登録サイトをロボット型検索エンジンのクローリングの基点にすると共に、登録サイトが優先的に表示されるようなアルゴリズムを組むことにより、検索結果の精度を向上させる取り組みが成されています。と紹介している。つまり、もし仮にケータイlivedoor でのSEO を検討する際にはまずディレクトリ登録(≒Jリスティング社の「Jエントリーモバイル」)から、という話だ。
さて、明らかな間違いが次の「モバイル検索連動型広告について」の章に含まれている。いささか長くなるが、当該部分を引用する。
モバイルにおいてはロボット型検索エンジンのみの場合、前述の要因の影響で検索結果として不十分なものになる可能性が高い状況です。そこに対する解決策として利用されているのが、ジェイ・リスティングの検索連動型広告であり、ペイドインクルージョンという手法です。うーん……。ペイド・インクルージョン(Paid Inclusion。Pay for Inclusion、略してPFI ともいう)とは、クローラーによるデータ取得が難しいサイト(例えばCGI を用いたECサイト)などを対象に、有償でWeb ページのデータを検索エンジンのインデックスへ格納するサービスを指す。山田氏が書くような「PCの世界においてはタブー視されている手法」ではなく、クローラーの性能が低かった時代にはそれなりの意味を持つサービスであった。ただし、必ずしも検索結果における上位表示を保証するものではない、という点を認識しておきたい。クローラーの性能があがり、かつ、まっとうなSEO の知識に基づく検索エンジンフレンドリーなサイト構築が普及してきた昨今ではほとんど顧みられることがなくなりつつあるプログラムといってよい。
ジェイ・リスティングの検索連動型広告では、事前にクライアントが購入するキーワードとそのサイトの関連性を審査しています。その審査を経た広告を検索結果の上位に混ぜ込むことで、検索ワードと関連性が高い検索結果としての広告を提供することに繋がっています。(強調は筆者)
ということで、上記のように「広告を検索結果の上位に混ぜ込む」というのはペイド・インクルージョンとは本来関係がない。混ぜ込む先はインデックスであるべきで、検索結果へダイレクトに「混ぜ込む」のはまた別の話だ(要は中国における百度の検索結果などと同一、という理解でよいだろうか?)。それはモバイルであっても「タブー視される手法」だろうと考えられるし、広告は広告として判別可能な形で掲載するのがのぞましいのではないだろうか。
意図的に話を混同させているのであればたちが悪いが、心からそう思い込んで書いている可能性もあって判断しがたい。思い込みで書いてしまったのであれば、早期に訂正されることをおすすめする。検索結果ページの表示形式についても(筆者の理解したような手法であるならば)再考されるべきかと思う。