アイキャッチ画像撮影・加工:はらぺこworks
歩きごたえのある登山帰りに、この一杯がたまらない!

標高1,109m。途中のルートにある御岳山や大岳山に比べると、ちょっとマイナーなイメージの鋸山。大岳山までは比較的歩きやすいものの、「鋸」の名前が示すように、鋸山の前後は急な斜面や切り立つ崖、鎖場などがちょこちょこと現れます。
そんな鋸山下山後の「いただきます!」にぜひおすすめしたいのが、「奥多摩清流中華そば 三つ杉」。奥多摩駅近くにあるフードコート内のラーメン店ですが、その味はまさに奥多摩エリアならではの味。登山帰りの胃袋に染み渡る、至福の中華そばを楽しむゲザン道はいかがでしょう。
1杯で2度楽しめる大満足中華そばへの道!

コース概要
御岳山駅(ケーブルカー)~大岳山~鋸山~奥多摩駅コース
▼参考コースタイム:6時間程度(休憩を除く)
▼合計距離:11.7㎞
▼累積標高(上り):1,092m
▼累積標高(下り):1,588m
▼主な山頂:鋸山1,109m
※コースタイムや累積標高などは、ヤマタイムを参考にしています。
※歩く時の注意点:ケーブルカーで御岳山駅に登り、そこが今回のスタート。大岳山までは比較的歩きやすいですが、その先は一部登山道が狭いところや急な斜面、鎖場、岩場などがあります。濡れていたり、凍結、積雪などがある場合は、特にすべりやすくなるので要注意。コースタイムは6時間程度あり、秋から冬にかけては日が早く落ちるため、スタート時間はなるべく早い方が安全です。
ケーブルカーでサクッとあがり、御岳山駅から鋸山を目指す

スタートは、ケーブルカーの御岳山駅。売店や茶店、トイレなどもあるので、まずはここで準備を整えてから出発を。

駅隣接の広場にある展望台は、関東平野が一望できる抜群のビュースポット。せっかくならいきなりスタートせずに、この景色を楽しんでから出発したいところ。

御岳山駅前の茶店ではお土産品のほか、軽食なども販売。この日はおやきが販売されていたので、ちょっと寄り道。少し冷える時期だと、ホカホカとした温かさがうれしい。
宿坊が軒を連ねる御岳山ならではの風情ある町並み

御岳山駅からしばらく歩くと、宿坊が建ち並ぶエリアへ。宿泊だけではなく、茶処や食事処、日帰り湯などもあり、登山客だけではなく多くの観光客が訪れています。

登山道は御岳神社の鳥居をくぐり、石段を少し登った先。御岳山山頂に立ち寄りたい場合は、石段を登り切り本殿の奥にあります。

御岳神社の少し先にある長尾平にある長尾茶屋。坂を下るとロックガーデンにつながりますが、今回はロックガーデンを経由せずに大岳山を目指します。
所々で現れるゴツゴツとした岩場

大岳山に向かう途中には、いくつか鎖場や鉄のはしごなどがかかる場所も。注意していればそれほど危険はありませんが、滑りやすいこともあるので油断せずに。

大岳山直下にある大岳神社の鳥居。近くには小さな社殿やベンチのある広場があります。また、現在は営業していませんが背後には大岳山荘があり、その近くにはトイレもあります。なお、この先は下山するまでトイレはありません。

大岳神社の狛犬。このあたりは狼信仰があるため、こちらの狛犬も狼がモチーフ。丸みを帯びた顔や、ピンと突っ張った前足など、その佇まいに愛嬌が感じられます。

大岳山山頂。土日の場合お昼時になると、山ごはんを楽しむ人々が多く見られます。
針葉樹の林に囲まれた鋸山山頂でホッと一息

鋸山山頂。景観はありませんが、木々に囲まれて落ち着いた雰囲気。ベンチもいくつかあるので、休憩にはぴったりです。

鋸山を過ぎるとひたすら下りが続きます。急な斜面や鎖場も少なくなく、ここが鋸尾根と呼ばれているのも納得です。

石碑と祠が祀られた天聖神社奥の院。周囲が開けているため、奥多摩の山々を眺めることができます。

標高502mのところにある、愛宕神社。ここまで来れば、お目当ての中華そばまではもうすぐです。

下山し昭和橋を渡った先にある奥多摩ビジターセンター。この向かいのフードコート内に、奥多摩清流中華そば 三つ杉があります。
下山後の「いただき」は、ビジターセンター向かいの奥多摩清流中華そば 三つ杉

奥多摩清流中華そば 三つ杉
- ▼住所:東京都西多摩郡奥多摩町氷川195
- ▼下山後のルート例:奥多摩ビジターセンターより徒歩30秒
- ▼営業時間:月木11:00~17:00 金土日11:00~19:00(火水 定休日)
- ▼Instagram:@mendokoro.shinsuke
- ※最新の営業日時についてはInstagramからご確認ください。
わさび好き感涙の中華そば、からの感動のシメ

奥多摩わさび中華そば
けんすけ
奥多摩と言えばわさびですが、わさびは熱に弱いのでアツアツの中華そばに入れると普通は辛みが飛んでしまいます。ところが、この中華そばは最後までツンっとした辛みが感じられるのにびっくり。スープは醤油ベースですっきりとしていながらも後引く美味しさがあり、だからこそごはんがついているのは必然だと確信しました。
麺を食べ終えたらどんぶりにごはんを入れ、さらに追いわさびをしてみるとこれが絶品!わさび茶漬けのハイエンドモデルと言っても過言ではありません。御岳山から約6時間かけて、ここまで食べに来た甲斐がありました。
梅の酸味に癒されて、気が付けばシメまでぺろり

梅の中華そば
ちゅみん
今回のスタート地点である御岳山は青梅市で、梅で有名なところです。というわけで今回の山行後にぴったりかもと思い、梅の中華そばを選ぶことに。これが、正解!疲れていると酸っぱいものを美味しく感じるけれど、梅の酸味がさっぱりさわやか。
そして、シメのごはん。普段ならそこまで頼まないけれど、山帰りですし、このスープは絶対にごはんと合うはず。そして、一口。間違いありません。美味しすぎました。
奥多摩清流中華そば 三つ杉は、こんなお店

フードコート一番奥に位置するのが、今回ご紹介した奥多摩清流中華そば 三つ杉のカウンター。セルフ式なので、こちらのレジで注文し自分で料理を取りに行き、食べ終わったら食器を返却口に戻します。
客席は広々として、ザック置き場なども充実

フードコート内はテーブル席が多く、またスペースもゆったりしているので登山ザックなどの荷物が多くても邪魔になりにくいのがうれしい。

元はスーパーだったため、店内には案内板など当時の雰囲気を感じさせるものもあります。
店主のこだわりがぎゅっと詰まった中華そばをぜひ召し上がれ!

「わさび産地だからこそ、わさびがちゃんとメインになっている中華そばをつくりたかった」と語る店主の小林さん。研究に研究を重ねた結果、加熱しても風味が飛ばないという他では見られない独自のわさび中華そばを完成させました。もちろん研究熱心なその姿勢はわさびラーメンだけではなく、梅の中華そばをはじめ一つひとつのメニューがそれ一品だけでも勝負できるほどの完成度は感動的ですらあります。
奥多摩清流中華そば 三つ杉で、ゲザン道

中華そばとしてのクオリティはもちろんですが、小林さんのステキな笑顔もお店の魅力のひとつ。山頂からの景色だったり、気持ちのいい尾根歩きだったり、山の選び方はいろいろありますが、「下山したらこのお店に行ってみたい!」という観点から山を選ぶのもなかなかおもしろいものです。ぜひ皆様も山の頂きから下山後の「いただきます」までを楽しむ、ゲザン道を試してみてはいかがでしょうか。
今回のゲザン道 都々逸
※都々逸とは、七七七五からなる定型詩のひとつです。

ひとつふたつとピークを越えた先にある最高の「いただき」。これがあるから、ゲザン道はやめられません。
山との付き合い方はさまざまですが、時には下山後も含めて楽しんでみるなんていかがでしょうか。もしそこで、あなた自身が見つけたおすすめの「ゲザン道」がありましたら、ぜひ、InstagramやX(旧twitter)に「#ゲザン道ノススメ」で投稿してみてください。
「ゲザン道ノススメ」におすすめしたいお店を募集中!

YAMA HACKでは、「ゲザン道ノススメ」におすすめしたいお店を募集しています。下山めし、下山酒、下山カフェなど、「ゲザン道ノススメ」でおすすめしたいお店がありましたら、下記のアンケートフォームからご連絡ください。
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