ひねもすのたのた

とりあえず日常かな

海ヘト続ク地図ニ無イ道

赤石路代の重い短編漫画。
この人は天性のストーリーテラーだと思う。絵は少女漫画していて好みではないけど、
プライベート・アクトレスとかおもしろかった。
以下ネタバレ

震災で父親を亡くした少年が自転車旅行中に事故に遭い、
偶然、見つけてくれた少女に温泉街に連れ帰ってもらう。
だが、その街は地図には載っていない…

勘のいい人はここまででわかるかもしれないけど、
それは原発処理をする人々が住む街。
忘れられて、ひっそりと、ある人は使命感で
ある人は無理矢理つれてこられて
そこで自らを危険にさらしながら働いている。

でもその街のことが人の口にのぼることはいつしかなくなり、
封印された街となった…

特定秘密保護法案が可決されたせいか、
ものすごくリアリティを感じてしまった。

汚染水がいったい地下にどのくらい広がっているのか、
どうすれば汚染水の流出を食い止められるのかも
まったくわからないのに、
「状況はコントロールされている」と断言し、
オリンピックを誘致したんだからいいんじゃないかというニュアンスの
答弁をする総理大臣のいる国だから…

人々が知りたがらない、言いたがらない、
そんな時代はもうそこまで来ているのかもしれない。
でも私は忘れない。
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