2026-01-31

推しが売れないままおじさんになった。

中高生のころに、お笑いにハマっていた。

今をときめく売れっ子芸人達が当時若手芸人としてシノギを削っている真っ只中であり、大変豪華なメンバー劇場で1000円位で見ることができた時代だった。当時のお笑いスマホがない時代校則アルバイトができない学生でも十分楽しめる娯楽だったのだ。

特にNHK放送されていた「爆笑オンエアバトル」は毎週録画するくらい熱心に見ていた。毎週(隔週だったかも)公開収録が行われており、観覧に当たらなくても無料見学することができた。

ラーメンズますだおかだアンタッチャブルドランクドラゴンなど初期のオンエアバトルを支えた人気芸人達が卒業していくなかで、彗星の如く初登場初オンエアを獲得したあるお笑いグループにどハマりしたのだ。ネタ面白い、なのにオシャレでカッコいい。私は一気にそのお笑いグループの大ファンになった。

以降、四六時中ずっとそのグループのことを考えるようになった。お笑い雑誌を買って切り抜き、友人と足繁くライブに通った。大物芸人達が出演するライブ前説推しが出るとわかれば前説目的チケットを買った(当たり前だが、途中で帰ることな最後まで鑑賞した)単独ライブで、観客を巻き込んだコーナーで推しに当てられた時は嬉しくて気が狂いそうだった。推し怪我をしたと掲示板で知ったら、自分に何かできることはないか真剣に考えて、好きな曲だけを集めたMDを送ろうとした(さすがにやめたが)だいぶ認知が歪んでいた。

推し熱狂する一方で、?ということも出てきた。推しメンバーのうちの1人がかなり出待ちに冷たかったのである。目も合わせないし無視するか、かったるそうに応じる。それ以外にも、ファンの方を向いておらず、先輩芸人とのホモソーシャルな結びつきを大切にしているのではないかと感じることがあった。今の芸人の「軍団」とはちょっと違う印象を受けた。出待ちは、当時は黙認されていたが後に禁止になった。今売れているお笑い芸人達は出待ち1人1人に丁寧な対応をしていた人が多いように思う。当時の出待ち勢が今も何かしらの形で支えているのだろう。特にロバートは3人ともすごく優しく丁寧に応じてくれたのを今でも覚えている。

推しに少々の違和感を持ち始めた中、推しレギュラーメンバーお笑い番組が始まった。期待に胸を膨らませリアタイしたが、全く笑えない酷くつまらない番組だった。番組最後に沢山のよくわからない露出度の高い女性が踊っている中から推したちが指名し、女性が服を脱いで水着姿になる、というコーナーを目の当たりにしたときには推しへの気持ちが急速に冷めていった。

水着のお姉さんが嫌なのではない。当時の深夜のお笑い番組水着女性レギュラー出演することが割とよくあった。彼女たちは美人スタイルも良く、サバサバしていて話も面白く好感が持てた。

それとは違う、ファンが最も見たくないであろう、推し風俗嬢指名している場面を見させられたような気持ちになった。

次の日、一緒に推し活をした友人と会話が途切れ途切れになったのを覚えている。クスリとも笑えない内容、何の予告も無しに見させられた、最も見たくなかった形のエロ

そこから大学受験多忙になってゆき、徐々にお笑い自体を追いかけなくなっていった。

そこからだいぶ時間が経ち、久しぶりにかつての推しニュースになっていた。解散し、新たな体制になるというニュースであった。推したちは売れないままおじさんになっていた。

久しぶりに推し動画を漁った。ネタファッションもあのときオシャレだと感じたままであったが、同時に「懐かしい平成」と化してしまったように感じた。

インターネット黎明期お金のない学生時代推し活で本当によかった。

あの時に、今のようにある程度自分で使えるお金が当時あったとしたら、おそらくもっと推しお金をつぎこんでいただろうと思う。そして見たくもないエロを見せられてお金をつぎこんだことを後悔しただろう。

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