LINN CLASSIK MUSICの修理 シーズンⅦ ーその1ー

こんばんは、Tomです。今日は朝から一日中雨降りでした。の名に一日中雨が降るのは本当に久しぶりです。今年は年明けから雨が少なく、夏場も殆ど雨が降らなかったので、一部では深刻な水不足でした。これで少しは改善されるでしょう。
さて、先日まで、依頼品や自分でゲットしたLINNのCDレシーバーCLASSIKの修理やメンテナンスの記事をアップしていました。そしたら、FBのオーディオグループでお友達のTateさんから、CLASSIKの修理の依頼を受けました。昨日のお昼に到着したので、仕事が終わってから夕方から修理を開始しました。今日から3回くらいに分けて、この修理の記事をレポートします。

1.Tateさんからの修理依頼品
これがTateさんから修理依頼を受けたLINNのCLASSIKです。色はシルバーです。つい先日シルバーのCLASSIKのメンテナンスをしたばかりで、まだそのレシーバーが部屋にあるので、間違えない様に気を付けます。

故障の症状は、『電源は入るが、CDトレーが開かない。』という事でした。Tomは『それならおそらくCDトレイを駆動するプーリーのゴムベルトが伸びているか、切れているのが原因ですね~。』なーんて思っていました。

2.電源の確認
さて、動作確認です。電源ON!

あれ??

表示パネルに何も表示されません。そして、リレーの音もモーターの動作音も聞こえません。
もしかして、ヒューズが切れているのか?

ところが、電源スイッチの横のLEDは、なんだか薄ーく光っています。という事は、ヒューズが切れていないという事です。
これは電源の故障かもしれません。
メッセージでTateさんに、CDトレーの異常の前に、電源が入らない旨、お伝えすると、リレーの動作音の様なカタカタという音がしていた。という事でした。
これは、もしかすると以外に大変な故障かもしれません。とにかくばらして中を確認しなくては・・・・。

3.バラシ
それでは、早速ばらします。

1)TOPカバーのバラシ

中は綺麗ですね

2)チューナーユニットのバラシ
メイン基板のアクセスを良くするために、チューナー基板をばらしまs。

これでメイン基板があらわになりました。

4.コネクタの接点不要の解消
メイン電源が入らない原因の一つに、フロントパネルのコントロール基板とのフラットケーブルの接点不良の可能性もありますので、まずは、コネクタの接点不良解消から実施します。

確認結果、復活しないので接点不良は問題なさそうです。

5.スイッチング電源部の電解コンデンサの液漏れ
続いて、一番多いスイッチング電源の出口の電解コンデンサの液漏れの故障を確認します。

基板のシルクの色が少し変色していますが、電解コンデンサの液漏れ後は見当たりません。

6.電源の確認・・・・ところが
それでは、電源の確認をしてみます。
プローブのGNDはここから取ります。

まずは、メイン電源の30Vから見て行きましょう!

と思って、プローブを当てようとしたら、突然カチッと音がして、メイン電源が立ち上がりました。

7.CDトレイの開閉の確認
なんかの拍子に突然電源が立ち上がりました。そういえば、先日のシルバーのCLASSIKのメンテナンスをしていた時も最初メイン電源が入らなくて、突然入りましたので、おそらく長い間使用されていなかったせいなのかもしれません。
それでは、折角メイン電源が入ったので、CDトレイの開閉の確認を行います。

やはりトレイは開かないですね。
その代わり、CDのキャリッジ付近でカタカタと音がします。

良く見ると、ピックアップユニットのキャリッジを移動させるリニアのギアと駆動ギアがかみ合わずカタカタと音がしてい様です。動画も撮りましたので見てください。

youtu.be

ピックアップレンズの焦点のサーボと、レーザーは動作しています。

何度やってみても、トレイが開く気配がしません。なんだかモーターも回っていない感じです。

8.CDユニットのバラシ
トレイ駆動部のベルトが切れていないか?ベルトが緩んでいないか?の確認を行う為に、CDユニットを取り出す為のばらしを行います。

1)フロントパネルtのバラシ
CDユニットを取り出す為には、フロントパネルが邪魔になりますので、まずはこれを本体からばらします。

2)CDユニットの取り出し

3)トレイの引き出し
トレイの駆動部はトレイの下にあるので、トレイを引き出さないとみる事が出来ません。
そこで、手動でギア回します。
これ迄のタイプはここにギアが・・・・・あれ?ギアが見当たりません。

いろいろ探したら、小さな窓の下にギアを見つけました。でも狭くて大変です。ピンセットでひと山ずつギアを回しました。

なんとかトレイを引き出すことが出来ました。

4)ゴムベルトの確認
トレイ駆動部が見える様になりましたので、プーリーのベルトの状態を確認します。

結果、ゴムベルトは多少緩いですが、しっかりしたベルトで問題はありません。
という事は、駆動モーターが回転していないという事です。

今回の結果から判断するとトレイが開閉しないのは、駆動モーターの信号がキチンと出ていないか、それとも駆動モーターのドライバーがイカレている可能性もあります。
それよりも、全体が不安定であり、メイン電源立ち上がったり立ち上がらなかったりするので、次回は、メイン基板の電源を確認して行きます。
お楽しみに!