J.フロントリテイリング/3~11月増収増益、主要百貨店が好調
2024年12月25日 16:11 / 決算
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J.フロントリテイリングが12月25日に発表した2025年2月期第3四半期決算によると、売上収益3159億8200万円(前年同期比10.3%増)、営業利益511億4200万円(66.7%増)、税引前利益493億7700万円(65.4%増)、親会社に帰属する当期利益370億4100万円(71.4%増)となった。
国内売上が堅調に推移したことに加え、インバウンド売り上げが好調なことから、増収増益を計上した。
百貨店事業の売上収益は1870億7100万円(11.1%増)、事業利益269億7200万円(49.1%増)、営業利益252億7700万円(53.8%増)。
店舗別では、インバウンド売り上げが好調な心斎橋店や京都店に加え、戦略的に売り場改装を実施してきた神戸店・札幌店、ターミナル店舗である東京店など、主要店舗が好調だった。
中期経営計画に基づき、基幹店を中心にラグジュアリーなど主力カテゴリーの強化・リニューアルを通じて、高質・高揚消費層へのコンテンツ拡充に取り組んだ。
名古屋店で大規模改装を推進しており、一部フロアが11月末までにオープンした。12月以降も段階的にオープンし、2025年秋にフルオープンの予定だ。
今回のリニューアルはリアル店舗ならではの「体験価値の向上」とともに、「次世代顧客へのアプローチ」を強化。ラグジュアリーブランドの拡充に加え、ファッション・アート・酒・美や健康など、次世代のマーケットニーズを捉えたコンテンツを導入している。
また、梅田店では、同店が入居する「サウスゲートビルディング」の大規模リニューアル計画をJR西日本ステーションシティ、JR西日本SC開発と共同で発表した。2029年度のグランドオープンを目指す。
SC事業の売上収益は482億8400万円(11.9%増)、事業利益119億1900万円(53.5%増)、営業利益111億8900万円(28.8%増)。
これまで推進してきた基幹店を中心とする戦略改装、周年記念イベントなどのプロモーション効果、インバウンド取扱高の伸びにより、増収増益だった。
顧客接点の魅力向上において、インターナショナル/ジャパンモード、ポップカルチャーショップの拡大を強化テーマに店舗改装している。
名古屋PARCOは、東海エリア随一の洗練されたファッションと多彩なエンターテインメントをテーマとしたリニューアルを実施。有力ファッションブランドを導入するとともに、「東海エリア最大のエンターテインメントの集積地」を目指してポップカルチャーショップを拡大した。
コンテンツ事業の拡大に向け、エンターテインメント領域で多様な展開を行っている。新たな取り組みとして、映画館でのVRライブコンサートを上演。同社のIP(知的財産)となるゲームタイトルを開発し販売した。
また、戦略的協業先である韓国の大手百貨店「現代(ヒュンダイ)百貨店」にて、ライブ演奏と映像を組み合わせたライブパフォーマンスを公演した。
デベロッパー事業の売上収益が650億1400万円(22.5%増)、事業利益63億8200万円(111.2%増)、営業利益63億5600万円(94.6%増)。
J.フロント都市開発は保有物件の売却益を計上したほか、J.フロント建装におけるホテル内装工事の受注増加などにより、増収増益を計上している。
決済・金融事業の売上収益は97億9000万円(0.4%減)、事業利益17億1600万円(21.1%減)、営業利益15億5700万円(23.5%減)。
売上収益は、ポイント費の増加などにより減収だった販管費は、グループ内カード集約に向けた投資費用や人件費が増加。その結果、事業利益、営業利益は減益となっている。
通期は、売上収益4370億円(7.4%増)、営業利益520億円(20.8%増)、税引前利益500億円(20.9%増)、親会社に帰属する当期利益365億円(22.0%増)を見込んでいる。
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