日経不動産マーケット情報は、ビーエーシー・アーバンプロジェクト(本社:渋谷区)の協力を得て、東京・大阪の主要商業エリアにおける2024年第2四半期(4月~6月)の店舗賃料調査を公表した。
■東京・大阪の主要商業エリアの賃料・募集件数の推移(2024年第2四半期)
フロア区分 | 銀座 | 表参道 | 新宿 | 渋谷 | 心斎橋 | |
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募集賃料 (円/坪) |
全フロア | 37,020 | 46,287 | 33,337 | 35,641 | 20,645 |
1F | 64,394 | 62,575 | 45,913 | 48,004 | 30,050 | |
1F以外 | 32,564 | 38,050 | 30,721 | 34,142 | 18,219 | |
募集件数 | 全フロア | 357 | 370 | 160 | 152 | 307 |
1F | 44 | 114 | 29 | 22 | 49 | |
1F以外 | 313 | 256 | 131 | 130 | 258 |
2024年第2四半期は、前期に続いて店舗空室の消化が進み、賃料も伸長している。募集賃料、募集件数がともに低下しているエリアが多いが、いずれも単価の高い好条件の物件の成約が進んだためであり、良好な市況が続いているといえる。
好調の要因は、主にインバウンド旅行客の旺盛な消費力にある。銀座エリアでは、ラグジュアリーブランドが市場をけん引している。表参道エリアや心斎橋エリアでも、ラグジュアリーブランドの強さは目立つ。加えて、アニメなどのポップカルチャーに対する旺盛な需要も追い風となっている。
主立った商業施設はすでに満床であることも多く、プライムエリア以外の店舗や2階以上の店舗でも高い賃料での募集がみられるようになってきた。需要が高いエリアの店舗賃料は高水準での推移が予想されるものの、供給が追いつかず、エリアによっては品薄感が強まっている。