山小屋の魅力とは?
登山の楽しみのひとつとも言えるのが「山小屋」での時間。登山者を温かく迎えてくれ、また疲れた体を休めることができる癒やしの場所です。
一言で「山小屋」といっても、そのロケーションやもてなしかたは千差万別。この記事ではいくつかのキーワードで「行ってみたくなる山小屋」と紹介します。
山で泊まる醍醐味!絶景を満喫できる山小屋10選
山小屋泊の醍醐味は「日の入り」と「ご来光」を楽しめること。その絶景の感動を味わうことができる山小屋を選びました。もちろん小屋にたどり着くには、体力はもちろん十分な登山技術が必要ですが、登山者ならば一度は行ってみたい山小屋です。
北穂高小屋|北アルプス
北穂高岳の頂上直下(3,100m)地点にあり、槍ヶ岳や常念岳の展望がとにかく素晴らしいの一言。テラスではきちんとドリップされたコーヒーも楽しめます。
営業期間:4月下旬~11月上旬
電話:090-1422-8886(山小屋直通)
料金:(1泊2食)13,000円、(テント泊)2,000円
槍ヶ岳山荘|北アルプス
槍ヶ岳頂上直下にあるため、槍ヶ岳への山頂アタックにも利用されます。稜線上にあるためアルプス展望も素晴らしいです。焼きたてパンや喫茶室のラーメンやカレーなどの軽食メニューも人気。
営業期間:4月下旬~11月上旬
電話:090-2641-1911(山小屋直通)、0263-35-7200(事務所)
料金:(1泊2食)13,000円、(テント泊)2,000円
燕山荘|北アルプス
360度の大展望が広がる山小屋は、イベントなども多く、常に人気ランキングの常連。燕岳の岩の造形美やコマクサなどの高山植物も美しく、雷鳥との遭遇率も高いと評判です。また北アルプスでは比較的登頂しやすいため、初級者〜中級者にもおすすめの山小屋。
営業期間:4月下旬〜11月下旬、年末年始
電話:090-1420-0008(山小屋直通)、0263-32-1535(事務所)
料金:(1泊2食)13,000円、(テント泊)2,000円
双六小屋|北アルプス
百名山の鷲羽岳が目の前にそびえており、展望がいい小屋。双六池や双六岳からの槍ヶ岳の景色も絶景。雲ノ平方面へ向かうときにも利用されることが多いです。山小屋のスタッフの対応も評判で食事もおいしいことから人気。
営業期間:6月上旬~10月下旬
電話:0577-34-6268(双六小屋事務所、8:00~18:00)
料金:(1泊2食)11,000円、(テント泊)1,000円
雲ノ平山荘|北アルプス
北アルプスの最深部、標高2,600m付近に広がる雲ノ平は「天上の楽園」とも呼ばれ、登山者憧れの場所として知られています。そこに佇む小さな山小屋はいつかは訪ねたい場所。そんな場所にありながら、美味しい料理やお酒が提供されています。
営業期間:7月上旬~10月上旬
電話:070-3937-3980(山小屋直通)
料金:(1泊2食)13,000円、(テント泊)2,000円
白馬山荘|北アルプス
白馬岳頂上直下に位置しながら、日本最大の規模の山小屋。広くてメニューも充実しているレストランや、ホテルのようなベットルームの個室もあり人気。
営業期間:GW、7月上旬~10月中旬
電話:0261-72-2002(白馬館)
料金:(1泊2食)12,000円
唐松岳頂上山荘|北アルプス
歩行時間3~4時間程度で到着できるのに、北アルプスの白馬・立山方面の大展望が広がるというのが魅力。部屋も清潔感があり快適。
営業期間:7月上旬~10月中旬
電話:090-5204-7876(山荘直通)
料金:(1泊2食)12,000円〜、(テント泊)1,500円+1張1,000円
涸沢ヒュッテ|北アルプス
涸沢カールの秋の紅葉は一度は見ておきたい絶景。解放感のある小屋のテラスでは、名物のおでんとビールが楽しめます。
営業期間:4月下旬~11月初旬
電話:090-9002-2534(事務所)
料金:(1泊2食)13,000円〜、(テント泊)2,000円
高見石小屋|八ヶ岳
山小屋裏の高見石にちょっと上がればアルプスの峰々の大パノラマが広がりご来光や夕日を眺める絶好のスポット。北八ヶ岳に位置し、山小屋へのアクセスも樹林のゆるやかな道を1時間ほど歩けば着くのでファミリーにもおすすめです。
営業期間:通年
電話:0467-87-0549
料金:(1泊2食)8,800円〜、(テント泊)600円
赤岳鉱泉|八ヶ岳
八ヶ岳の最高峰の赤岳や硫黄岳の拠点というロケーションの良さが自慢。冬にはアイスクライミングゲレンデ「アイスキャンディー」が登場するなど雪山遊びにもぴったり。
営業期間:通年
電話:090-4824-9986(山小屋直通)
料金:(1泊2食)12,000円、(テント泊)2,000円
温泉で疲れも癒やされる!いで湯自慢の山小屋5選
山小屋では水は貴重なことが多いですが、そのなかにあって「温泉」に入浴できるという贅沢な山小屋があります。温泉天国の日本らしい山旅を楽しむことができますよ。
法華院温泉山荘|くじゅう連山
坊がつるやミヤマキリシマで人気のくじゅう連山の中腹に位置する山小屋。登山の拠点にできるうえに、温泉が気持ち良いことで知られます。標高1,303mの高所にあり、九州でいちばん高い位置にある温泉です。
営業期間:通年
電話:090-4980-2810(山荘直通)
料金:(1泊2食)9,000円~、(テント泊)300円
白馬鑓温泉小屋|北アルプス
白馬鑓ヶ岳の標高2,100m地点から温泉が湧き出しています。露天風呂から見られる山々の絶景がすばらしく、白馬三山の縦走の最後に立ち寄りたい温泉。その佇まいから秘湯として人気です。
営業期間:2021年度は営業なし
電話:0261-72-2002
料金:(1泊2食)9,800円
蓮華温泉ロッジ|北アルプス
内湯もありますが、蓮華温泉ロッジから約30分ほど山道を歩いて到達できる場所には、源泉かけながしの露天風呂が!湯船が点在していて、山の中での湯めぐりができます。ただし野天湯は基本的に男女混浴です。
営業期間:3月下旬~5月上旬、6月下旬〜10月中旬
電話:090-2524-7237
料金:(1泊2食)12,000円、(テント泊)1,000円
本沢温泉|八ヶ岳
初心者にも人気の北八ヶ岳の中腹にあり、通年営業の山小屋。2,150mの標高にある「雲上の湯」が自慢の小屋です。冬季は雪上車でお迎えもあり、寒いなかでの雪見露天風呂が楽しめます。
営業期間:通年
電話:090-3140-7312(山小屋直通)
料金:(1泊2食)10,000円〜、(テント泊)1,000円
三斗小屋温泉 煙草屋旅館|那須
那須ロープウェイから約2時間で行ける山中にある静かな山小屋。趣のある木造建築でも人気です。2軒の山小屋がありますが、露天風呂があるのは煙草屋になります。
営業期間:4月中旬〜11月下旬
電話:090-8589-2048(山小屋直通)
料金:(1泊2食)10,000円、(テント泊)2,000円
手作りの味自慢。ごはんが評判の山小屋2選
山小屋での食事といえば、その環境からレトルト食品を利用しているところも多いですが、わざわざ小屋の料理を楽しみに行く人で知られている山小屋を紹介します。素朴ながらも心づくしの食事は、次の日の山行にパワーをくれるはず!
朝日小屋|北アルプス
出典:朝日小屋
「おいしいご飯を食べないと歩けない!」というおかみさんのポリシーのもと、家庭的な食事が人気。疲れた登山者に対しての”おもいやり”が素敵な”おもてなし”となっている。
営業期間:6月下旬〜10月中旬
電話:080-2962-4639(山小屋直通)
料金:(1泊2食)12,000円〜、(テント泊)2,000円
船窪小屋|北アルプス
電気がなく、ランプの宿としても有名な小屋。囲炉裏を囲んで食べる先代おかみさんの素朴な手料理が人気で、それを目当てに訪れる登山者も多くいました。いまのオーナーにもそのイズムは引き継がれており、おいしい食事を提供しています。
営業期間:7月中旬~10月上旬
電話:090-2409-6311(山小屋直通)
料金:(1泊2食)9,500円
写真に収めたい!佇まいが素敵な山小屋2選
山小屋は年月を経ることで、自然に馴染み味わい深い佇まいになっていきます。そのなかでもつい写真に収めたくなるフォトジェニックな山小屋を紹介します。
長蔵小屋|尾瀬
人気の尾瀬沼に佇む歴史ある木造建築。雰囲気がよく食事もおいしい事から評判。尾瀬ヶ原ほど混まないのも人気の理由。
営業期間:4月下旬~10月下旬
電話:0278-58-7100
料金:(1泊2食)9,500円
黒百合ヒュッテ|八ヶ岳
カフェが併設されており、日帰りの登山客にも人気の山小屋。クラシックのコンサートなどイベントも多く開催されており、文化的な雰囲気があります。
営業期間:通年
電話:0278-58-7100
料金:(1泊2食)8,800円、(テント泊)1,000円
山小屋で素敵なひとときを過ごそう
山に登るだけでも気分はリフレッシュできますが、山小屋での時間は代えがたいものがあります。適度に疲れた身体を休め、暖かい灯りの中で過ごす時間は慌ただしい街の生活とはまったく異なる気分を味わえます。ゆっくり読書をしたり語らい合ったり特別な時間。さあ、山小屋で素敵なひとときを!
いつか絶対泊まりたい!山小屋ガイドBOOK