「通常を逸脱する量を食うな」という注意書きの裏事情
X(旧 Twitter)に、KKB さんという方の「ホテル朝食バイキングでこの注意書きを見たのは初めて」という tweet がある(参照)。「通常を逸脱する量のお食事をお召し上がりになられる方へスタッフからお声がけさせていただく場合がございます 飲食支配人」というものだ。
「ムチャクチャな量のメシを食うな」というメッセージをことさら慇懃無礼に表現するとこんな感じになるのだろうが、それにしても「お召し上がりになられる」という表現はスゴいなあ(参照)。私がいつもいう「雰囲気のもの」に過ぎない気もするが、その雰囲気さえ壊れちゃいそうだ。
この tweet に かえざくら さんという方が「大食いするなと言う意味ではなく、コッソリ持ち帰りするヤツへの牽制な意味合いなのかな」とコメントしていて、これに 4,000 以上の「いいね(ハートマーク)」がついている。この数字は「鋭い指摘」を表しているのだろう。
ちょっと興味が湧いてググってみたところ、Togetter にこの tweet が取り上げられていて結構な話題になっている(参照)。「この注意書きの背景について様々な憶測が寄せられる」というのだ。憶測は「持ち帰り対策」と「過食嘔吐対策」に大別され、主なコメントはこんな具合だ。
I . 持ち帰り対策
- 母が名古屋市内のとあるホテルで、パンをいっぱい取って持ち帰っている人を目撃したことがあるそうだ。おそらくそういう人に向けたやんわりとした注意なんじゃないかな。
- 大食いはともかく、お持ち帰りされたら困るからなぁ……。
保存する事を考えずに作られた料理が、勝手に持って帰られて何時間後に食べられるかわからないって、普通に恐怖だわ。
II. 過食嘔吐対策
- 過食症(後で吐くような精神の病気)とかトイレ詰まらせるからじゃないの?
- 過食嘔吐の客が満腹まで食べる→トイレで出す→満腹まで食べる→出すの無限ループしてる可能性もあるよなーこれ
なるほどね。持ち帰り対策だけなら「お持ち帰りはご遠慮願います」だけで済むが、過食嘔吐対策も含めると、こんなややこしい注意書きになってしまうのかもしれない。
さらに「日本語だけでなく数カ国語で書く方がいいと思う」というコメントもある。なるほど、中国人観光客ってややもすると食い切れないほどのもの凄い量を皿に盛りたがる傾向があったりする(最近はかなり改善されているが ー 参照)から、この指摘はわかるような気もする。
ただ中国語にする場合は「禁止通常逸脱的大量饮食 」なんて書くよりも、こんな感じがいいかも知れない(出典は こちら )。
そういえば英語でも笑っちゃうようなのがあるから、気を付けなければならない。7年ちょっと前に「朝食バイキング」を "Morning Viking" (朝の北欧海賊)なんて表示してるホテルに泊まったこともあったし(参照)。
まあ、ホテルでの朝食を摂るに当たっては海賊じみた狼藉は働かず、ごくフツーに食いましょうってことでよろしく。
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