Music
今年は例年よりも買った中古や新譜は少なく、強く「今年の1枚」と言えるようなものはなかった。今年は自分で音楽を作ると決めてそれに時間を割いていることもあるし、それに、新しいものを追うだけでなく、今持っているものをもっと聴き込んでみたい気分でも…
最近新譜で購入したがのこのPhilip Jeck(1952-2022)の「rpm」。Philip Jeckは英国の作曲家、パフォーマーで1980年台から既存のレコードをポータブルプレーヤーで再生して、それをカットアップしたりミックスした作品を制作している。僕が彼のパフォーマンス…
このブログを始めた2018年に、古いのMarantzのセパレートアンプを購入して、それまでのピュアオーディオとは異なる方向に進み始めて今年で7年になった。きっかけは、それまでの高解像度、高音質のオーディオの音に飽きてしまったこと。「飽きた」というとな…
最近、CDプレーヤーのトレイによくのるCDが、この「Places」。Büșra kayikçi は1990年生まれのトルコ出身のアーティストで建築家、空間デザイナー。自身のライナーノーツには、 目に見える建築と耳で聴く音楽は統合された不可分な存在であり、音楽を書くとき…
数日前、どうしても会社の税務処理で最寄りの税務署に書類を提出してから銀行へ向かう必要があり、膝を痛めているのでタクシーで行くことにしたのだが…。 以前なら通りで3分と待たずに空車があったがコロナ以後、タクシーの運転手が減ったことと、配車アプリ…
最初聴いた時からずっと自分の中に残る曲というのがあって、このCreamの1967年の「We’re Going Wrong」もそう。最初に聴いたのは、1972年ごろで14歳か15歳のときだった。 その時のことは今でも鮮明に覚えている。買ったのか借りたものだったのか、その記憶は…
JapanのベーシストだったMick Karn(1958-2011)は僕の中ではトップベーシストの一人(後は、Miroslav Vitouš、Lemmy Kilmister、Jack Bruce、Michael Hendersonといった人達)。それに、Mick Karnはベースだけでなく、サックスやクラリネット奏者としても個性…
タイトルの通り、昨年から今年にかけてリリースされたレコードを何枚か買ってみて気になることがある。一言で言えば、パッケージとしての作りが粗雑。2020年ごろまでにリリースされたものには、そうした印象はなかったので、コロナ後のいくつかの要因が絡ん…
日本では元旦の地震の後は大雨による洪水という被害にあった地域があり、世界では対立する軍事組織を壊滅させるために数千台のポケベルやトランシーバーを遠隔操作で一斉に爆破するという、スパイ小説かハリウッド映画のプロットのような現実とは思えない対…
前回の記事の書いたのがイタリア出身の女性アーティストだったが、このCaterina Barbieri (1990 - )も、イタリア出身でベルリン在住のエレクトロニックアーティスト。ボローニャの音楽大学でエレクトロアコースティックミュージックの学位を得ている。そんな…
僕もソフトウエアシンセサイザーやサンプラーで音楽を制作しているが、テクノロジーが音楽に与える影響は大きく、特にクリエイティブな可能性を広げたことで、一人でも多彩な表現が可能となったことは大きいように思う。加えて、可搬性の高いタブレットやラ…
CDを自分でリリースすると、プロモーションというほどのものでもないけれど、アーティスト用のInstagramやYouTubeのアカウントを作ったり、ビデオを制作したりと、あれこれ作業が出てくる。それを全部自分一人でやるわけで、勉強になることも多いのだが時間…
時間が空いてしまったけど、Ear Has No Lid /1 に収録した楽曲について。その前に少し長くなるけど、なぜソフトウェアシンセサイザーをメインに制作しているのかに触れておきたい。 シンセサイザー個人史 最初にシンセサイザーを強く意識したのは、1971年前…
ここのところブログの更新が滞っていたのは、仕事をしつつ、自分のCDのリリースの準備作業に時間を取られていため。ようやくCDプレスも上がり、 bandcamp.comでの登録作業も完了した。2回に分けてその話を書こうと思う。 Ear Has No Lidとは? Ear Has No Li…
米国SHUREの国内代理店の完実電気のアウトレットサイトで、倉庫で見つかったデッドストックのM44G, M44-7等のカートリッジや交換針の販売が開始されるとの記事をオーディオ関連情報のサイトで見て、購入することにした。 M44G, M44-7の価格は、それぞれ17,60…
レコードを濡らした状態で再生するとノイズが少なくて音がよい、というのは昔から一部で言われていて、実際にそうしたアクセサリーが販売されていたこともあった。今回はそんな話。でも、危険な方法なので、以下の注意事項を一読を。 注意・免責:本記事で紹…
また、1960年代の音楽のCDについて。カケハシレコードのCDバーゲンは続いていて、1枚700円以下で色んなものが出てくる。今回入手したのはこの3枚。 前回も書いたが、1960年代の音楽の魅力は「無垢で自由な精神の発露」にあって、ロックがビッグビジネスにな…
少し前に、Appleが選択したポピュラー音楽ベスト100という企画あったけれど、2000年までのいわゆるオールドロックの類はチャートにパラパラとあるだけで、名前を知っているだけか全く知らないものが多かった。元からそうだが、いかに自分がメインストリーム…
普段、仕事をするときや音楽制作をするときはFostexのデスクトップスピーカーを使っていて、それなりに良い音で気分良く過ごせている。音楽制作でも、最初の段階では、細部の表現よりも低音が効いている音をスピーカーで大きめに鳴らしながら、いろいろ試行…
最近リリースされる作品はCDとレコードが同時にリリースされる、あるいはカセットまでリリースされて、多様なフィジカルメディアが選択できるのはいいのだけど、インフレと為替レートの影響もあって価格が高騰している。 いつまでも昔ながらのLP1枚 2,500円…
最近、このGodspeed You! Black Emperor の「Yanqui U.X.O.」のアナログ盤2枚組を入手したのでその話。僕が2000年過ぎに最初にポストロックというジャンルを意識するきっかけは、このGodspeed You! Black Emperorという名前のカナダのグループだった。 日本…
少し前にライブの映像を見てから注目していたclaire rousay、 ニューアルバムの「sentimentl」は高い評価を得ている。全体のトーンは、そのライブと同じように声やフィールドレコーディングを含むアンビエントなサウンドに、ソフトでフォーキーな彼女の低い…
最近、仕事中によくストリーミングで聴いているのが、このアルバム。 もう30年以上前の話。僕は運転免許がないので自分でアメリカで運転したことはないが、現地のコーディネーターが運転するクルマで取材先のカンファレンスの会場まで移動したことは何度もあ…
最近、カケハシレコードで、1960年代〜70年代のスウェーデンのヒッピーグループ、「Harvester(International Harvesterから名前を縮めたもの)」の中古CDを購入して、聴きながらいろいろ思うことがあったのでその話を。 僕が最初に「International Harveste…
相変わらずCDを買っている。別に前衛ばかりでなく、オールドロックのCDも。少し前にもカケハシレコードのサイトで バーゲンをしていたので、500円から800円くらいものばかり少しまとめて買ってみた。 MUSIC MACHINE/TURN ON (2007 remaster) Music Macchine…
これも最近YouTubeでよく見ているものの話。ひとつのことをずっと追求し続ける、やり続けるというのは、簡単なようでいて難しい。好きなことであってもそれを続けるていくには、ある種の胆力のようなものが求められる。普通は、どこかでそれを諦めたり、やめ…
年齢を重ねるごとに耳鳴りが気になる。それは、ライブハウスで大音量のバンドを見た後の帰りで耳がずっと「キーン」と鳴っている状態が24時間続くようなもの。最初の頃は左耳だけだったが、今では右耳の側も同じ状態で、疲れが溜まったりすると、「ガサガサ…
bandcamp.comやYouTubeは新しい音楽を発見する場所として自分の中で定着しつつある。今回紹介するのは、英国ニューキャッスルを拠点するとトリオのBad Amputee(「酷い四肢切断」の意)。バンド名からはノイズかハードコアバンドを思わせるが、これが、まる…
最近オーディオの記事を書いていないが、夜はMarantz 7で相変わらずレコードやCDをかけて聴いている。パワーアンプは70年代後期の中堅パワーアンプのModel 3250。これは抜け良いサウンドで気に入っているのだけど、左チャンネルのボリュームにガリが出始めて…
最近よく聴いているKali Maloneの新しいアルバムの話。 あるアーティストの作品を聴き続けていて、ある時、それとは離れた存在と思って聴いていたアーティストとコラボレーションで結びつくことがある。同じ人間が聴いているわけだから、何らのベクトルが似…