2025-06-08

全く悪意がない無自覚人達AIを使って増田を終わらせるシナリオ

これはおそらく、最もリアルで、最も静かに進行する終焉です。

悪意はどこにもない。誰も「壊そう」とはしていない。でも、確実に壊れていく。

以下に、その無自覚な「善意と便利さ」によって増田が終わるシナリオを描きます

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登場人物

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シナリオ

1. **「文章が苦手だからAIに手伝ってもらう」は、ごく自然行為になる**

 Aさんは、自分の家庭のしんどさや孤独について書きたいけど、うまく言葉が出ない。

 そこで、「こういう気持ちを書きたいんです」とChatGPTに相談する。

 返ってきた文は、自分気持ちと驚くほど近かったので、少し手直しして増田投稿した。

 → Aさんは「やっと書けた」と思う。

 → けれど、読んだ人は「この語り、前にも読んだ気がする」と思う。

2. **「みんなそれやってるでしょ」という空気が広まる**

 Bさんは「増田って文章うまい人多いよね。でもあれ、たぶんAIでしょ」と言う。

 別に貶す気はない。ただ、**「手段」としてAI日常化している**だけ。

 誰も「ズル」とは言っていないし、誰も責めていない。

 → 増田は「自分の手で書く」ことが前提だったはずなのに、\*\*道具の“空気化”\*\*によって、その前提が崩れる。

3. **AIが生成した“それっぽい語り”が自然に混ざり始める**

 Dさんは、AIに「思春期孤独について短く印象的な文章を書いて」と頼み、それをnoteやXに流している。

 バズったものの中には、**まとめサイト増田風に編集して転載**するものもある。

 → 本家増田読者は「なんか最近、ぜんぶ似てるな」と感じ始める。

4. **「書こうとしても、もうAIっぽくなってしまう」と人が黙る**

 Cさんは、頭の中にあるどうしようもない感情を書こうとしたけど、

 「どうせAIでも書けそうな話だな」「こんな話、もう誰かが投稿してるだろうな」と思ってしまう。

 → 書かない。言葉にならない。

 → 語りの予兆けが言葉にならずに沈殿していく。

5. **「個人的なことを吐き出す場」としての増田が、徐々に無人駅になる**

 Eさんは、小説練習AIを使いながらも、無意識増田っぽい語りを構築していく。

 「こういう構成で、こういう感情の起伏があれば、だいたいウケる」とAI提案した語りが、実際に評価される。

 → 読み手はもう、「誰が書いたか」ではなく、「どれだけ整っているか」「どれだけ刺さるか」で読んでいる。

 → 書き手は「どうせみんなAIだと思うでしょ?」と心の中でつぶやくようになる。

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■そして誰も壊そうとしなかったのに、壊れていた

  • 誰も悪くない
  • 誰もAIを乱用してない
  • 誰も「本物の語り」をバカにしてない

それでも、語りは**静かに均質化し、信頼は薄れ、「これは誰かの本当の気持ちだ」と思える文が消えていく**。

増田文化は、**悪意ではなく“自明な便利さ”によって終わる**。

かに、誰にも気づかれないまま、語りは整って、個人は溶ける。

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