートルズが原曲で用いたメロトロンをレッド・スペシャルの音色で代用するという発想が何よりも素晴らしいし、バックに流れる「The Show Must Go On」のシンセが「Strawberry Fields Forever」と見事に調和しているのも凄い。この人、マジで天才やわ。中盤で「I Want To Break Free」がちょい顔をのぞかせるところにも意表を突かれた。
Strawberry fields for ever - Queen play The Beatles (feat. Carlo Chirio on bass)
「Eleanor Rigby」の元ネタは「Flick of the Wrist」だが(←ロジャーそっくりの爆雷ドラミングにクッソワロタ...)、有名なシングル曲ではないので熱心なクイーン・ファン以外にとってはパロディーとしての面白さはイマイチ伝わらないかもしれない。しかし「Revolver」のアルバム・ジャケットをパロったカバー・デザインのインパクトは絶大で、今回のジャケット・マッシュアップの中では一番の出来ではないかと思う。
Eleanor Rigby - - Queen play The Beatles
]]>Beatles Tribute2024-11-17T21:38:00+09:00https://blog.goo.ne.jp/shiotch7/e/ad90d113971affce98d80b6d38117250901さんとの秋会 '24 ②
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901さん:じゃあ次はエヴァンスの「Sunday」いきましょか。今日は日本盤、オルフェウム盤、ABC盤の3種類持って来ましてん。ABC盤だけかなり音作りの傾向が違うのが面白いですよ。ところでShiotchさんは「Waltz For Debby」とセットになったフォンタナの2枚組はもう買わはったん?
私:いえ、待っても待っても全然出てけぇへんので、代わりに「Waltz For Debby」の日本初版を買いました。
901さん:えっ、それSRシリーズのヤツやん! めっちゃ高いねんで。いくらで買わはったん?
私:16,000円やったかな。ヤフオクのクーポン使うて安ぅ買えましたわ。
901さん:SRシリーズは音もめちゃくちゃエエし、人気があって中々出てけぇへんのよ。次の「Waltz For Debby」特集が楽しみやね。
私:僕もです。凄いことになりそうですね... じゃあ「Sunday」に戻りましょうか。
901さん:まず日本盤からいきましょう。曲は「Gloria's Step」で。
私:普通にエエですね。
901さん:でも次のABC盤は明らかに音作りが違うんですよ。【♪~】どうですか?
私:おぉ、これはかなり違いますね。こっちの方が音圧が高いし、リズムがしっかりしてます。僕はこっちの方が断然好きですわ。
901さん:聴きやすいよね。ラファロやモチアンがクリアーに聞こえる。僕も「Sunday」はこの盤で聴くことが多いですわ。どっかのブログでこのABC盤を絶賛してたから買うたんやけど、ホンマにエエ音してるね。
私:音は圧倒的にこっちでしょ! ジャケットはクソダサいけど...(笑)
901さん:このレコードはビニールがエエんやろね。何ていうか、ノイズが入りにくい感じ。ブログに書かはった人のおかげやわ。
私:その人、まずこれを買わはったっていうのが凄いですよ。ジャケットも違うし、普通なら絶対にスルーしますもん。
901さん:じゃあ最後はオルフェウム盤で。【♪~】これもさっきのABC盤に比べると音圧が低いね。でもこじんまりした感じで聴きやすくて悪くはないよね。
私:同感です。
901さん:じゃあ次はCDを聴かせてもらえますか?
私:いいですよ。僕のは「Compete Recordings」っていうヤツで、演奏順に入ってるんです。
901さん:エエ音してるねぇ。でもこれは別テイクやね。シンバルが違うもんね。
私:ホンマや。失礼しました。
901さん:この音ならもうCDで十分って感じもするね(笑)
私:そう言っちゃうと身も蓋もないですけど、エヴァンス・トリオの演奏はCDの特性と合うんでしょうね。で、次はどうしますか?
901さん:Shiotchさんとこのオーディオで聴かせてほしい高音質盤を何枚か持ってきたんやけど、聴かしてもらえる?。
私:もちろんです。なんぼでもどーぞ。
901さん:嬉しいなぁ... じゃあまずスリー・ブラインド・マイスの山本剛「ミスティ」からA②「Blues」を。
私:それ、僕はCDでしか持ってないです。【♪~】これは凄い! ピアノが躍動してますね。
901さん:エエ音してるね。ピアノの高い音がものすごくクリアー。ジャズ喫茶のオーディオ・チェック、この曲でよぉやってはりますわ。
私:なるほど、何かわかる気がします。
901さん:エエ音してるなぁ... 前からShiotchさんとこで聴かしてほしいと思うてましてん、このレコード。TBMがオリジナルなんやけど、これは再発のトリオ盤。オリジナルは聞いたことがないけれど、もうトリオ盤で十分やね。
私:突き抜けるようなクリアネスがハンパないですね。
901さん:じゃあ次はエリントンで。僕はエリントンってあんまり聴かへんのやけど、このエリントンのピアノはエエ音しとるんですよ。
私:エリントンらしいダイナミックな音がバッチリ入ってますね。
901さん:これ、ヤフオクで550円。みんな知らんのやろね。
私:まぁエリントンって名前だけは有名やけど、あんまり人気無いですもんね。
901さん:次はシェリー・マンの「2 3 4」。エディー・コスタのヴァイブの音が凄いんですよ。
私:コレは有名ですね。僕が持ってるのは確かモノラルやったはず... これですわ。
901さん:じゃあ聴き比べてみましょうか。シェリー・マンっていう人、タメがめちゃくちゃ上手いんよね。速すぎず遅すぎずで。このレコードはコールマン・ホーキンスが入ってるトラックはあんまり聴かへんのやけど、これはよぉ聴きますねん。
私:僕も全く同じです。この「The Sicks of Us」ばかり聴いてしまいます。じゃあ次はモノラルで。
901さん:ベースはこっちが凄いね。全然感じちゃうなぁ。
私:全然ちゃいますなぁ。
901さん:モノの方が凄いなぁ。聴きやすいよね。聴き慣れたステレオはシェリー・マンが左側からくるんで、モノがとっても新鮮に聞こえます。イメージ変わったなぁ... まさか Shiotchさんにインパルス聴かしてもらうとは思わへんだわ。
私:ハハハ、確かに。基本的にインパルス大嫌いですもんね。持ってるのはこれと「アルフィー」と、あと2、3枚...
901さん:じゃあ次もドラムで「The Ultimate Elvin Jones」。僕このレコード好きですねん。もちろんヴァン・ゲルダーです。A③「Ascendant」を。このエルヴィンも中々...
私:エルヴィン上手いですなぁ。
901さん:めちゃくちゃ上手いで! 両手両足どないして叩いてるんかと思うわ。60年前やで、これ。僕はコルトレーンとこでやってるよりもこんなエルヴィンが好きですわ。解放されてる感じやね。カッコいいでしょ、エルヴィン。
私:カッコエエですね、ホンマに。
901さん:次はマントヴァーニーの「Release Me」。ここのシステムで弦のキレイさを聴かせてもらおうと思って。ジャズちゃうから雰囲気ガラッと変わるけどね。【♪~】うわぁ、エエなぁ。ジャズばっかり聴いてたら疲れるでしょ。そんな時に聴くんですよ。
私:なるほど。ウチのシステムでこういう音楽が鳴るのは初めてです。いつもロックンロールばっかりやから、スピーカーもビックリしとるやろうなぁ(笑)
901さん:すごいリッチな気分。イーベイでマントヴァーニー6枚ほどまとめて買いましてん。僕もShiotchさんもジャズだけやのうて色んなジャンル聴きますやろ? せやから長続きするんやと思うわ。
私:確かに。
901さん:人数で言うたらジャズのビッグバンドなんかよりも遥かに多い人らが一斉に音を出すんやから凄いよね。じゃあ最後よろしい?
私:もちろん。
901さん:MJQの「European Concert」から「Django」。コニー・ケイが入ってくる瞬間が最高にカッコエエんですよ。
私:これはシビレますね。
901さん:「Last Concert」なんかよりも遥かに緊張感あるね。アメリカ録音でこんなにキレイな音でコニー・ケイが録音されてるの無いですよ。
私:確かにそうですね。
901さん:それと、各ソロが終わっても誰も拍手せぇへんのよね。で、曲が終わったら万雷の拍手... みんなクラシックと同じ感覚で聴いてるんやろね。
私:ホンマにクラシックの演奏会みたいや。
901さん:次はモノラル盤で聴きましょか。モノは雰囲気がちょっとちゃうんですよね。
私:おぉ、ロンドン盤ですやん。USオリジナルよりこっちの方が合うんやないですかね。【♪~】これは強烈!
901さん:「2 3 4」もモノと聴き比べできたし、今日はスゴイのいっぱい聴かせてもらって十分堪能しましたわ。
]]>Jazz2024-11-14T20:07:00+09:00https://blog.goo.ne.jp/shiotch7/e/45ef526066c901ee3df4eea760ef3db9901さんとの秋会 '24 ①
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901さんを迎えてレコードを聴きまくるオフ会はこの半年で早くも3回目。今回のお題は “スタンダード曲「When You're Smiling」聴き比べ” と “ビル・エヴァンスの「Sunday at the Village Vanguard」聴き比べ” だ。
①イコライザー3
デンゼル・ワシントンは大好きな俳優さんで、彼の出ている映画はほとんど観ているが、そんな彼の出演作品の中でも断トツに好きなのがこの「イコライザー」シリーズだ。彼が演じる元CIAの特殊エージェント、ロバート・マッコールがまるで “必殺仕事人” のように敵を瞬殺していく様は痛快そのもので、「1」では敵を皆殺しにするのに19秒かかっていたのが、この「3」では9秒へと“秒殺タイマー”(笑)がパワーアップしているところがいい。特に後半部分でイタリアン・マフィアのカモッラ(←「ジョン・ウィック」にも出てきたな...)一味を壊滅させるところは何度観てもスカッとする。予告編の1:52にチンピラの親指の付け根をつかむシーンがあるが、「今圧迫しているのは正中神経だ。強さを10段階で言うならこれは2だ。(力を込めて)これは3。《チンピラの悲鳴www》4はオススメしない。4までいくとクソを漏らす。嫌だよな。私も嫌だしアイツらも... 仲間に店を出るように言え。」のくだりを大塚“ライカ―”明夫さんの吹き替えで聞けるのが最高だ。
『イコライザー THE FINAL』予告
②パニッシャー
これはマーベル・コミックに出てくる架空のヒーローを実写化した映画で、世間の評価はイマイチなようだが私はめっちゃ好き。主役のトーマス・ジェーンも頑張っているが、何と言っても敵役を演じるジョン・トラボルタの “悪のボスのくせにクソ雑魚” っぽい怪演が絶妙にハマっているのが良い。忠実な部下と愛する妻が自分を裏切ったと思い込まされて無実の2人を自分の手で殺すように仕向けられたと知らされて愕然とし、さらに最後は車で引きずられて火ダルマにされるというこれ以上ないえげつないエンディングなのだが、駐車場で車が爆発炎上するシーンで、殺された息子が着ていたTシャツに描かれていたドクロが浮かび上がるというオチに唸ってしまった。
The Punisher (2004) Ending- HD