史料として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 21:57 UTC 版)
比叡山延暦寺は、「古都京都の文化財(京都市、宇治市、大津市)」を構成する17の寺社のひとつとして、ユネスコの世界遺産に登録されている。また、比叡山延暦寺は、国宝である根本中堂をはじめとして、複数の国宝や数多くの重要文化財を保有している。このように、比叡山延暦寺は歴史的文化的に重要な場所であり、かつては現存しているよりも遥かに多くの文化財や史料を保有していた。 しかし、比叡山延暦寺の文化財や史料は、1571年の延暦寺焼打ち(元亀の法難)で被害を受け、その多くが失われた。そのため、かつての延暦寺の境内に存在した寺社の様子を伝える史料は数少ない。 『山門三塔坂本惣絵図』は、比叡山延暦寺の境内や坂本地区の寺社を描いた現存する古絵図の中では最も詳細なものであるとされており、1571年以前に存在した可能性のある寺社も描かれている。そのため、『山門三塔坂本惣絵図』は、かつての比叡山延暦寺に存在した寺社の様子を知るための貴重な史料である。
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