19 魂の絆
自叙伝『囁きに耳をすませて』今日の話は、ちょっと長いです。
しかも"閲覧要注意"部分……あるんですよぉ。(^_^ ;)
第三章 “わたし”を生きる
19 魂の絆
「学校はな、建物でいうたら基礎と屋台骨を造るようなものや。
何でもそうやでぇ。工学部出たからいうて俺らの会社の新卒でもな。
な~んにも役には立たん。
現場で実際の建築に関わって少しずつ応用していくしかないんや。
まっ、免許取ったんやから大したもんや」
ある日、ぼやく私を諌めるように恋人の邦夫が言った。
『基礎造りだけなら専門学校なんて呼び方は…』などと反論しても、
彼の答えが『世の中そんなもんや』で終わるとわかっていた。
実際、邦夫の言う通りなのだが、彼の前では赤裸々な自分でいたかった。
「まぁね。けど、がっかりして。
なんや免許の曖昧さに恐れ入ったわ。
何でもそうやけど、私、熱中して期待を膨らませすぎるんかなぁ」
「まっ、それが、お前のええとこや。
ふつう40歳過ぎて学校行くか?
勉強内容見てたら、ほんま、ようやるなぁ思うわ。
だからな、自己流のお前にしかできない治療法を確立したらいいんや。
鍼で良くなったっていう話けっこう聞くし、
意味のないことやったら国家試験にはなれへんて」
邦夫がもっともな慰め方をした。
私は拍子抜けして笑った。
いつもそうだ。
彼は心が混沌としている最中にやって来て、
単純で大雑把な助言に終始する。
そのおかげで肩の力を抜くことができた。
コーヒーショップの経営やポップライター、セールスなど、
私は能動的な人生を歩んで来た。
アイディアから作業、売り込み、アフターフォローを包括的にこなしたことで
独創性に富んだ自信家になり、連携の緩慢な組織や、
保守的な体制に苛立ちを覚えるようになっていた。
一方、ゼネコン勤務の長い邦夫は、受動的な人生を歩んでいた。
図面通りに建物を完成させるのが仕事なので、
アイデアの枯渇や、複雑な人間関係に悩まされることはない。
下請け業者との単価交渉と安全管理に留意すれば、
それなりの生活は保障されるわけだ。
それが新人の育成パターンにも現われていた。
失敗こそが生きた教育になるという考え方で、
とりあえず役割りを与えて任せてみるらしい。
大企業の体力といえばそれまでだが、
即戦力を必要とした私の指導方針とは大きな違いがあった。
邦夫と出会ったのは19歳の頃だ。
勤務先のショッピングセンターを施工したK社の監督補佐で、
建物の定期的なメンテナンスや、部分改装のたびに
事務所で顔を会わせていた。
人懐っこく穏やかな邦夫だけに好感は持っていたが、
異性として意識していたわけではない。
その頃の邦夫は新婚で、私はタイ人と恋愛中だったからだ。
日本初のショッピングセンターとあって、
その運営や管理は手探り状態だった。
だからこそレタリングを習っているというだけで、
私のような新人がPOPライターに専任されたわけだ。
それは建物の管理や企画を任された、同期入社の岡本にしても同じだった。
大学の文化祭実行委員から、いきなり集客の企画を練る必要に迫られたわけで、
私たちは必然的に同士となった。
頻繁に催されるイベントの予告掲示や、ショーの舞台造り、
店内装飾の思索と実行には互いの知恵や特技が欠かせないからだ。
もっとも迷子の呼び出しやタレントの接待、お茶汲みなどの雑用もこなした。
スタッフ総出のアットホーム的な管理事務所といえば聞こえはいいが、
採算ペースが暗中模索だったからに他ならない。
販売促進に関わる活字の大半を手書きで賄い、
テナントにポップ広告のサービスを提供するのが私の仕事だったが、
時には邦夫が関わる改装工事用の断り書きや、
工事のために仕切られた壁面に絵を書くことさえあった。
同僚の岡本と一緒に店内を見回っていて邦夫に出くわすと、
私たち三人はよく一緒にコーヒーを飲んだ。
テナントに見られても作業服姿の邦夫なら打ち合わせに見えるし、
施工主側の私たちにすれば、委託業者が相手だとリラックスできたからだ。
貴洋と結婚した後も、邦夫はコーヒーショップの常連客に過ぎなかった。
同僚だった事務所の岡本と来ることもあれば、
ゴルフ場の女性支配人と立ち寄ることもあった。
噂ではその女性と不倫しているようだった。
スリムなボディにミニスカートがよく似合ってはいたが、
どう見ても邦夫より年増で気の強そうな女性だった。
中睦まじい2人を眺めながら、邦夫の女性観を疑ったものだ。
時が経ち管轄する現場が変わると、
邦夫がコーヒーショップに立寄ることは稀になった。
数年ぶりに店で会ったとき、
邦夫はよちよち歩きの私の息子に目を細めたものだ。
それ以来、邦夫を意識することはなかった。
飛び込みのセールスに明け暮れ、夫婦間の確執に悶々としていたからだ。
離婚して5年ほど経ったある日、
私は抜け殻状態で友人の須藤と電車に揺られていた。
集中力を養う『特別セミナー』なるものに参加した帰りで、
3日間というもの一睡もしていなかったばかりか、
気合のかけ過ぎで声を嗄らしていた。
「岡谷ちゃん、あの人、ずっと見てるよ……」
須藤が朦朧としていた私の膝をつついた。
その視線の先に邦夫がいるではないか。
驚いて微笑んだ瞬間、彼が隣に座っていた。
「どうしてたんや!」
邦夫が、探しあぐねていたかのように言った。
一瞬、戸惑った。
彼の感極まったような言い方が意外だった。
「いやぁ朝倉さん、お久しぶり。
ああ、知りはれへんわね。私、離婚したんだわ」
やっとの思いで声を絞り出した。
「ああ、聞いたわ」
とっくに承知とばかりに邦夫が微笑んだ。
「誰に?」
「久しぶりにコーヒー飲み行ったときな、マスターから」
邦夫は親指を立てて見せた。
「えぇ! あの人が自分で?」
邦夫が店に来るたび、私との会話を妨害するように振舞っていた貴洋が、
よりによって彼に離婚を告白するなど信じられなかった。
もっとも貴洋の態度は彼だけに向けられたものではない。
地位や技量のある男となれば、私との会話を楽しむ客との間に
割り込んで自分をアピールする。
それはジェラシーなどという可愛いらしい反応ではない。
妻の雄弁さを封じることで店主の威厳を示そうというのだ。
そんな貴洋のことだ。
邦夫にプライバシーを暴露して
彼との関係を強固にしようと思ったのかもしれない。
「店に女の人がおってな。
パートさんじゃない雰囲気やったし。
変やなぁと思てたらマスターが俺を店の裏に呼んでな。
実は離婚して、あれは新しい嫁さんやねんっていうもんで、
びっくりしてなぁ……」
思った通り、貴洋は邦夫に嫌われたくなかったのだ。
「あ、そう……あの女性、店に出てたんだ。
なるほど、朝倉さんには言っておきたかったんだ。
すぐにわかることだもんね」
それだけ言うと電車が目的地に到着した。
私は咄嗟に名刺を渡していた。
話したいことは山ほどあるような気がした。
「あん人、誰ね」
電車を降りるなり須藤が聞いた。
「ああ、昔からの知人……」
すまして答えた。
「なんの、ただの知人じゃなかろ?
あん人、私を突き飛ばして座ったとですよ。
怪しかね……俊ちゃんのいい人だったりして」
ギョッとした。
「ほんまに、ただの知人やっちゅうのに。
まっ、兄貴のように慕ってはいたけど……」
慌てて釈明すると、須藤はいかにも納得したような表情になった。
しかし、私は反って須藤に触発されていた。
彼女の直感が未来を見通すと知っていたからだ。
その夜、朝倉の真剣な表情を思い返していた。
互いが家庭持ちということで気持を押さえ込んでいたのだろうか。
しかし今、どうして邦夫と再会する必要があるのか。
ん?……意識の法則で引き寄せた?
だとすれば、思い当たる思考のプロセスがあった。
その頃の私は精神世界に没頭していた。
本格的な瞑想に取組む一方、シルバー・バーチの霊訓や
エドガー・ケーシーを読み漁り、チャネラーを通して現われる、
バシャールという高次の意識的存在に心酔していた。
何かといえばキツネや悪霊のせいにする日本の霊媒師と違い、
西洋諸国のチャネラーたちは肯定的で善意に満ちていた。
彼らはユーモアや親しみを込めて人生を肯定的に創造する意義を語ってくれる。
その力強さや、愛の大きさは宗教をはるかに超えていた。
戒律や罰によって人々を縛るのではなく、
ただ無条件の愛を放っていたからだ。
しかし、ケーシーの著書である『性と霊魂の旅路』という本だけは、
読むたびに自分を疑わなければならなかった。
神聖な書物にも関わらず、集中すればするほど
性的な欲求が起こったからだ。
初めてそれを感じたとき、心を汚されたような気がして本を閉じてしまった。
異性とは遠ざかっていたが、よりによって
霊的な書物を読んでいる最中に欲情するなど耐えられるものではない。
試しに日を改めて何度か読み直したが結果は同じだった。
気分転換にヒンドゥー教のタントラに関わる本を読みはじめた。
チャクラの根源的な働きが知りたかったからだ。
すると霊的な書物が欲情を誘発する原因が解った。
瞑想によって得られる高次の至福感と、
性的エクスタシーは、感受する回路を共有していたのだ。
目からうろこの心境だった。
祓っても生じる欲情もだが、たまたま手にした書物で
答えを得られた不思議に鳥肌が立ったほどだ。
ヒンヴー教では女神の持つ性力こそが宇宙を成り立たせる根源的な力で、
人類の救済はそれによってなされるとする。
性力を支配するには、チャクラのひとつにいるとされる
シバ神と体内の性力を合一するヨーガの方法があり、
真言を唱えて性交しながら女神を崇拝するという。
しかし、その前に自慰行為によって性欲を燃焼させなければならない。
オルガスムスに囚われていては、高次のエクスタシーが得られないらしい。
彼らにとっての性交は祈りであり、エネルギーの増幅手段でもあるという。
わいせつ感を超越した崇高なセックスとは、どのような感覚なのか。
それを体験したい衝動に駆られた。
だが日本人の概念ではヒンヴー教の一派のようなわけにはいかない。
快感を拭えたとしてもセックスには恋愛感情がつきものだろう。
好きでもない男とセックスなどできるはずもない。
第一、病気に感染でもしたら本末転倒ではないか。
だが、仮に好みの相手がいたとしても、
しがらみのないセックスなどありえるだろうか……。
そんな思いを秘めていた頃、友人の須藤が鹿児島から出て来た。
2週間の予定で自然化粧品の研修を受けるためだった。
私たちは京都の明神宅に通いつめた。
新参者は親キャプテンの傘下で活動することがルールだったからだ。
研修のカリキュラムを消化すると、
明神から特別セミナーへの参加を促された。
それは名刺や爪楊枝で割り箸を連続切りする技の習得。
厚紙に書いた文字を透視する訓練。
膨らませた風船に箸を通すという、集中力を養うための三種類の特訓で、
スポーツ界の著名な選手や、アスリート、企業のオーナーなどにも
人気のプログラムだということだった。
過剰な読書で頭が混沌としていた私には、願ってもない内容に思えたものだ。
セミナー会場に入ると、最初に講師陣による
デモンストレーションが行われた。
割りばしの両端を2人の講師がそれぞれに支え、
1人が名刺を持って立っていた。
すぐに照明が落とされ、スポットライトに照らされた
ステージが浮かびあがった。
講師たちは気合い入れ精神統一を図った。
すると、名刺が刃物になったかのように
つぎつぎと箸を切断していくではないか。
みごとな連続技に参加者全員が拍手喝采したのはいうまでもない。
割りばし切は、臍下丹田に力を入れて45度の角度で切り込む。
その場合、腕力に頼ると名刺が折れ曲がり、
指先が箸に当たれば裂傷を負ってしまう。
名刺を持った手もろとも、身体全体を瞬時に落とすのがコツらしい。
そうはいっても実際にやってみると至難の業だった。
格好良さに感動して楽しめたのは1、2時間だ。
さらに連続20回という条件をクリアするのは並大抵のことではなかった。
10数回まで連続して切れたとしても、
20回までに失敗すれば振り出しに戻るからだ。
何千回もの屈伸で膝が痛み、裂傷で指先が腫れあがる頃には
猜疑心との戦いが始まる。
いい歳をして、なんでこんなことやってんだろう。
かくし芸のひとつに過ぎないじゃないか。
三日三晩、一睡もせずにぶっ通す意味なんてあるのだろうか。
そうやって反撥することで自分を慰めるわけだ。
不眠不休2日目の夜、係員に断って洗面所に向かった。
汗だくの顔と血まみれの手を洗うつもりだったが、
なぜかホースで頭から冷水を浴びた。
すると不思議に邪念が吹っ飛び、頭の中が空っぽになった。
脳が、思考を停止した感じだった。
「岡谷、いきます!」
会場に戻るや否や、私はただ一点を見つめて切り込んでいた。
肉体は名刺のように軽く、割り箸は異様に太く見えた。
切り込む角度がクローズアップされ、
まるで制御されているかのように肉体が上下運動を繰り返した。
突如、講師の手が伸びてきて握手を求めた。
事は、一瞬で終わっていたのだ。
目標を達成すると、周囲の人々の苦闘が愛しく思えた。
私は挑戦者に寄り添うことにした。
そばで念を送れば彼らのパワーが増幅されるような気がしたのだ。
もっとも時間の経過と共に次々と達成者は現われたが、
最後に残った50歳過ぎの小母さんが、今にも泣き出しそうに私を凝視した。
「大丈夫、できるよ。必ずできる」
思わず彼女を強く抱きしめていた。
「みんなで念を送ろう!」
誰かが言った。
その迫力に奮い立ったのだろう。小母さんは涙を拭い、
覚悟を決めたかのような深呼吸をして一気に切り込んだ。
愛のパワーが充満する会場に小母さんの気合だけが響き渡った。
「ウォー、やったー!」
喝采が小母さんを包んだ。
それを機に、百数十名の参加者全員が代わる代わる抱き合った。
苦しさと戦うことで、個人レベルの価値観や優劣が消え去っていた。
その夜、大広間は消灯され全員が大シャバアサナーに入った。
大の字に寝転ぶことで筋肉を弛緩させ
内なる自己を見つめるヨ-ガのポーズだ。
私は視界に広がるオーロラのような紫色に感激して泣いていた。
紫色は眉間の中央に位置するチャクラの色だ。
それはまた第三の目で宇宙との交信ポイントだけに、
祝福を受けているような気がした。
必要な時に、必要な人や物に恵まれた感謝の念が沸き起こっていた。
集中力を高めるための訓練で、私は多くの教訓を学んでいた。
固定観念に縛られないこと。
心を解き放つこと。
無心になること。
そして、自分を愛するように人を愛することだ。
肉体に存在する七つのチャクラの作用に目覚め、
無心や愛の力を学んだセミナーの帰り道で偶然にも……。
いや、この世に偶然ということはない。
邦夫とは、逢うべくして再会したに違いない。
何週間か経って邦夫から電話があった。
私は迷わずデートに応じた。
彼とならセックスも楽しめるような気がした。
男女の関係になっても価値観を押付けるタイプではないことや、
貞節を守るほど堅物でないことも知っていた。
夕方、邦夫と門真の駅前で待ち合わせ、
食事をしながら思い出に耽った。
知人として10数年が過ぎ、更に5年という空白の時を超えてもなお、
私たちの間には不思議な安堵感が漂っていた。
邦夫は当時と少しも変わってはいなかった。
大柄なわりに物腰が軟らかく、話し方や表情がおっとりとしていて
気が休まるタイプなのだ。
「いくつになったって?」
邦夫が聞いた。
「あの頃は子供やったのに38歳。
朝倉さんは10歳年上だったよね。お互い、信じられへんね」
「変われへんなぁ。けど、びっくりしたわ。
マスターに離婚したって聞かされて。
まさか本人に居場所を聞くわけにもいかんしなぁ」
邦夫が嬉しそうに目を細めた。
「そらそうやわ。聞いても言うわけないやろうけど。
ところで、なんで電車に乗ってたん、珍しいね」
「ああ、免停になってな、門真の教習所に行ってたんや。
けど、良かったわ、まさか門真に住んでるやなんて、
免停にならんかったら、逢えるはずないもんなぁ」
邦夫の告白めいた言葉に動揺した。
だが、あのスリムな小母さんとはどうなっているというのだ。
まぁ、いいか……。
「ほんま、あんな時間に電車で逢うやなんて……。
運命かな?」
実際、私はそう思っていた。
離婚後に移り住んだ場所なら邦夫に遭うことなどあり得なかった。
門真駅近くの物件は販売意欲を保つ手段として購入したものだが、
まさか邦夫が、その沿線上で暮らしているなど知る由もなかった。
食事が終わると大胆にも邦夫を自宅に誘った。
彼とは性を交えるために再会したとわかっていた。
罪悪感はなかった。
むしろ理性や体裁の根源である顕在意識を
黙らせる好機だと思っていた。
直感を大切にする自分が逞しくさえ思えたものだ。
人肌のぬくもりが心地良かった。
邦夫は逞しい肉体をしていた。
身長は180㎝くらいだろうか、骨太で肉づきもいい。
女など、その強靭な腕に抱かれるだけで降伏せざるを得ないほどだ。
しかし肌は女のように滑らかで、
どこか懐かしい植物性の布のような匂いがした。
邦夫が耳元で何度も「愛してる」と呟いた。
なぜ?……私のことなど何も知らないのに。
私もだ。
邦夫の何を知っているのだろう。
愛などという深淵な関係でもないのに…。
漠然とそんなことを思った。
しかし理性は溶けていった。
肉体が本気で邦夫を求めはじめたのだ。
私たちはオスとメスになっていった。
オスは愛撫しながらメスの反応を伺い、
メスは悦びに震えて声をあげた。
まさに征服されることを望んでいたかのように。
やがて、オスとメスは繋がった。
その瞬間、邦夫の……。
いや、違う。
その肉体の記憶が蘇っていた。
遠い昔、私たちはこうやって抱き合っていた。
私は、女だった邦夫を抱いていた。
植物性の、麻布のような香りに包まれた瞬間、
懐かしさと愛しさで胸が締めつけられた。
この愛する女を抱きしめ、私は彼女の上で幾度も果てたではないか。
しかし今、私は女の肉体を持っていた。
しかも、悦楽の波に身をゆだねながら精液の放出を求めていた。
自らの子宮に邦夫のそれを迎え入れたいと心底、思った。
充血して膨れ上がった膣が精子を求めて激しく痙攣していた。
次の瞬間、互いの性器から熱いものが噴出し、
混じり合い、肉体が弛緩した。
性交の何かを初めて味わったような気がした。
男と女の聖なる融合の瞬間を、これほど美しいと思ったことはない。
邦夫が私を見つめながら満足げにタバコを燻らせていた。
不思議な気分だった。
互いが若い頃に結ばれたなら、これほど情熱的に交われただろうか。
「私のこと何も知れへんのに、なんであんなに愛してるって言うの?」
魂の話など絶対に信じないであろう邦夫だけに、
蘇った過去世の記憶を棚上げして、わざとらしく聞いた。
「愛してるからや」
呆れたように邦夫が言った。
「だから、何を根拠に愛してんの?
私、朝倉さんのことほとんど何も知らないんよ。
それやのに突然、ほんま、再会した瞬間、
セックスするんだぁって思ったわけ。
おかしいよね。
ハレンチな奴っちゃと思った?
まぁ、私なりの理由はあったんだけど、
その話はややこしいから置いといて。
愛してるって言葉に驚いたわ……変かな?」
最初のデートで誘っておきながら、奇妙な理屈を並べた。
「あのな……お前のことは子供の時から知ってるし、
ずっと好きやったんや」
「子供のときから?……ああ19歳の。
そりゃ29歳の朝倉さんから見たら子供やわね。
けど、そのわりに2、3年もしたら誰かさんと浮気してたやんか。
お揃いでコーヒー呑みに来てたし。
私にすれば、へぇ、あんな人が好みなんだってなもんだわ。
朝倉さんを知らないんだからね。
セックスのときは誰にでもいうんかなぁ思て…」
「よく言うよ。お前こそ、なんで岡谷なんや。
岡谷と結婚するって聞いたとき、俺ほんまびっくりしたわ。
なんでまた、岡谷なんかと結婚したんや」
「いゃぁ、今更、聞かんといてよ。
朝倉さんだってそうやんか。
出会ったときに新婚さんだったくせに」
互いにやり返しながら、私たちは再び抱きしめあっていた。
すると、またしてもフラッシュバックが起きた。
過去にも同じように言い争った。
そして婚約だった彼女が、自殺した。
男だった自分が不義理を働いた気がした。
そう!……浮気したんだ。
ショックで頭が真っ白になった。
なんという再会なのだろう。
今生での過ぎ去った日々は、どんな意味を持つというのか。
「けど、お前が岡谷と別れたからこそ、
こうやって愛し合うことができるんや。
ほんま、嬉しいわ」
真顔の邦夫が妙に眩しかった。
立場こそ入れ代わっていたが、かつての愛人の無邪気さが表れていた。
「まぁね。なんといっても、私は独身やし……」
そう皮肉ると、邦夫はバツの悪そうな顔になった。
「ハハハ……別に気にしなくていいよ。
結婚生活が続けられるなら、それに越したことはないし」
独り身の気楽さを満喫していた私は、
物分りのよさを強調するように言った。
だが内心、動揺は収まる気配がなかった。
蘇った過去生の記憶が、あまりにも鮮烈だったからだ。
ということは……。
性的好奇心が邦夫を惹きつけたという解釈は早合点で、
実はカルマを返済するために再会したのかもしれない。
そんなバカな……。
だとしたら、どうする……。
その日から一週間ほど、私は夢遊病患者だった。
食べたのか? 仕事をしたのか? 眠ったのか?
過去世なのか錯覚なのか、夢なのか現実なのか。
思考が混乱を究め、記憶が曖昧なまま過ごしたようだった。
やがて冷静さを取り戻し、
このドラマチックな一連のプロセスを思い返してみた。
エドガー・ケーシーの本で生じた欲情。
チャクラのシステムと、その回路の知識。
特別セミナーで習得した無心の境地。
その帰り道での再会。
須藤の直観的冷やかし。
積極的に誘った…あり得ない自我。
私たちはかつて、男女の過去世を共有した。
時代背景や、場所などの詳細は不明でも、
それだけは確信があった。
だとしたら……ああ、光よ。
今度は私が試されるのですね。
未来のない関係だとわかっていながら、
邦夫を一途に愛するのでしょう?
それも情愛に囚われて、自分を見失うか否かというテストつきで……。
邦夫と再開した後も、私は精神世界に浸りきっていた。
過去生のしがらみを棚にあげておきたかったのかもしれない。
物の本によれば森羅万象の全てに波動があるという。
周波数が合わなければ聞けないラジオのように、
人との出会いも波動が決め手となる。
類が友を呼ぶという現象だ。
波動は一部の人を除いて見たり感じたりはできない。
気でありオーラだ。
その質は在り方で決まる。
千回にも及ぶ輪廻転生を繰り返したとされるキリストは、
完全に拡張した細やかな波動を持つ10次元の魂だと言われる。
つまり光の存在だ。
ふつうの人々は、三次元という立体的な空間で
立体的な構造物や物に囲まれ物質に依存して暮らす。
言いかえれば固まり(物質)の中で固定観念を頼りに生きている状態だ。
たとえば「ピアノは楽器だ」と思い込んでいる。
すると、7オクターブあまりの音色しかイメージできない。
音階を際限なく辿れば、音ではなく色が見えることを知らないわけだ。
音も波動だ。
際限なく音階を辿るということは、しだいに波動が細かくなって
ついには光の色として存在する。
それは人の意識の進化過程に似ている。
ネガティブな意識は振動数が粗く収縮して固まる。
つまり、自我と物質に囚われた人生を送るということだ。
一方、ポジィティブな意識は振動数が細かい。
それは拡張してスペース(空間状態)をつくる。
拡張した意識(波動)はどこにでも浸透する。
全てのものと一体になった感覚を得るわけだ。
全てはひとつ。
それが悟りを得た者の波動。
キリスト意識が光といわれる所以らしい。
全てのものと一体になった感覚……。
それを体感したことがある。
桜島の温泉で瞑想の岩に座っていたときのことだ。
私は空気であり風になっていた。
流れ落ちる水になり、海そのものになっていた。
どう表現すればいいだろう。
意識が分子レベルになって拡散したような。
いゃ、違う。
意識が巨大になって自然界に浸透した感覚だった。
あれが悟りの状態だったのだろうか。
以来、アインシュタインやホーキング博士など
物理学者の本も読み漁った。
神秘体験を含めてオカルティックな現象だけに囚われないためだ。
だが、なんとなく理解できたのは、宇宙が無酸素、無重力で、
ブラックホールやホワイトホールが存在することくらいだった。
高エネルギーの放射線が飛び交い、
マイナス270度とも言われる絶対零度の環境はまだしも、
量子的なゆらぎ、空間のゆがみなどについては想像すらできなかった。
物理学者はそれらを立証しようと難解な数式を羅列していた。
しかし本当のところ、宇宙の真実など誰も解ってはいないように思えた。
アインシュタインの相対性理論を否定したホーキング博士でさえ、
あとがきには『近い将来、自らの理論が否定される日が来る』と
結んでいたからだ。
ふと思った。
年間に2兆1000億もの予算を投じて、
たかだか400㎞上空に宇宙ステーションを造ったからといって、
宇宙の何が解るのだろう。
それより念波天文学に力を入れるべきではないだろうか。
なぜなら、人が繰り返しイメージすることは現実化(物質化)する。
空想漫画の宇宙船や鉄腕アトムがそれだ。
地球上では多少の時間を必要とするが、次元が変われば瞬時にだ。
臨死体験者は言う。
「思っただけで会えるし、そこに行ける。思考は瞬時に現実となって…」と。
彼らの言う『思うパワー』を軽視してはいけない。
それは波動であり念波で、宇宙創造のカギを握る
超微粒子かもしれないからだ。
阪大の関教授によると、念波は素粒子よりも小さい
幽子という物質の集合体らしい。
幽子を研究すれば、幽霊の実体にも迫れるそうだ。
いっそホーキング博士と関教授がスクラムを組んだらどうだろう。
自前の想念エネルギーを信じて、
2人で意識をトリップさせたら宇宙の謎が解明できるかもしれない。
いや、その前に優先すべきは人体の研究かもしれない。
私を含めて幽体離脱の体験者は大勢いるし、
臨死体験に共通するプロセスと意味を解明することが肝要だ。
人の意識を研究すれば、気やオーラが
超微粒子のエネルギー物質であることも解る。
そうなれば臨死体験者の話を、
脳が仕組んだ妄想説だと決めつける医師も減ることだろう。
さらに脳神経の専門医たちが精神病を分類し、
そのいずれかに当てはめたくて仕方がない現状を打破することができる。
その点、西欧諸国には研究熱心で謙虚な医師たちが多い。
古くは心理分析の先駆者であるユングや、フロイト。
近代ではエリザベス・キュプラー・ロス博士のように、
『死』をテーマにした研究に生涯をかける医師もいれば、
前世療法を推進する医師もいるほどだ。
そのひとりであるホイットン博士の輪廻転生説に共感し、
眠りに入る前の時間を瞑想に費やしてみた。
転生の記録が保存されているというアカシックレコードを読み解くためだ。
しかし信念不足のためか「天の聖所」には至れなかった。
目を閉じた視界には、風景や人物などの映像ばかりが現われては消えた。
人物は自分だという自覚はあるものの、瞬間的な映像ばかりで、
場所や時代背景などは見当もつかなかった。
仕方なく、本格的な瞑想教室に通いはじめた。
誘導者を介すれば過去生の断片的な映像が
繋がるかもしれないと期待したのだ。
誘導瞑想の個人レッスンが始まると、3度目で離脱した。
呼吸を調えるや否や、腹部から起こった電磁波のようなエネルギーが
背骨に沿って上昇し、無の境地に誘う教師の声が遠ざかった。
頭頂から何か大切なものが抜ける。そんな感じがした。
恐ろしくはなかった。
もう一度、光に遭いたいと期待していたからだ。
だが、そこはオレンジ色の空間に過ぎなかった。
わずかな濃淡こそあったが、上下、左右、
見渡す限りのオレンジ色が続いていた。
ふと、自分を疑った。
視界が360度あったからだ。
この、見ている部分は目なのか?
いや、目なら後ろが見えるはずもない。
身体全体が目?
ショックで冷や汗が流れた。
その汗を拭おうとして更に驚愕した。
汗が流れているはずの額はもちろん肉体そのものがないのだ。
(光に遭遇したときは身体があったのに)
肉体がない。
だが意識はある。
それはどういうことなのか。
意識とは、幽体そのものなのか。
だとしたら、座禅を組んでいるはずの私の肉体は何なのか。
意識の抜けた肉体が座禅を続けられるものなのか。
この意識の目のような、私の全体はなんなのか。
突如として恐ろしくなった。
「先生!先生!どうやったら帰れるんですか!」
反射的に叫んでいた。
「身体、身体と思いなさい!」
どこか遠いところで先生の声がした。
からだ、からだ!……。
そう念じた瞬間、私は肉体の中に戻っていた。
だが、物の配置が奇妙だった。
背を向けているはずの家具や壁の一部が視界に入り、
向かい合った先生が異様に小さく見えた。
目が望遠レンズのようになっていたのだ。
「アッ、見ないで! 岡谷さん、見ないで!」
先生が視線を逸らして叫んだ。
私の何かに誘発されて空間が歪んで見えたらしい。
空間が歪む?……それってホーキング博士の宇宙論だ。
小難しい数式に頼らなくても、幽体になれば時空を超えられるってわけだ。
すごい!
その日、先生が指導を打ち切りたいと言い出した。
すでに教えることがないというのだ。
替わりに、彼女の師匠でもある中国人の大先生とやらを紹介された。
レッスン料は高いが、雨を降らせ雲を動かす気功の大家だという。
期待に胸を膨らませて、大先生とやらに挨拶に出向いた。
古びたマンションの一室に掲げられた『○○気功』のドアをノックすると、
色白で肥満ぎみの男が現れた。
精気のない目と、白い肌から怪しい匂いが漂っていた。
「○○先生からご紹介に預かった岡谷ですが……」
「ああ、どうも……」
そういうと、男は無表情でドアを大きく開けた。
狭くて暗い部屋に香が漂っていた。
受付の女性はいないようだった。
事前に連絡を受けているはずだったが、改めて誘導瞑想を依頼した。
だが男は視線を合わそうとはせず、ただ頷いた。
日本語が話せないのだろうか?
「レッスン料は、おいくらでしょう」
「1時間、1万円です」
なんだ、ちゃんと喋れるんじゃないか。
それにしても陰気な男だ。
そう思ったとき、すらりとした美女が茶を運んできた。
なぜ端から応対しなかったのだろう。
そう思いながら女の所作を見守り唖然とした。
お茶を出すと、振り向きざまに妖艶な流し眼で男を見つめたのだ。
大先生は頬を赤らめてかすかに反応した。
2人だけに通じる情念のサインだ。
もはや私に興味はなさそうだった。
次の週、気を取り直してレッスンに赴いた。
直感が間違っていることを願いながらドアをノックした。
異様に静かだった。
再びノックすると面接時の女が出てきた。
またしても直前まで睦んでいたような余韻を漂わせていた。
帰ろうか……。
いや、思いこんではいけない。
そう自分に言い聞かせてレッスンに臨んだ。
前置きなしで視線も合わさず、
大先生がいきなり呪文を唱え始めた。
参ったなぁ。
やる気ないの?
それとも私が気に入らない?
意図的に彼の目を凝視した。
『コラ、真面目にやれよ!』と念を送ったわけだ。
すると、足元にピリピリと痛みを感じた。
ほぉ、反撃かも?
そう思いながらも意地になって気を受け続けた。
荒く陰鬱な波動に変化はなく、呪文を聞くだけで1時間が過ぎた。
ふ~む……。
彼には私に教えられるものがない。
高額の時間給を稼ぎたいだけだろう。
私は迷うことなく、その日限りで大先生とやらのレッスンを放棄した。
私はよく超能力者や催眠術者に嫌われる。
相手にもよるのだが、嫌な波動を感じると、
身体に光を取り込んでバリア(シールド)を張るからだ。
自称超能力者からは視線をそらされ、
催眠がかからない私に対して、術者はたいてい怒る。
そんな術者に限ってメンタル面の未熟な人が多いように思う。
ともあれ誘導瞑想を体験したことで、思い出したことがあった。
明神は過去に新幹線で毎週のように東京に出向いたらしい。
誘導瞑想のレッスンを受けるためだ。
その彼女が『わたしの先生はわたし』と、口癖のように言うようになった。
当初はなんて自信家なのだろうと思ったものだが、今ならよく解る。
彼女も、本物はその能力を飯の種にはしないと気づいたのかもしれない。
超能力を売り物にした中国人のセッションを受けたことで、
アカシックレコードやトリップへの執着は消えかかっていた。
過去生がはっきりしないのには理由があろう。
今はまだ必要がないケースもあるだろうし、
知ることで精神が錯乱する人もいることだろう。
それよりなにより、今の自分を観れば
過去生の生きざまは想像がつくというものだ。
滅私奉公する気も薄く、まだまだ自我の強い私などは、
平均的な“ふつうのオバちゃん”に過ぎない。
まずは『なりたい自分』を師と仰いで生きることが肝心だろう。
それが、自分探しの旅における結論となった。
やたら試験の多い学業と仕事の両立は恐ろしくハードだった。
だが、それが反って精神世界への執着や、
邦夫との逢瀬をコントロールする妙薬にもなっていた。
もっとも再会して3年が過ぎ、邦夫との関係は
刹那的で空しいものとなっていた。
私の帰宅が午後11時を過ぎるようになっていたからだ。
近況を話しながら夜食を食べ、情を交わせば明け方の2時、3時だ。
邦夫は夜明けまでに帰宅するのが精一杯になっていた。
「ねぇ、休みの日に何処か行くとか、たまには早い時間に外食するとか、
もうちょっと恋人らしい時間の過ごし方でけへんの?
なんや日陰の女どころか、真夜中の情事そのものやんか。
お天道さまの下で健康的に遊ぶのは無理ってわかってるけど、
時々、すっごく惨めな気分になって。
私は妾とは違うんよ。あくまで愛人なんやからね」
私が不満をこぼした。
「わかってる。けどな、あんまり頻繁に来たら家庭が崩壊するし、
それこそ、お前にのめり込んでしまう思て、これでもセーブしてるんや」
邦夫が苦しい言い訳をした。
私は信じなかった。
過去の恋愛や浮気の詳細も聞き出していたし、
何年も前から家で夕食を摂らないことも知っていたからだ。
その理由として邦夫は、楽しみになるような食事ではないと言う。
だが、私はそれも信じなかった。
妻が、当時つき合っていた女性からの電話を
受けたことがあったと聞いていたからだ。
妻の追及にも沈黙を誇示した邦夫のことである。
趣味の写真撮影を理由に、
夜は外食すると決めたのではないかと思っていた。
「回数の問題と違うの。
私からは連絡できないとわかってて2、3ヶ月も音沙汰なしってこともあるし、
やっと逢えたと思ったら真夜中の情事で、次はいつ逢えるか約束もできないし。
頻繁に来て欲しいっていうんじゃなくてね、
時間の過ごし方のこと言ってるんやんか。
そりゃ、邦夫ちゃんはいいよ。
ゴルフや釣り、写真撮影と、自分のやりたいこと優先して
残った時間で電話すればセックスできるんやから。
羨ましい、男として最高の人生やんかぁ」
皮肉たっぷりに言い放った。
「ほんならな、セックスなしにしよう。
それならいいか?」
思わず吹き出してしまった。
「セックスなしで、夜中にお話すんの?
もう、邦夫ちゃんて、わかってないねぇ。
いや、わかりたくないんや。ずるー」
施主との付き合いや趣味ごとに忙しい彼が、
愛人の要求を満たせないことぐらい承知していた。
むしろ未来のない男との空しい逢瀬に耐えかねていた私が、
不満を並べることで、別れるための心の準備をさせようとしたのだ。
だが、セックスレスの関係を提案する邦夫は可愛らしく、
別れ話を切り出す気力が萎えていた。
次回投稿は2/1『20サラリーマン』に続きます
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コメント
Re:拍手コメントさんへ
良かった~❢ 退院されたのですね。(o^-')b グッ!
酷暑から、やっと秋の気配も漂い始めました。
彼岸が過ぎれば過ごしやすくもなりそうです。
どうか、体調を気遣って……。
無理のない写真撮影を楽しまれますように。♡(* ˊᵕˋㅅ)
2023-09-03 02:33 風子 URL 編集
Re: 鍵コメさんへ
魚介類の高さは『異常レベル』で手が出ないので、
鍵コメさんが見つける格安海の幸は羨ましいです。
せめて鶏肉…なんて、それも高騰していて
購買意欲がなくなったりして……(^_^ ;)
それにしても暑いですねぇ。
世界各地の山林火災や洪水。
氷河融解ニュースは驚きです。
丘陵地帯に位置する我が家。
市内に比べると2~3℃低いですが、
それでも連日35℃~38℃。
早朝4時半~ウォーキングをすませ、
陽が昇るとクーラー入れて室内にこもるしかありません。
鍵コメさんの親孝行、長距離移動などで
疲れがたまりませんように。
2023-08-13 02:40 風子 URL 編集
Re: 鍵コメさんへ
陽が昇ったら外にはいられません。
ウォーキングも早朝4時~……陽が昇るまでに帰ったりして。
何十年も続いた友情が、一夜にして崩壊した経験。
私にもあります。
呆然とショックの半年が過ぎ、自己消化しました。
人間、言葉がどうあれ、心の中は見えませんから、
互いの本音を吐露した結果に納得したものでした。
人って、思い込むというか、自分に都合の良い解釈をして
人物像を決定づけていますが、実際、思考や感情は多様です。
恋愛の初期感情に似ていますよね。(笑)
親友と断絶して10年。
楽しかった月日を思い出して悲しくなったりもしますが、
それも、これも必然。
互いに……真実を観る必要があったのだろうと思います。
この猛暑。どうぞ用心して、お出かけくださいね。
2023-07-31 03:21 風子 URL 編集
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2023-07-30 21:26 編集
Re: 鍵コメント さまへ
ありがとうございます❢。
更新途中だと、お互いにコメントし合えたのに残念です。
さて、「性と霊魂の旅路」というタイトルの本について、
本のタイトルに間違いはないですが、
20数年前に廃棄したので正確な著者名は判りません。
ケーシーの名を借りれば売れますので、彼自身の著として
誰かが(確か女性)出版したのかもしれません。
当時の私は、ケーシーの本が翻訳され出版されたと
信じて読んだものです。
著者ではなく編集アレンジだとしても、
今現在も"エドガー・ケーシー"の名が踊る
書物の出版は多いですよねぇ。
本のタイトルで検索してみましたが、確かに
「性と霊魂の旅路」という書籍はヒットしません。
日本エドガー・ケーシーセンターの会員さんとしては心外でしょうが、
寛大にスルーしていただければ幸いです。(^_-)-☆
2023-04-15 09:54 風子 URL 編集
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2023-04-15 07:27 編集
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2023-04-15 07:20 編集
Re: 🔓コメさんへ ②
引っ越しても哲也君のご両親に会えて交流しているなんて、
よほどの縁なんでしょうね。
>哲也が帰って来たみたい…
私たちは魂……いわゆる意識を共有しています。
肉体は滅びても『意識のネットワーク』は、
記憶として繋がっているんですねぇ。
だからこそ哲也君のお母さんは、🔓コメさんの心臓の拍動を聞き、
そこに宿る哲也君の意識を感じたのかもしれませんね。
>高校の頃、何回か、てっちゃん夢に出て来ましたよ。
心臓の音を聴くと安心したみたいにいつも消えちゃうんですよ。
夢って不思議ですよね。
この現世がホログラムで、多次元の夢の世界こそが
究極の現実だと主張する研究者もいますから。(^_^ ;)
夢の中の出来事は、予兆(暗示)や、抱え込んでる疑問への
答えってことも多いですから大事にしてくださいね。
2021-08-23 05:09 風子 URL 編集
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2021-08-22 17:45 編集
Re: 🔓コメさん 初めまして❢
ようこそ、来ていただいてありがとうございます。
> 魂の絆…と言えるかわかりませんが……
偶然というものはないかも。
たぶん、全ては必然なんだろうと思っています。
『心室中隔欠損症』完治して良かったですねぇ。
中隔の欠損が小さなものだと成長の過程で塞がる児もいますし、
早期発見によって手術で完治する場合も多いものですよね。
私の甥っ子も同じ病気で8歳の時に阪大の循環器で誠意蜜検査。
その時点で肺動脈がボロボロ。手術に耐えられないと診断されました。
このブログにも記事として発信しています。
https://max111873.blog.fc2.com/blog-category-111-1.html
亡くなった哲也君のお母さんとの再会は、決して偶然ではないと思います。
同じ病気の子供を抱えた母同士のコミュニケーション。
久しぶりに会って心から喜び『てっちゃんの分も元気でね。』
そう言った哲也君のお母さん。しかも就職した後に再び会うなんて……。
哲也君の母は、過去生で🔓コメさんの姉とか、
あるいは親友だったのかもしれません。
人生における“一期一会”って、本当に深淵なものです。
嫌な相手も含めて、自らの成長の機会になることが多いです。
嫌いな相手と口論しても、そのときの自分の心理を深堀することで、
良くも悪くも、本当の自分が判ります。
また来てくださいね。(^_-)-☆
2021-08-22 15:51 風子 URL 編集
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2021-08-22 14:22 編集
Re: 🔓コメさんコメントありがとうございます♬
そうでしたかぁ…面白いものですよね。
>私のような人畜無害のじじぃには……
なんてこと、仰る……。
ってか、人畜無害ということは『空気』のような、
あるいは『そよ風』のような存在かもしれません。
たいてい、若いということは無知で未熟に近く、
爺婆の知恵には敵いませんよ。
ちなみに私、若いときから穏やかな年寄りが好きでした。
そばにいると、なぜか安らぐんです。
>自分の知っていると思い込んでいるモノを全て捨てて、
1から記憶の構築をしない限り本当の自分を取り戻すことはできないのです。
そして、それはほぼ不可能です。
>私が、思っている事を発信しないのは、そのモノが確かな事でなく
自分の思い込みだと思っているからでもありますし、
また、本当の自分に気付かない人には言葉が届かないからです。
正直、そうだろうとは思っていました。
自分かどうか判らないのに、『これが私だ』を発信している私は
可笑しくもあり、愛しくもあるでしょう?(笑)
センタリング、無限の力、すでに持っている。
この三つのワード、フレーズの深いこと……。
鍵コメさんの年齢で、それを認識して、
それを実践されている人は少ない。
毎回思うのですが……。
『私見的つぶやき』ではもったいない。
ぜひ、別ページを開けて欲しいと思っています。
『ノルウェイの森』『『1Q84』』など、絶賛されている
村上春樹作品。話題作は一通り読んだのですが、
心に沁みるような作品とは思えませんでした。
思い込む自我、精神の変容など、
人間臭さばかりが強調される展開で、
爽快感や、それと太極の質量感がない。
好みでしょうが、文学的には三島作品の方が好きです。(^_^ ;)
2021-01-16 08:43 風子 URL 編集
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2021-01-16 07:01 編集
Re: エリアンダーさんコメントありがとうございます❢
読んだり、自分で封筒の中身を透視してみたり、
友人の念波を感じようとテストしたりしました。
幽体離脱や自己催眠、他者催眠の実験も……
(*′☉.̫☉)ほぉ❢ エリアンダーさんが?
それは意外ですぅ。
>なのに私はたった一つもそんな体験がありません、不公平だ。
赤裸々な体験も・・・不公平だ!(笑)
∵ゞ(´ε`●) ブハッ!! ……す、すみません。(^_^ ;)
>一つだけ知りたい。
以前の記事でも驚いたのですが、今も名刺で割り箸を割れるんですか?
ぜ~んぜん、気が緩んだ日常では無理です。
一から三日三晩、不眠不休でやればできると思います。
超能力への入り口『特別セミナー』は、単純な集中力セミナーです。
言いかえると、人間、集中すると、スゴイことになる。
それを証明するためのセミナーでした。
三日三晩、一睡もせずに、何千、何万回の世界ですからねぇ。
できてあたり前かも、です。
> https://elleander.blog.fc2.com/blog-entry-5832.html
同じ精神的作用かも知れません。
この動画は感動し、よく覚えています。
友人たちの応援 → 『念エネルギー』で、
私たちも同じことをしたんです。
念(気)を送る側、受ける側の相乗効果で
エネルギーが増幅されるようで……。
想念波動は、想像より強いです。
祈り、以心伝心(テレパシー)、怨念(笑)など、
使い方によっては危なかったりして……。
2021-01-15 18:51 風子 URL 編集
Re: バーソさんコメントありがとうございます♪
ケーシーの『性と霊魂の旅路』は、バーソさんのページの
修行僧の禁欲に触れた記事の返コメで一度、紹介しています。
瞑想によつて得られるエクスタシーに比べれば、
禁欲なんて……と修行僧が答えるシーンです。
きわどい性描写をアップするのは勇気がいります。
若いときなら絶対に話せない内容ですが、
今年の1/11、69歳になりました。
もう、怖いものなんてなにもないんです。(笑)
ただバーソさんのように品行方正、清廉潔白な人には
ちと刺激が強すぎるだろうと、心配してましたが。(笑)
人生相談は、嫌というほど受けました。
電話での営業というのは、トークの大半が人生相談。
それも不倫を含む男女関係と、性の悩みが主で、
顔が見えないので顧客も安心するのでしょう。
それはそれは赤裸々で、聞く側が赤面しっぱなしでした。
エリアンダーさんの「人生相談5」 2016年?
よく覚えてますねぇ。スゴイ❢
「ガスオーブンを返しなさい」
……∵ゞ(´ε`●) ブハッ!! 名回答ですよね。
興味をそそられる対象は、なんといっても意識&量子です。
関教授は仮称『幽子』と表現しましたが、
今風に言えば超素粒子である『量子』、或いは『気』。
それは肉体が滅ぶと抜け出る生命エネルギーであり、
宇宙を構成する要素だろうと、想像しています。
この度の新型コロナは多くの問題を浮き彫りにしました。
サーズで学んだ台湾の防疫システムの完璧さ。
日本におけるITシステムの未熟さ。
専門家と名乗る人々の相反する意見の多さとカオス。
保健所の統廃合による弊害、国公立病院の少なさなどなど、
知識があっても応用(体験)がなければ役に立たないことを
思い知らされましたねぇ。
そんな意味で、未来は明るいかもしれません。
過去数千年に渡って繰り返された寒冷期や氷河期、
100年に一度の流行り病だとしても、
人類は学習し、生きながらえてきましたもんねぇ。
近未来も決して穏やかではないと思います。
中国によるウィグルの抑圧、香港問題、
北の驚異や、ロシアの存在、アメリカの分断。
国内に目をやれば、劣化した議員たちの観念や、
引きこもり人口の多さなど、問題は山積しています。
ですが人生と同じで、問題があるからこそ闘志もわきます。
変えようとする意欲が人を向上させ、代替案や
斬新なアイディア、画期的な発明なんかも生れるんですよねぇ。
世界が、人々が波乱万丈です。
悲しみが、怒りが……そのエネルギーこそが、
世界を変える原動力になると信じています。(^_^ ;)
2021-01-15 18:15 風子 URL 編集
ケイシーで欲情ってケイシー高峰?
霊的体験をされてます。
子供の頃からそういう世界に興味を持ち、本を
読んだり、自分で封筒の中身を透視してみたり、
友人の念波を感じようとテストしたりしました。
幽体離脱や自己催眠、他者催眠の実験もしましたね。
ケイシーのアカシックレコードにも興味を持ち、
また彼の日本沈没の予言にも震えました。(起こらなかったけど)
ジーン・ディクソンの予言、スティーヴンソンの生まれ変わり、
宇宙人との対話(アンドレアソンの事例)・・・
なのに私はたった一つもそんな体験がありません、不公平だ。
赤裸々な体験も・・・不公平だ!(笑)
一つだけ知りたい。
以前の記事でも驚いたのですが、今も名刺で割り箸を割れるんですか?
おばさんをみんなの力で割らせた・・・、これを思い起こしました。
https://elleander.blog.fc2.com/blog-entry-5832.html
同じ精神的作用かも知れません。
バーソさん。コロナと言えど前にもあった。今あることは前にもあった。(笑)
2021-01-15 18:01 エリアンダー URL 編集
風を押し返す葦もある。
後半の話は、私とはまるで別世界の話で、人生体験の濃さはまるで違うと思いましたね。風子さんは人生相談の仕事をしたら、かなりの売れっ子になれそうじゃないですか。
エリアンダーさんのブログから勝手に引用させていただきます。
「人生相談5」 2016/01/09 07:11
女優のサザ、ガボールは結婚・離婚を繰り返し、
人生経験豊富ということで、新聞・雑誌などで人生相談をやり、
その当意即妙の回答が評判を呼んだものだった。
あるとき若い女性から相談を受けた。
「お金持ちの男性とお付き合いして、ポルシェ、ダイヤの指輪、エメラルド
のネックレス、ミンクのコート、ガスオーブン、高級マンションをプレゼント
されました。婚約までしたのだけど、どうしても結婚したくないの。
どうしたらいいでしょうか」
これに対するザザ・ガボールの回答、
「ガスオーブンを返しなさい」
風子さんはスピリチュアルの話も含むので、実際的な益もあり、かなり信者がついて、お布施もかなり入りそうじゃないですか。(笑)
私の場合はまさに『神対』がジャストな本で、世界の仕組みや目的とか人生の意味とか、ゴーギャンのような、あくまでも哲学とは違う方法での、真理の探求が目的であって、この動機は以前、聖書に打ち込んで教団活動をしてきたときと同じなんですね。だからこそ、今までは風子さんと知り合う前は「精神世界」と言って、「スピリチュアル」とは言わないできたのですが、風子さんと私は同じようなことに関心がある者同士でも、厳密に言えば私の関心事とはちょっと違う志向だとあらためて思いましたね。どうも私は人間的にかなり大人になりきってないようで、まだ何十回も生まれ変わることが必要のようです。
波動でなる霊界と物理の量子の世界を結び付けて説くインド人の学者(名は失念)がいましたが、この二つの分野が学問的に一緒になる時期は意外に早いと言われているものの、現在の時点で考えれば、あと何十年かは無理のように見えます。
がしかし新型コロナとか思ってもみなかったようなことが起きるので、なんだかこの世はだらだらと緩やかには動いていかないで、大きな変化が突然起きるような気もしますね。世の中はこれからはますます波乱万丈で、順風満帆じゃないようですが、これがいいのでしょう。
2021-01-15 16:19 ☆バーソ☆ URL 編集