野口のタネ
一方F1種(一代雑種、交配種)は、異なる性質の種を人工的に掛け合わせて作った雑種の一代目の事です。
・・・「タネが危ない」野口勲著 より・・
5月の連休に埼玉県の野口種苗店(野口種苗研究所)に行って参りました。ネット販売で買う事が出来ますが(ネット販売が主です。)実際に野口種苗店に御伺いして固定種の種を買おうと考えたからです。
野口の種は固定種です。昔のタネ屋さんはみんな固定種の種を売っていましたが、現在は日本唯一の固定種専門店になってしまったようです。現在、日本の一般のお店で売っている野菜の種の殆どがF1品種である事を知ってから、危機感を抱いておりました。「タネが危ない」の著者である、野口種苗店店主、野口勲さんのお店に直に行ってみて現状把握した上で固定種を買い、出来れば野口氏とも話してみたいと思ったのです。幸いに店主の野口勲さんとも色々御話しする事が出来ました。
野口氏と色々話す中で、当方が、野口氏の意思を受け次いで、固定種を売るお店が全国に現れればいいと考えていると言ったとき、野口氏は、野口種苗店だけでも固定種の種は不足していて、たとえお店が出来ても、現状では、売る固定種の種を確保出来ない・・とお答えになりました。本当に固定種の流通が無くなって、入手が困難になって来たようです。・・・ますます危機感が高まりました。
・・・自分で蒔いてみる分と、頼まれたタネをじっくり選んで購入してきました。
当初は試しに固定種を購入して蒔いてみよう・・・と考えていましたが、「タネが危ない」を読んで野口種苗店に行き、野口氏とお話して、来年からは、固定種だけを購入して、自家採種していこうと思いました。勿論私は、庭で小さな家庭菜園程度をやっているだけです。しかし、現在固定種で作物を作っているのは、趣味程度に家庭菜園をしている方や、自給的、小規模農業をされている方ばかりで、大規模農家は殆どないようです。
以前ネットで調べたところ、F1品種は、「○○交配」と表記されているとの事でしたので、それ以来そのような表示のない種を購入するようにして来ました。表示が無ければF1品種では無いのか・・と思っていましたが、残念な事に、それらの表示のない種も殆どがF1らしいのです。やはり野口種苗店から買うのが間違いないと思いました。
・・・と、言う事で、野口種苗店から直接購入して来たタネです。↓
↑ 勿論、私の家の庭の小さな畑には、かなり多過ぎるタネの量です。頼まれて買ったものはその方にお渡ししますし、家の畑に蒔いた種も、一袋では多過ぎてかなり余りますので、残りを近くの知り合いにお裾分けする予定です。
F1や遺伝子組み換え野菜ばかりになってしまったら、取り返しのつかない事になるでしょう。いざと言う時に、急激に食料不足が進行し、大規模な飢餓が訪れるでしょう。
趣味程度でも、固定種を栽培して自家採種していくべきだと強く考えます。
自家採種して、種を子孫に代々受け継いでいきましょう。