LINN CLASSIK MUSICの修理 シーズンⅤ ーその1ー

こんばんは、Tomです。今日の天気は雨のち曇りで最高気温は、23℃でとても過ごしやすい天気でした。やっとエアコンなしで暮らせるようになりましたね。
さて、今日の話は修理ライフで『LINN CLASSIK MUSICの修理 シーズンⅤ』です。ブログの読者の方からの修理を承りました。今回の故障の症状は電源を投入すると『Lo-P』と表示され、その後は動かなくなる症状です。これは、これまで修理の経験がありますので、余り悩まく修理出来そうです。今回はその1で、動作確認とバラシです。

1.修理依頼品のLINN レシーバーCLASSIK MUSIC
これがブログの読者の方から依頼されたLINNのレシーバーCLASSIK MUSICです。これでCLASSIK MUSICの修理は5台目です。

これまでも、故障の症状が『Lo-P』と表示され、その後動かなくなる症状は、過去にも2回ほどありました。

tomtom1ono.hatenablog.com

2.外装のバラシ
これまでの経験で故障個所が想定出来たので、早速ばらして観察します。

やはりスイッチング電源の出口の電解コンデンサが液漏れして基板を腐食させているようですね。

3.動作確認
筐体をばらしてしまいましたが、動作を確認します。

電源をONした直後、通常は『Stby』の表示になりますが、『Lo-P』の表示になり、±30V立ち上がりません。

4.メイン基板を取り出す
それでは、更にばらしてメイン基板を取り出します。

1)チューナーユニットのバラシ

2)フロントパネルのバラシ

3)メイン基板のバラシ

これでメイン基板を取り出せました。

5.故障個所の洗浄
故障箇所は、電解コンデンサの電解液でドロドロになって腐食しています。
そこで、この場所を洗浄します。

6.パターンの腐食の確認
洗浄し、基板のパターンが見える様になりましたので、パターンの腐食箇所を確認します。

7.故障個所の部品の除去
それでは、故障個所の部品の除去を行います。

1)電解コンデンサとジャンパの除去
まずは、スイッチング電源の出口の電解コンデンサとジャンパを取り出します。ここの電解コンデンサが液漏れしたんです。

取り出した電解コンデンサの容量を測りました。この電解コンデンサの容量は1000μFです。
電解液が漏れているのに、コンデンサの容量はだいぶありますね。

取り出した後は洗浄を行います。

2)チップダイオードとチップ抵抗の除去
続いて、チップダイオードとチップ抵抗を除去します。

① チップダイオードの除去

② チップ抵抗の除去

③ 不要な半田の除去

④ 洗浄
部品を取り出したら、また洗浄を行います。

今回はここ迄です。
次回は、メイン基板の腐食箇所を、耐水ペーパーで研磨します。
これにより、レジストが剥がれ、基板のパターンの腐食箇所が現れ、繋がっているのか、断線しているのかが一目でわかります。次回をお楽しみに!